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#9

僕が思っているほどアレンは弱くないようだった。あれからというもの、今まで通り綺麗な姿のまま帰り食事を共にしている。何でもあの時は頭痛がして不意打ちをくらったらしい。

僕はというと、毎日図書室で暇を潰す毎日だ。とは言っても、今までは普通のミステリー小説やファンタジーものなどを読んでいたが今はこの星について知り、少しでもアレンについて理解しようと色々な学術書のようなものを読み漁っている。最初は見慣れない変な文字で諦めかけたが、なぜだかスルスルと書かれている内容が頭に入ってきた。まぁ、内容は難しすぎて読み解くのにかなり時間は要するが。

結論としては、アレンが言ったは正しく特に新しい学びは見つけられなかった。

ただ、ちょうどその頃から悪夢を見るようになった。


見たこともない空間にただ一人で僕は必死に逃げていた。何か恐ろしいものに追いかけられている夢だった。いつも捕まる寸前のところで目を覚ます。

だけど、アレンと一緒に寝るときだけはその夢を見ずに済んだ。


「君さ、なんか隠してることない?」

唐突に、夕食の時アレンが言った。

「隠してるって何を?僕は知らないことだらけで猛勉強の毎日なんだぞ?そんな事ある訳ないだろ。むしろ隠しているのはアレンの方じゃないか。」

「そういう事じゃなくってさ‥君、なんか最近疲れてるから気になっただけ。別に深入りされたくないならこれ以上は探ったりしたいよ。ただ、心配なだけ。」

「アレンが?心配‥?はぁ、、別に悪夢を見るようになっただけだよ。」

「悪夢?一体どんな?」

「別に、ただ知らない場所で僕が一人逃げてて何か恐ろしいものが追いかけてくんの。僕は捕まりかけて、そこで目が覚めるって訳。そんな大した事じゃない。環境の変化で色々脳が混乱してるだけだよ。」

「今更、環境の変化って‥。もうここへ来て2ヶ月だよ?それにその夢は‥」


アレンは何かを言いかけたように見えたが、すぐにいつも通りすました顔でもういいや、と一言言って去った。


その夢は夢じゃなくて、君の〇〇って言いたかったんじゃないの?アレン。

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