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#10

悪夢は相変わらず見ていた。この星について知ろうとすればするほど、悪夢は止まず次第に僕は寝るのが怖くて仕方がなくなった。それでもアレンを頼りたくはなかった。なんとなく、何かアレンが知っているようで怖かったのかもしれない。アレンはというと、言葉通り深入りする様子はなくただ一緒に寝る頻度が週一から週二に増えた。アレンなりの気遣いなのかもしれない。だけど、もう9ヶ月後には殺してしまう相手になぜそんな事をするのか僕には分からなかった。

そして、僕がアレンに抱く感情も‥。


「はぁ、はぁ‥逃げなきゃ‥早くっっ!‥‥うわっ!や、やめろよっっ!離せっ!」

「こちら、M2班U-0を捕獲。すぐに戻ります」

「やめろっっ!離せ!!!僕は、僕は、戻っ、、(何だ、何か刺されて視界が‥)」

「隊長、早く戻りましょう。いつU-0が目覚めるかも分かりませんし、それに彼は貴重な〇〇の‥ですから。」


「はっっ!!!な、何だ今のは、、」

悪夢を見るようになってから一ヶ月経った頃、初めて僕は捕まった後の続きを見た。


知ってる、気づいてたんだ。これは、これは悪夢なんかじゃなくて僕の記憶なんだって。でも、何にも思い出せない。僕は、あの時自分が捕まった事よりも何かを案じていた。だから死んででもどこかへ戻ろうとしてたんだ。

一体何を、僕は守ろうとしてたんだ、、


アレンの元へ来てから4ヶ月、悪夢以外は何も相変わらず不便なことはなかった。


「ねぇ、アレン。アレンはどうして僕を生贄に選んだの?」

「急に何を‥ただ君が生贄として優秀な人材だったからだよ。別にそれ以上の理由なんてない。」

「本当は、僕の悪夢について何か知ってるんじゃないか?僕のことについて何か知ってることがあるんだろ?生贄だなんて言うけど、本当にそれだけ?」

「〜〜!!それをっ!君が知って何になるって言うんだよっ!!!」

「分からない‥けど、知りたいんだ、思い出したいんだよっ!あの悪夢は僕の記憶、そうなんだろ?」

「っ!どうして、それを‥」

「お願いだよ‥頼むから、教えてくれ‥何を僕は守りたかったんだ?」


アレンはしばらく沈黙を続けた後、僕の頭に手を当てた。不意に僕は眠る様に倒れた、気がした。

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