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『馬車』と『盗賊』


『あれ?あれってこの街に滞在たいざいしているって言われてる『土龍どりゅう』のパーティか?』



『成る程…すごい装備そうびだな!』



『あれが一流の冒険者ぼうけんしゃか!』



『先頭の赤髪あかがみ魔導師まどうし迷宮めいきゅう守護龍しゅごりゅうの攻撃も通用しない防御魔法ぼうぎょまほうを使うらしいぞ!』


『ほんとかよ!そりゃ最強さいきょうだ!』



『特に…あの獣人族じゅうじんぞくの女騎士…アレはヤバい!』



『俺は昨日『土龍』のうたげに参加したぞ!!間違いない!アイツらが土龍のパーティだ!』



『昨日のルイって冒険者の挨拶あいさつには本当しびれたぜ!最高だったぞ!』



『すごいよな?俺もいつかあんなよろいを装備したいな!』



『ルイの若旦那わかだんなぁ!!昨日はご馳走様ごちそうさまでした!!』


『土龍のポコ様ぁぁ〜っまた遊びに来てねぇ!』



『昨日一晩で聖金貨せいきんか一枚を湯水ゆみずごとく使ったらしいぞ!!』


『本当かよ!!あんな装備をしているし…やっぱりどこかの国の騎士きしとか貴族様きぞくさまなんじゃ…』



パーレンの街、正門大通りには、ある『偉業いぎょう』を成し得た冒険者パーティのうわさで持ちきりだった。





「なんか…皆んなこっちをすげー見てるよな??」



「まぁこれだけ立派りっぱな装備をしてる冒険者なんて滅多めったにいないからねぇ…」



「…しかし…これだけ注視ちゅうしされると少し緊張しますね…」



土龍のパーティのメンバーは、今までに感じたことのない注目感ちゅうもくかん過度かどな噂が耳に入り少し気負きまけしていた。



「若旦那!!昨日はご馳走様でした!今日も迷宮に潜るんですか??」



その時1人のちょびヒゲ恰幅かっぷくの良い男が話しかけてきた。



「ん?ルイの知り合い?」


「いや…記憶きおくにないな!おっさん!昨日のうたげに参加した人??」



「はい!!あんなに豪勢ごうせいな宴は初めてでした!是非ぜひお礼をしたいのですが…あっ!申し遅れました!私は『ゴンド』と申します…ここパーレンで、馬車ばしゃでの送迎そうげいあきないにしています、もし黄昏の迷宮に行くのであれば、昨日さくじつのお礼に迷宮前まで送らせて下さい!」


ニコニコ顔のゴンドと名乗る男は琉偉に近寄り調子よく感謝の言葉を口にする。


「えっ?良いのか?すげー助かるよ!やっぱり俺達ツイてるよな!」


琉偉はゴンドの提案ていあんに笑顔で乗った。


「……馬車かぁ!オイラ馬車なんか乗ったことないよ!ワクワクするね!ルイ!」


「俺もはつだよ!やっぱり人には親切しんせつにするもんだな!」


「はい!それと…御主人様ごしゅじんさま人柄ひとがらです」


「それでは決まりですね!!馬車は正門前せいもんまえの所に待機たいきしてますので、ご案内あんないします!さぁ参りましょう!」



「おう!じゃあよろしく頼むよ!」



3人は正門前に馬車を止めるというゴンドの後ろを琉偉、ポコ、ファーランの順で歩いていく。



「あの山道やまみちを歩かなくて良いなんて、やっぱり文明ぶんめいりきだよな!」


「ルイの故郷こきょうにも馬車はあったのぉ?」


「ん?あるとは思うけど実物じつぶつを見た事は無いな!」


「え?じゃあ、どうやって長い距離きょり移動いどうするのぉ?」


くるまか、単車たんしゃか、電車でんしゃだな!」


「…『くるまかたんしゃかでんしゃ』ってどんな乗り物?」


「お…おう!悪りぃ!そうなるよな!馬車ばしゃみたいに車輪しゃりんが4つ付いていてうまじゃなくて、エンジン…じゃなくて…魔法まほうみたいなもので自動じどうで動かすんだ!スゲー速いんだぜ!」


