おい!私のジオン○にド○の足付けた奴出てこい!
あれは、いつの日だったか……正確には覚えていない。
夏の太陽が、全ての物を焼き付けようと、頑張っていた夏の日だった気がする……。
私と愉快な仲間達は、いつものように、同じメンツで集まり、いつのように、何か目的がある訳でも無く、ダラダラと、1人暮らしを始めた友人の家に集まっていた。
「暑~ぅい! クーラーぐらい付けろよなぁ」
『引っ越したばっかで、まだ買ってねぇんだよ、あっ! こら! 扇風機の首振り止めて、独占するんじゃねぇよ!』
「おい! ロリ、コーラ買ってきて」
『お金下さい』
「ロリ~その、もふに頼まれたら、喜んでパシるの、やめろよ(笑)」
と、まぁダラダラと過ごしていた訳だ。
そして、誰からか言い出したのか知らないが、クーラーの効いてる場所に行って涼もう。と言う事になった。
この時に私は、真っ先に【図書館】と言ったのだが、私を含めた回り全てが元ヤンキー……。読書が趣味な私の方が、特殊。
当然、私以外の全員から、猛反対された。
くそ! お前ら本の1冊ぐらい読めよ、将来子供に「パパ、そんな事も知らないの?」って言われて、換気扇の下、タバコふかしながら目に涙貯めるハメになっても知らんぞ(笑)
そして、何だかんだと、アソコがいい。ソコは嫌だ。などと、話し合う事、10分と少し。行き所が決まった。
何故、そこになったのかは、よく覚えてない。
私達は、全員揃って友人の借りた部屋から外に出る。
少し風が吹いていた……。
『お~外の方が、部屋の中より涼しい……』
等と、話をしながら、着いた場所は、近くの大型家電量販店。
私達は、店の中に入ると、脇目も振らず真っ先に、クーラーの売っている場所へと向かう。
目的は、実際に動かして見せている、クーラーだ!
「あ~生き返る~私もう、ここに今日は泊まる!」
『いや……帰れよ(笑)迷惑だろ、お前みたいなのが居たら』
「それは、どんな意味で……だ?(笑)」
床に座り込んでるお前にだけは、言われたくない。立ってろよ、迷惑だろ。
何が床のタイルがヒンヤリして気持ち良いから座ってみろだよ。座るか! 恥ずかしい。
その後、店員さんが、やって来ては、私達の方を何も言わずに少しの間見て、どこかに行き。なんて事を繰り返し始めた頃に、私達は、空気がちゃんと読めると言う事を証明する為にも、心底イヤイヤではあるが、移動をした。
私のクーラー……(お前の物ではない)
店内をブラブラしてると、ゲームソフトなんかを売ってる、売り場の隅っこに、ワゴンに山積みになっている、ガンプラを見付けた。
『うお~懐かしい!』
『あっシャ○専用のズゴッ○ある!』
そう言った友人は横に居た友人の、腹部を手で突く。
そう……あの有名なシーンを再現しているのだ。
そして、あれがある。これは無い。等と懐かしさに任せて、物色を繰り返す。そして、私達は、ガン○ムのプラモデルを買って作ろう! と言う事になった。
それぞれ、思い入れのあるMSのプラモデルを選んでいく。
私は、ジオン○のプラモデルをえらんだ。
私がジオン○のプラモデルを持っているのを見た友人は、ジ○のプラモデルを既に持っていたにも関わらず、更にド○のプラモデルも持ち出した。
「うん? お前2個買うん?」
『あっあぁ』
普段の私なら、この時点で、コイツの企みに気付いたのだが、如何せん、暑さに私の、脳細胞はダメージを受けていたせいで、気付かなかった。
そして、部屋に戻り、くそ暑い部屋の中で、早速、プラモデルを組み立て始めた。
私の、ジオン○が完成した頃に、ジ○とド○の2個買った友人が、声を掛けてきた。
『あっもふ出来た? ちょっとさ、お前とロリの分を奢るから、コンビニでアイス買ってきてよ、みんなまだ作ってるし』
「おっ? いいよ~おい、ロリ行くぞ」
全く疑いもしない私……。
普段であれば、有り得ない。
そして、みんなの分のアイスを買ってきた私とロリが部屋に入り見た物は……。
部屋に置いてあるテーブルの上に【立っているジオン○】だった……。
ジオン○は、立たない! いや……立てない! 何故ならばジオン○には元々から足が無いからだ。
そのジオン○が立っている……。
そして、私は全てを悟ったのだ……。アイツがド○を買った理由を……。
その後、買ってきたアイスを袋から全部出して、やりやがったアイツの服の中に全部入れて復讐してやった(笑)
意味の分からない方へ。
ジオン○にド○の足。で検索すると、多分意味が分かるだろう。
ガンプラにドはまりしてた奴には、有名なアルアルであるが。