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異世界(この世)は戦場、金と暴力が俺の実弾(武器)  作者: 木虎海人
2章  初心者講習 乱痴気騒ぎ

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村長の趣味



夕飯後は任務参加者、全員が集まっての最終全体ミーティング。

翌日の防衛任務について説明を聞いた。


大まかな内容は

砦を越えて抜けてきている魔物は300を越えている。

現在、南門で迎え撃つ為に誘導する部隊が出撃している。

何度か攻撃を仕掛けては引いてを繰り返し南門に引っ張って来ているらしい。

防壁に登り布陣して迎え撃つ。

門周辺に引きつけ弓でまず徹底的に射殺すらしい。

そのあと志願兵で壊滅させる。



だいたいは師匠から聞いている通りだった。


違ったのは迎え撃ったあとに、直接戦う志願兵部隊。

希望する班があれば参加しても構わないという話になった。

ただこれは独断で断った。

個人的に半分はやりたいけど半分は微妙だ。

そんな特効みたいな真似をしたくないし、させたくない。

それ以前にぺーぺーの新人が参加するようなものでは無いと思う。

内心行きたがってる者もいるのは伝わってくるが涙を飲んでもらう。

個人的には講習生にそれを参加させるなら、成績順では無く、実力順で編成した方が良いと思う。

班として纏まるかはまた別だけど。


敵の到着予定時刻は朝から昼にかけて。

今夜はしっかり眠るように言われ解散になった。


そのあとは班員と共に防具を見直した。





あまり根をつめても仕方ないので早めに休むように促して解散する。


部屋に戻ろうとすると、ビアンカとメアリーに声をかけられた。


「ねぇ、少し話がしたいんだけど。」


ビアンカが寄ってくる。顔はまだ微妙にふくれ顔だ。

俺としては今日はこのあと班員を個別に回りたい。

地味魔法使いのでかくなった胸にも興味があるが、個別に少しずつ話せたら話しておきたい。

図太そうに見えて意外と繊細な奴もいるからな。


「これから?明日に備えて寝なよ。お肌に良くないぞ。」


「少しなら大丈夫でしょ。それともわたしと話したくないわけ?」


「うん。あんまり話したくないな、また蒸し返すのか?

お互い班長の責務に集中しようぜ。文句あるならそのうち聞いてやるし、喧嘩したいなら後日にしてくれ。」


「・・・何?怒ってるわけ?小さい男ね!」


「怒ってるのはそっちだろ?」


「ぺ、別に怒ってなんかいないわよ!ただちょっと呆れただけで」

「はい、ビアンカちょっと待ちなさい。なんですぐ喧嘩腰になるの!

ごめんね、違うの。ちゃんと魔法覚えてきたイゾウに謝りたいみたいで」

「別に謝りたいとは言って無いでしょ!」


口論になりかけた俺たちの間にメアリーが入る。

ふーん、魔法を覚えてきた途端に現金なことで。


「ふーん、謝りたいわけじゃなければなんなの?」


少し苛ついて冷たく言い放ってしまった。


「何よ、謝らせたいわけ?」


「別に・・・何の要件か聞いてるだけだ。」


「・・・ちゃんと魔法を覚えてきたから・・・そこは褒めてあげようと思っただけよ。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・凄いじゃない。」


「すげー上から目線な・・・」

ついジト目になってしまう。何言ってんだコイツは?


「ほんとに・・・ごめんねイゾウ、素直じゃ無くて。

これでもいつまでも喧嘩してたくないって言うから引っ張ってきたんだけど、はぁ・・・

どうしてこんな物言いしか出来ないかな?」


「なるほど。

で、メアリーからお褒めの言葉は?」


「え!? あ、私も!?私なんかが」

「お褒めの言葉は?」


「・・・・えー・・・」


「お褒めの言葉、は?」


「えーと。魔法習得おめでとうございます?かな?

