魔法への道①
宗教と関わって、最も嫌な話。
それは、相手の教義。
宗教関係者は、完全な善意で教義の押しつけをする。それは俺の最も嫌う話だ。
これは俺の友人の家族に会った不幸だが、友人の父親がごく普通の一般人で、母親の方が棒カルトで歴史のある宗教にハマっていたらしい。
結婚ずるときは、「父親に改宗してもらわなくてもよい」「子供には自由に選ばせる」と言っていたらしい。
だが、団体への寄付金は“父親の分も”欠かさないし、実際に子供が生まれれば宗教のセミナーに連れて行き洗礼を受けさせる。約束を守る気配は一切ない。
これには父親もブチ切れたそうだ。
この時の母親の言い分は「父親の分も払うのは、父親が死後に極楽浄土へいけるよう」「子供をセミナーに連れて行き洗礼を受けさせたのは、まず体験しないと判断できない」からだったという。
なお、友人は宗教に全く興味がなく、高校進学時に両親が離婚したのを機に、父親についていった。
宗教狂いの母親は旦那と息子に捨てられたわけだ。
似たような話はどこにでもある。
俺には共感できない感覚だが、この話に出てきた友人の母親は「100%善意」で行動していた節がある。
悪い事をしたという意識は無いだろうと。
常識的な範囲に物事を例えるのなら、「家族が犯罪行為をした。身内としてそれを諫めなければならない」といったところか。
彼女の感覚では、教義に従う事、それこそが正しいのだから正しい方に身内を導こうとしていたわけだ。
俺自身、大学時代にエホバのなんちゃらとか、いろんな宗教(笑)から勧誘を受けた経験もあり、宗教嫌いになったわけである。
宗教系のイベントには参加するけどね。
で、このゲーム内宗教だけど、その教義は非常に緩かった。
「他者から財産を奪うな」
「嘘を言い、他者を騙すな」
「自分を含め、人を傷つけるな」
「物は大切に」
「他者を思いやれ」
以上。
「これだけ?」と思ったが、本当にこれだけだ。
権力欲にまみれた変な聖典も無いし、至ってシンプル。
もちろん、ここまでシンプルなのには理由がある。
実際に神様がいるからだ。
その神様の意思に反した行いをすれば神罰が下るので、変なことが出来ないのだ。
例えば、神殿で一番偉い人が王様の治世に文句を言ったとする。
地球の宗教家であれば、それを「神の意志」と言い張るが、ここでは「言った本人の考え」としか扱われない。
「神様が言った」と言えば教義に反するため、嘘は言えない。
だから宗教の政治的影響力が抑えられる。
まぁ、その宗教家本人の影響力次第では十分な政治力を発揮するのだろうけど。
教義の方も、神様が言っていない言葉を勝手に神様が言ったと言えないため、変な追加はされない。
政治的な意図を含んだ聖典もできない。ただ、歴史書のような聖人伝というのがあるだけだ。
宗教はシンプルな形をそのまま維持するしかない。
……下手な事をすれば、神罰でそのまま地獄送りと言われている。
この程度の宗教、シンプルな教義であれば、俺も付き合いをするのが簡単でやりやすい。
で。
なんでこんな宗教が魔法に深く関わりがあるんですかねぇ?




