表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ポコチン哲学  作者: 星狼


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/4

男性器・ペニス・ポコチン

一条は部屋の中央で両手を広げ、胸を張った。

裸のまま、まるで舞台のスポットライトを浴びた役者のように。


「ルックミー!俺を見ろ!」


片岡は視線を床に落としたまま、静かに首を振った。


「……服を着てください」


一条は一歩近づき、股間を指差して声を張り上げた。

目は輝き、言葉には迷いがなかった。


「俺の股についてある物はなんだ!?お前、言葉にして言ってみろ!?」


片岡はため息を一つ落とし、ゆっくりと顔を上げた。

視線は一条の顔に固定し、下半身には触れさせない。


「……おちんちんです」


一条は満足げに頷き、拳を握った。


「そうだ、おちんちんだ!でも、これは本当におちんちんなのか!?別の言葉でも言い表せれるんじゃないか!? お前、編集者なら言えるだろ!?言ってみろ!」


片岡は一瞬目を閉じ、再び開いた。

声は淡々と、しかし諦めを帯びていた。


「……男性器」


一条の顔に、勝ち誇ったような笑みが浮かんだ。


「そうだ!これは男性器だ!他にも何かあるんじゃないか!? 言ってみろ!」


片岡は壁に寄りかかり、視線を天井へ逃がした。


「……ペニス」


一条は大きく息を吸い込み、両手を振り上げた。

声は部屋中に響き渡る。


「ハッキリわかりやすい言葉にしたらいいんじゃないかな!?この俺の股についてる物をどういう面白ワードで表現するのが、エンタメ作家だろうが!なんでわざわざフワフワした表現で書かないかんのじゃ!」


片岡は小さく肩を落とし、静かに言った。


「……あのね、貴方のそういう考え方が哲学的だから、僕は純文学挑戦しませんかって声かけたんですよ」


一条は一瞬動きを止め、目を丸くした。

だが、すぐに大声で叫ぶ。


「ポコチン丸出しで騒いでるヤツが哲学者なわけねぇだろ!」


片岡は額を押さえ、深いため息を吐いた。


「……ポコチンはエンタメ小説でもアウトです。服着てください。これ、僕が女だったら、多分何かしらの犯罪です」


一条は部屋の中をゆっくり回り始めた。

裸の真理を携えた男は、まだ止まる気配がなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