琉偉は現世の乗り物をポコにフワッとした感じで伝える。



「へぇーーっ!オイラ見てみたいなぁ!!今度こんどまたルイの故郷の話も教えてよぉ!」


「わ…私にも教えて下さい!御主人様!」


「おう!今夜こんやの飯の時間にでも話すよ!」


「さぁ着きました!これが私の自慢じまんの馬車『ブラックリル号』でございます!」


正門前せいもんまえ到着とうちゃくした『土龍一行』はゴンドの所有する黒い馬2頭に連結れんけつされた黒い大きな馬車を目にした。



「おーっ!立派な馬車だな!ピッカピカで真っ黒でカッコいいな!」


「…お褒めの言葉ありがとうございます、この馬車は大切にしている最上級さいじょうきゅうの馬車でございますから!」


「………ねぇ?本当に、無料タダでいいのぉ?」


ポコが紅眼せきがんでゴンドを見つめ再度、確認する。


「はい!勿論もちろんです!少しばかりのお礼でございます!」


「……じゃあ、遠慮えんりょなくお願いするよぉ!」


ポコは満面まんめんの笑みで頼み、ゴンドは胸に手を付け微笑ほほえんだ。


「おぉーっ!中も豪華ごうかだな!ソファーもフカフカ!…ベットも付いてんのか!思ったよりも広いし何より落ち着く!」


馬車の中は意外いがいと広く、4つの赤いソファー椅子いすが付いていて小さいがベットも付いており、小窓こまどの光を取り入れてある、3人でも充分な大きさだ。



「では、出発します!『パシン!』」


ゴンドが手綱たずなで馬を操り、馬車は動き出した。



「結構、振動しんどうがすごいけどこの椅子いすが良いから全然平気だな!馬車かぁ…俺達も欲しいな!馬車!」


「…そうだね!……(そろそろいいかな?)…」


琉偉が馬車の乗り心地を堪能たんのうしていた時、ポコは琉偉にささやく程の小声こごえで話をする。


「ルイ…このまま驚かないで聞いて!小声でね!」


「…おう…何があった?ポコ…」


「ファーランもこの声で聞こえていたらうなずいて…」


「…〔コクンッ〕」


琉偉が真剣な表情に変わり、ファーランは外の景色けしきを見たままゆっくりと頷いた。


「オイラ達は今、盗賊とうぞくに取り囲まれている…あのゴンドって男…盗賊の棟梁とうりょうだよ…」


「!!!本当かよ!!」


「声が大きいぃ…!」


「あ…悪りぃ…」


ポコが少し慌て、琉偉は片目をつむり小さくあやまる。


「この馬車に乗る前にゴンドを鑑定かんていしたら本当の名前は『ドンゴ』だった!ドンゴは最近よく聞く盗賊団とうぞくだんの棟梁だよ…」


「…どうすんだよ…やるか?」


「鑑定では特に危ないスキルとか魔法は持ってないけど…それなりに名前の通った盗賊だよ!オイラ達なら大丈夫だと思うけど…」


「…ファーラン…いける?」


