残酷で理不尽な世界に一言

この物語はフィクションです。

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俺は明日死刑になることが決まっている。

理由は人殺し...表面上だけではな

15年前俺は仕事に行っている間に妻を殺された

その犯人の動機は復讐だとか大それたものではなく

ただ金が欲しかった。たったそんなことのためだけに

俺の愛する人が殺された...

もちろん俺はそいつが死刑になると思っていた。

いや俺だけではなく、全員がそう思っただろう。

しかしその男の罪状は懲役10年ちょいだった。

理由は弁護士が有能...いや有能すぎたからだ...

その弁護士は事件に関係ないような事実を掘り返して

さもそれが原因かのように

いやまるで妻側に非があるかのようにまとめたのだ

よって精神が不安定気味な状態でインターホンを押し

包丁を持ったまま出てきた妻にパニックになり

押し倒してしまいそのまま事故で妻を殺害し

パニックになり金を取って逃げ切ろうとした。

という不運な事故でパニックになり犯行に及んだ。

となり、懲役10年ちょいとなった。

許せなかった。ただただ許せなかった。

俺の愛する人を殺しておいて償う気もなしに

さらに妻が原因のようにされ許せなかった。

だが法廷の中で俺は無力だ...

ここでは俺はなにもできない...

俺はただただ悶絶し絶望することしかできなかった。

その時から俺はずっと復讐心を抱えていた。

何年時が経っても復讐心は消えず...

そして俺は...

出所したあいつを包丁殺した。

包丁で何度も何度も刺しまくりその度に力を入れ

何度も何度も何度も...

何回刺し続けたかわからない...

だけど手が止まらなかった。乱心している俺の腕を

掴まれついに俺は捕まった。

腕を掴まれた後は暴れなかった。

暴れる意味などないからだ。

『復讐』これ以外に目的もない...

後悔はまったくなかった。する気もなかった。

こんな奴に後悔なんてできるはずがなかった。

そして俺は逮捕されてしばらくして裁判が開かれた

俺の弁護士はあいつに妻を殺されたことなどの情報や

何年も精神科医に行っていたことなどを主張した。

普通ならこのまま懲役10年程の罪で済むはずだった

しかしこの世界は理不尽で残酷だった...

俺は何十ヶ所にも及ぶ刺し傷

そして出所の日を知っていたこと

この10年間仕事がまともにできていたこと

そしてあいつに家族がいたこと...それらにより

精神は通常通りでの殺害となり、

家族を殺された者として家族を失った辛さがわからず

犯行を犯した人殺しとなり、俺の罪状は死刑になった

なにが...なにが...なにが違うんだ⁉︎

俺の罪とあいつの罪はなにが違うんだ⁉︎

あいつは理不尽に俺の愛する人を奪った。

そして

俺はあいつに大事な物を壊された復讐をするために...

この世界は残酷だ...事実よりもどうするかが

大事にされる世界だ。

差別はいけないなんて言うが

例えばホームレス明らかに不潔な格好をして

握手を求めてきたら絶対躊躇するだろ？

というよりも

王様とホームレスで態度は変わるだろ？

それはそいつを下に見てるからだ。

差別をするなっていうなら誰かによって

態度を変えるなんておかしいだろう？

上部だけよければいい人だ。

影で頑張っている奴より表で頑張っている奴の方が

評価される。

いじめはダメだ？なに言ってる？

だったら見てないで傍観者になってないで

止めてみたらどうだ？

なにもできないくせに出しゃばるな？

なにもしない奴らよりはマシだろ。

上司の失態は部下の責任

そのくせ部下の成功は上司の成功になる。

事件で誰かが殺された。

口々にかわいそう。最低。の声があがる

そんな声があがるが本当に思っているのは...

「私じゃなくて良かった」だろ？

知らないところで知らない人が死んでも

はっきり言ってどうでもいいだろ？

何かいいことをすれば偽善者と呼ばれ

自分の意見を言いなさいと言われ正直に言ったら

怒られる。

努力は確実に報われるとは限らない。

夢は必ず叶うわけではない。

したことは同じでも

あいつは自分の欲のために人を殺した。

俺は殺された妻のためにあいつを殺した。

それなのにあいつは10年で俺は死刑

理不尽だ...それでいて残酷だ。

この世界は壊れている。なぜか？

それはこれが

これらが全て当たり前だからだ。

正義と悪は誰が決めるんだ？

正義は負けず悪は滅びない。

悪は最後まで裁かれない時もある。

バカ正直な正義よりもずる賢い悪の方が得をする。

悪にも正義はあるだろう？

ヒーローは勝手に悪を決めつけ

勝手に滅ぼそうとする？

それは違うだろ。

誰が正義で誰が悪かは決められないが

正義は皆自分の中の正義のために戦っている。

悪は自分の欲のために戦うっている。

だから悪の正義も悪を間違っていると気づき

味方として止める。

だからあいつは確実に悪で

俺は正義...

いや俺も悪だな...

復讐のためと理由をつけて人を殺した。

やっていることはあいつと同じだ。

この世界は理不尽で残酷だがたまには

ちゃんとした判断をしてくれる。

だって俺は悪なんだから死刑になって当然だ。

俺はもう死ぬが

このくだらなくて理不尽で残酷な世界で

生き続ける奴らへ

この世界はくそだが

たまにだけちゃんとした判断をつけてくれる。

だから辛くても生きていくことが大事だ。

俺のように正義を語った悪にはなるな。

悪よりも正義を語った方がかっこいいぞ。

まぁ死刑囚の戯言ぐらいに思ってくれ。

さようならだ。

〜もうあっちには行けるぜ。

すぐに来すちまうが、あっちでよろしくな〜

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最後まで読んでいただき

ありがとうございました。