第9話 勝利のカギ
夏の強い日差しがグラウンドを照らす。
Bチームの選手たちは緊張の面持ちで円陣を組む。
「今日の相手はAチームだ」
多田コーチが真剣な顔で言う。
「みんな、力を合わせて挑め!」
阿多米悠斗はゴール前で肩を軽く揺らしながら言った。
「僕たち、絶対勝てるよ」
海――東雲海――は深呼吸をする。
(これが本当の試練だ……)
彼はピッチ中央に立ち、目を閉じて想像する。
味方の動き、相手の配置、ゴールまでの最短距離。
すべて頭の中で計算されていた。
試合開始。
Aチームはさすがの精度。
パス回しも早く、簡単にはボールを奪えない。
しかし海の目はすべてを捉えていた。
茂久田茂、大井武蔵、池田相馬――DF陣を操り、細田三知と北幸四郎を動かす指示を即座に出す。
「右サイド守れ!」「中央、詰めろ!」
一瞬でBチーム全体の動きが連動する。
まるでAチームがBチームのペースに引き込まれていくかのようだ。
Aチームは能力差がありながら焦りを隠せない
海はその焦りを見逃さなかった
瞬時に相手からボール奪取
視線を上げ、阿多米悠斗の位置を確認。
目の前の相手を揺さぶるが小3とは言えどAチームさすがに簡単にはかわせない
それには理由もあった
中3の時は簡単にかわせても体格身長などが同じだとフェイントがうまくきかない
ここにきて技術不足が明確に出た
「くそっ」
後ろで組み立てることを選択することにしたが
DFに預けたとたんに茂がミスをしてボールを取られ失点
0-1
チームに雰囲気が落ちる
その後も組み立てようとするがDFの技術不足などで実現不可能
追加で失点する事態となった
状況は0-2最悪だ
前半終了
ホイッスルが鳴り響く
この中でまだ
勝てると信じたものがいた。
悠斗と海だ
そして海はみんなに話す。
まだ試合は終わっていない。
多田コーチも言う
「まだ勝てる。そう信じてれば必ず」
後半開始