「……〔コクンッ〕」


窓の外を変わらず眺めるファーランはポコの囁く声にまた頷いた…少しだけ笑みを浮かべて。


「よし!…そんじゃ俺らをカモろうとしたばつを食らわせてやるか!」


「うん、向かってくる者には手加減てかげんは要らないよねぇ?」


琉偉は、わるそうな顔をして、ポコもそれにならった。


「それじゃ…作戦会議さくせんかいぎだ…」


3人は盗賊の迎撃計画げいげきけいかくを練る。





「おっ!止まったぞ!!始まりか?」


程なくすると馬車が森の真ん中で不自然ふしぜん停車ていしゃし、その時が来たかと、3人は迎撃の準備をする。



「オイ!!土龍どりゅう!出てこい!!俺達はドンゴ盗賊団だぁ!!命が欲しけりゃ儲けた聖金貨をだしやがれ!!大人しく出せば命まではとらねぇ!」



外には馬車を取り囲む20人程の野盗やとうが居た、馬車の前にはゴンド、もとい、盗賊ドンゴがおのを片手に、盗賊丸出しの大声おおごえで叫んだ。



「『パタン…』行きます!『ズバッッ!』」


『バシン!!』


「はあ??」


『ドサッ』 『ドサッ』


「オイ!どうした!」


馬車のとびらが開いた瞬間、白い『何か』がドンゴの横を通過し、後ろの部下2人は気を失い倒れた、状況が分からず困惑こんわくするドンゴ。



「やはり…この鎧の加護かごは凄い…今までの倍以上の速さで動ける…」



きん長髪ちょうはつを風になびかせ白金しろがね女騎士おんなきしおのれ変化へんかに少し動揺どうようしていた。



初撃しょげきで相手の棟梁あたまをやるつもりでしたが勢い余って行き過ぎました…反省はんせいです…ポコ様!今です!!」


「《グラード・ブロッド》!!」『ドーン!!』


突然、馬車の周りに赤い魔法陣まほうじんが出来てドンゴの部下の足元の地面が爆発ばくはつした。


「一体何だってんだ!!!化け物か!こいつら!?」


「オイ!おまえら!ヤバい!一旦いったん引く……ぞ!?」


「…もう残るは『盗賊ドンゴ』おまえだけだよぉ?」


爆発音でドンゴが後ろを振り返ると、土煙つちけむりの中で全滅ぜんめつした部下が目に入る…そして、声のする方を見ると馬車の中から片手に銀色ぎんいろに輝く杖を構える赤髪あかがみの子供がこちらを大きな紅眼せきがんで見ていた。




「そんで最後!お前の相手は俺様だ!!」



馬車の中から緋色ひいろの剣持った琉偉が地面に足を着ける。


ドンゴは計画けいかくを間違えた…いや…襲う相手を間違えた。


(そんな!!うそだろ!!情報じょうほうと全然違う!!なんだこいつら!俺が買った情報はGランクの駆け出し冒険者、あのモグラのポコ、そして奴隷だった獣人だ!ふざけんな!これじゃ…一級冒険者じゃねーか!クソ!…どうする…どうする?)