その・・・練習してるの見てたし、苦労してたのも知ってるから、私は嬉しかったよ。

あと聞いた班長の話。本当は4位だったって。

やっぱりイゾウは凄いね。」


「ありがとう。  うん、メアリーには俺の班に来て欲しかった。残念。

でねメアリー、覚えた方法は教えられないんだけどさ、魔法は覚えるというより、使えるようになるって感覚が大事だと思う。多分キッカケが大事なんだ。」


「キッカケ、ですか?」


「うん、いつも同じ練習をするのも大事だけど、ちょっとづつ変化を加えることも大事だ。

でないとキッカケが掴めない。

キッカケを掴んで、一度少しでも魔法が使えるとちゃんと使えるようになるんだって。

だから色々試してみて。メアリーが魔法を使えるキッカケ、どこかに有ると思うよ。」


「うん、分かった。ありがとう頑張る。」


色々それらしいことを言っているが全部格好をつけただけだ。

眼が 〝氷の精霊眼 (劣化)〟になって気づいたことがある。

その人の得意属性がなんとなく分かるようになった。

例えばビアンカは火だ。 そして火魔法がもう使えている。これは講習でちゃんと覚えたらしい。

相性が良かったのだろう。

対してメアリーは多分 水魔法と相性がいい。

俺と同じで火魔法とは相性が悪い。だから練習しても身につかない。

これは魔力の強さは関係ない。相性の問題なのだ。

風魔法が使えるようになりそうだと本人からは聞いているが多分時間が掛かると思う。

キッカケは適当な理由をつけて水魔法を教える言い訳の伏線だ。

風魔法が上手く行かないタイミングで「刺激になるから水魔法の練習をしてみないか?」とでも声をかければいい。悪いがもうしばらく苦労してもらおう。


ちなみにユリウスは光属性だ。イケメンらしく光が似合う。

なのに風魔法が得意で火魔法も使える変態だ。 それだけあいつは高スペックなのだ。

だから女相手にポンコツでも、俺のユリウスへの評価は変わらない。あいつは化け物だ。


問題なのはシグベルだ。 彼は土魔法と相性がいいと俺の眼には映っている。

自分の使える魔法なら機会を見てコッソリ教える事ができたし、講習で習える魔法なら上手く誘導してやればいい。

だが、土魔法はそれが難しい。教えられる者が近くにいない。

講習が始まってずっと一緒に苦労してきた仲だ。

他人の世話まで焼く気は無いが、親しい友人くらい手助けしてやりたい。



「フン、何よ。メアリーと随分態度が違うじゃ無い。

メアリーは私の班のメンバーなんだから渡さないわよ!」


「わかってるよ。別に取る気はない、思ってただけだ。

じゃ俺は行くよ。寝る前に班員と個別に話しておきたいんだ。」


「ふーん、そういえばセレナがいたもんね。

そうよね、話したいわよね。セレナとね。」


「ああ、セレナもな。他に8人もいるから大変なんだよ。

ビアンカも班長だろ。今日は班員のフォローをしたほうがいい。

多分だけど口では強がってても、実は不安で寝れない人とか出てくるぞ。

俺への文句あるなら任務終わってから聞くよ。それで良いだろ?

俺は自分の仕事をちゃんとしたい。

無理にやれとは言わないがビアンカも出来ることがあるならしてやるべきだ、班長としてな。」


そう言うとビアンカはきつめの顔をさらにキツくして俺の眼を覗き込んできた。

まるで睨んでいるようだが、そうで無いのは表情で分かる。

黙ってれば本当に美人なのに。


「わかった。お互い班長だもんね。私も寝る前にみんなに声を掛けるようにする。

それでいい?」


「ああ、そうしてやって。ひと言でも声を掛けてやるべきだ。

誰だって初陣は怖いだろうさ。」


「そうね。・・・・教えてくれてありがとう。   ハイ。」


そう言ってビアンカは手を指しだしてきた。


「何!?握手?」


「そう。な、仲直りの、あ、握手よ!」


「子供か!」


「な、何よ!嫌なの?」


「俺は喧嘩してるつもりないもん。お互い本音で言いたいこと言える関係で別にいいじゃん。

気にしてたの?可愛いね、そうゆうとこも好きだぞ?」


「うるさい!はい、いいから握手!」


ビアンカの顔が真っ赤になったので「はい仲直り」と言って握手をする。そして今日は別れた。

ビアンカのあとにメアリーとも握手をしたら少し不機嫌になり、別れ際に「顔真っ赤だぞ」と言ったら「うるさい!」と怒鳴られた。


どうやらビアンカの芽もまだ残っていたようだ。

それならこちらも歩み寄れる。



★☆★☆




「覗きは趣味が悪いぞ。」


ビアンカとメアリーとの会話を隠れて見ていた地味魔法使いに声をかける。

全く、胸元を解放してくればやさしくしてあげるのに。


「別に覗いてなんかいないわよ。」


「ビアンカに声をかけられたときから見てたくせにか?

改めて〝鑑定〟で〝看破〟っていうスキルが発現してたから、俺を隠れて見るのは難しいと思うぞ。

で、話がしたいのか?したくないのか?どっちだ?」


残念ながら〝隠密〟のスキルを持っていない相手が〝看破〟のスキルを持つ俺から隠れるのは難しい。

魔法使いじゃあんまりいないだろう。


「べ、別に話すことなんかないわよ。」


「そうか。明日から戦争だからなるべく班員の様子を見ておきたいんだ。

お前は大丈夫、ってことでいいか? いいなら他にいくけど?