「おい!おっさん!俺は殺し合いは好きじゃない!その斧を捨てろ!俺もコレは使わない!」


そう言うと、琉偉は緋色の剣を仕舞う。


「コレでやろうぜ!」


こぶしを突き出し不敵ふてきに笑う琉偉。



「クソぉ!舐めやがってガキがぁ!!ぶっ殺してやる!おぉーーーーっ!」


おのを勢い良く地面に叩きつけ右腕みぎうでを振りかぶり、琉偉の顔に向けて拳を繰り出すドンゴ。



「『パン!』ん…やっぱり、体にマナを流すと筋力がかなり上がるな!よし!…おい!おっさん!歯を食いしばった方が良いぞ!…『バキン!!!』…」


『ドサッ…』



ドンゴの右拳を、琉偉は左手止めて相手のほほにマナを通わせた拳を振り抜き意識いしきを刈り取った。




「チーム『土龍』最高かよぉぉ!!」


琉偉は勝鬨かちどきを挙げる。


「おーーっ!…ははっ!うまく行ったね!コレがチームプレイだね!それにしても…ファーラン速すぎ!!」


「すみません…速さには自信じしんが有りましたが…これ程、身体能力しんたいのうりょくが上がるとは…修練しゅうれん調整ちょうせいが必要です…」


「ポコの魔法まほうも凄かったな!ほとんどあれで全滅だもんな!」


「オイラも目くらまし程度まで弱くしたつもりだったんだけど…多分…このローブとミスリルの杖のお陰だね、それとマナも全然減らないんだ!」


「で、盗賊どもはどうする?また動き出さないように縛っとくか?」


「でも、なわもないし…ってルイ縄持ってるの?」


琉偉は鞄から長い縄を出した。


「おう!俺のかばんに…不可能ふかのうと言う文字は無い!!覚えとけ!ポコぉ!」


「凄いです!御主人様!今、名言めいげん誕生たんじょうしましたね!」


「あぁ!完全にパクリだけどな!」


ファーランが琉偉の言葉に感動かんどうする中、琉偉は腰に手を当てドヤりまくり、胸を張る。


「でも、流石さすがにこんな人数をギルドまでれ連れてくのは大変だもんね…どうしよう…」


「じゃあ、そこの木にコイツの部下ぶかどもは縛り付けて、主犯しゅはんのこのおっさんだけギルドに連れてくか!」


「良いね!それ!じゃあ、そうしよう!」


「では、彼等かれらを木に縛っておきます。」


「あっ!俺も手伝うよ!…さっきはファーランに特攻とっこう1番機ばんきを取られたからな!」


「…御主人様の敵はわたしほうむります!!」


作戦会議中、ファーランは戦闘開始せんとうかいし初撃しょげきは自分だと、かたくなに譲らなかったのだ。


「…俺を心配してくれてありがとな!でも、俺も中々やるだろ?」


ファーランは、琉偉を危険きけんな目に遭わせたくなく、危険度きけんどの分からない初撃をポコと琉偉、どちらにも譲らなかった。


「ルイ様…」


ファーランは琉偉に心を読まれ、少し頬を染め、感謝かんしゃの言葉を聞き幸せそうに微笑み顔を下げた。



「よし!コレで大丈夫だな!じゃあ、コイツは起こすか!『パン…パン』おい!起きろ!おっさん!朝だぞ!」



「ん…ん?はっ!生きてる!殺されたかと思った!…え?…おい!なんで殺さない!」



意識を取り戻した盗賊の棟梁ドンゴが生きてる事を認識にんしきし、更に無傷で活かされてる事に困惑こんわくする。



「は?なんだよ!おっさん!死にたかったのか?」


「いや…普通…殺すだろ?自分を襲った盗賊だぞ?…殺さないないにしても…腕を切るとか、足を切るとかするだろう!」


「おい、おい…俺はな…そんなにドSでも無ければ、器の小さい人間でもねぇーんだよ!」


「はあ?」


「こっちはだれ怪我けがしてないし、何も取られてない…だから目くじら立てて怒る事じゃない…でもな……お前がもし、腕の立つ野郎で、ファーランとポコにきず1つでも付けた場合は容赦ようしゃはしねぇー!生まれてきた事を後悔こうかいさせてやってたな!」


琉偉はドンゴにあっけらかんと話し、途中から殺気を混ぜ言葉を発する。


「………あぁ…今程…自分が弱くて良かったと思った事はねぇーよ!…その様子ようすだと…俺の部下達ぶかたちいのちはあるんだろ?」


「……安心しろ!奥の木に全員縛り付けてる!」



「…そっか…なぁ…旦那ダンナ!虫のいい話なのは重々承知じゅうじゅうしょうちで頼む……俺はどうなっても良いが、部下は見逃しちゃくれねーか?……どうか…どうか…お願いします…」


後ろで手を縛られて正座せいざしている状態じょうたいのドンゴは、ひたいを地面に着けて琉偉に嘆願たんがんした。



「……お前は…今まで人を殺した事はあるか?」


「………あります…2人殺しています…」


「………理由は金か?」


「…………若い頃…貴族きぞくいもうとさらわれけがされ、殺された…そのむくいを果たすため!」


「…その話はお前の妹に誓えるか?」


「ああ……妹『リル』に誓う…」



ポコとファーランが2人の会話かいわを静かに聴き、琉偉を金色こんじき紅色こうしょくの瞳で見つめる。



「…おっさん!頭を上げろ!本当の名前はドンゴって言ったか?お前の願いは俺が必ず守る!心配すんな!…なぁ?ポコ!それで良いか?」


「うん!!オイラは全然問題無いよぉ!……さっすがルイ!!」


「…うるせーよ!からかうな!」


「御主人様…素敵すてきです!」


「ファーランもかよぉ!!」


琉偉は、お人好しの人情にんじょうに弱い自分を恥じた…だが、そこに居た2人の『家族』は琉偉にれ直していた。


「すまねぇ……ありがとう……本当にすまねぇ…」



そして、もう1人…熱い涙を流し地面に向かい続ける盗賊の棟梁の心も魅了してしまった。




ドンゴから離れた場所にポコと琉偉はいた。



「なぁポコ?あのおっさんをギルドに突き出したら…あのおっさんどーなんだ?」


「盗賊ドンゴって名はオイラも知ってるくらい有名だから戦争奴隷せんそうどれいか、貴族殺きぞくごろしで多分…死刑しけいだよ…」


「……そっか…」


琉偉は少し寂しそうにポコに呟いた。





「………じゃあ、ギルドに向かうか!どっちも馬車の運転うんてんは出来ないよな?」



「オイラは出来ないよ…それと馬車を扱う人を『御者ぎょしゃ』って言うんだよぉ!ルイ!」



「へぇーっ!知らなかったよ!ファーランは?」



騎乗きじょう経験けいけんはありますが、御者ぎょしゃの経験はありません…申し訳ございません…」


「いやいや…謝らなくても良いよ!俺も出来ないんだし!…それじゃ…コイツしかいないよな?…なんだっけ??えーと…『ゴンド』だ!馬車の送迎の商いをしているゴンド!!そうだよな?」


琉偉は思い出したかのような口ぶりで縄に縛られる盗賊ドンゴに笑いかける。



「はあ?何言ってんだ…あんた俺は…!!…俺は…」


そこまで口にしたドンゴは涙を流した。


「ポコおっさんの縄を切ってくれ!」


「うん!まっかせて!!」


「本当に…御主人様は素敵です…」


縄を切られ顔を上げるドンゴ。



「あっ!チクショウ!!盗賊の棟梁を逃しちまったよ!!もう探すのもめんどくせーよなぁ?ポコ?」


「そうだよ!!早くギルドに行かないとミルティスに怒られちゃうしね!どっかに腕の良い御者はいないのかな??」


琉偉とポコのわざとらしい会話が始まる。


「おっ!丁度いいとこに腕の良さそうなおっさんがいるよ!なぁ?俺達を黄昏のギルドに送ってくれないか?『ゴンド』頼むよ!あのカッコイイ自慢の馬車でさ!」


ドンゴの涙は止まらない…これ程涙を流したのは唯一ゆいつ肉親にくしんの妹を亡くした夜以来初めてだった。


「…旦那ぁ……この恩は一生忘れねぇ…絶対に忘れねぇ…すまねぇ…本っ当にすまねぇ…」


盗賊ドンゴの名はこの日パッタリと聞かなくなり、姿を消した。



そして新たに、『土龍の一行』御用達『黒馬車くろばしゃのゴンド』としてこの日から生まれ変わっていくのであった。




「つきやしたぁ!旦那!あっしはココで待ってるので帰りに声を掛けて下さい!」



「おう!頼むよゴンド!じゃあ行ってくる!」



黄昏の迷宮入り口に到着した琉偉達は、ゴンドを残し一階にある黄昏のギルドに向かった。



「ねぇ、ねえ!ルイ!なんでドンゴを許したの?」


「……ん?…あいつは最初に自分じゃなくて、仲間の命を助ける事を選んだからだ!」


「………それとあんなに大切にしてる馬車の名前と妹さんの名前が一緒だった…からかな…」


「…っておい!何ニヤついてんだよ!」


「なぁーんでもないよぉー!ねぇファーラン!」


「ふッふふッ…そうですね!ポコ様っ!」



「あーもぉ……そうだよ!どうせ甘ちゃんだよ!文句あるか?」



自分の甘さに開き直り、ご機嫌きげん斜めの琉偉を先頭にポコとファーランは紅と金色の瞳を重ねた。








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