ちゃんと集中出来てるか?」


「・・・集中出来てないわよ。」


「駄目じゃん。」


「誰のせいだと思ってるのよ!」


「俺のせいだと?」


「他に誰がいるのよ!」


「なるほど、じゃーその辺詳しく説明してもらおうか?」


「え、いや、そうなの? そうだけどそうじゃなくて・・」


何か言ってたが人気のない場所まで引っ張っていき、壁ドンの体勢に持っていった。

他意は有る。一度やってみたかった。


しどろもどろな返答で時間は掛かったが、どうやら天然の爆乳さんらしい。

なんとか聞き出した。

成長が早かったらしく、子供の頃からどんどん胸が膨らんでいき、随分嫌な思いをしたらしい。

今はサラシで巻いて隠し、ゆったりとした服を着て体型を隠しているらしい。

なんと勿体ない。


「それでサラシで巻いてるから猫背なのか?」


「いや・・・目立たないように隠してたら癖に・・・」


「お前やっぱり馬鹿だろ? どうみても悪影響しかでてねーよ。外して来い!」


「嫌よ、胸の大きい魔法使いなんていないもの。」


「はぁ?なんだそりゃ。魔法使いだからって個人差あるに決まってるだろ。爆乳魔法使いなんてご褒美じゃねーか!どっからそんな偏見が出てきた?」


「物語に出てくる偉大な魔法使いはみんな胸が小さいのよ!だから胸の大きな魔法使いは成功しないんだから。」


「なーーーんだそりゃ!! おまえ〝黒の大魔道〟見ただろうが。乳を半分放り出して、巨乳アピールしまくりだっただろうが! まさか〝黒の大魔道〟さまですら偉大じゃねーとでも?」


俺の言葉にクィレアははっとしたような顔になった。


「でも物語に出てくる魔法使いはみんな・・・その、ね、チッパイだって勇者様にからかわれるのが役割なんだもん!胸が大きいのは騎士とか僧侶の子の役割で・・・」

「どこのエロ小説だ!貸せ、一度読んでみたい!」


「本なんて高いもの持ってないわよ!村にあったのよ、村長が持ってて子供の頃よく読んでくれたの。」


「・・・・・おまえそれみんなじゃねーだろ。その本だけじゃねーのか?

俺の知ってる話だと魔法使いはジジイが多いぞ?お前の理屈だと爺さんしか魔法使いになれなくなるんだけど?」


「でも、村長が見せてくれた本だと全部魔法使いは胸が小さかったのよ!」


「待て! クィレア! それは常識じゃ無い。

それは村長の趣味だ!村長が胸の小さな魔法使いが出てくる話が好きなだけだ。」


「ええ~~~・・・・う、嘘でしょ・・・だって私・・・」


「俺も色んな本を見たわけじゃ無いけど、世の中には胸のでかい魔法使いの話もあるはずだ。

つーかそれあれだよな、最後その勇者って全員と結婚して終わる話じゃねーの?」


「そう・・・だけど、あ、いや、魔法使いの子だけ旅立つお話もあったわ。」


「なんでだよ、不憫すぎるだろ! 貧乳も愛せよクソ勇者が!ぶっ殺してやる!

あー、それあれか、ひょっとして巨乳好きな勇者な設定か?」


「そ、そうね、その勇者さまは胸の大きな女の子が好きだったと思ったわ。」


「ならなんでお前は胸を隠す! その魔法使いみたいに1人旅立ちたいのか!」


「・・・・・・だっていまさら、恥ずかしいじゃない。急に胸が大きくなったら・・・変な目でみられるし。」


「はぁ・・・・なぁもうそれ全部俺のせいにしていいからさ。隠すのやめろ。

あんまり締め付けてると身体壊す。 何より動きにくいだろ?いざという時命取りになるぞ。」


「な、なによ急に・・・優しくしないでよ・・・貴方のせいでバレたんだから・・・」


「ああ・・・俺のせいか? いやよく弓の講習で指摘されなかったな。」


「されたわよ、でも無理って言えばそこまでだし、貴方みたいに無理矢理したりしないもの」


「無理矢理したって人聞き悪くないですかね?俺が無理矢理襲ったみたいなんですけど?

そんな言いがかりつけるなら本当にするぞ。人にそれ言われるくらいならしてからにして欲しい。」


「フン、どうせ私みたいな女興味無いくせに。 他の女の子と話すときと態度違うじゃ無い。」


「えーだってお前色々面倒くさそうなんだもん。1回手を出したら死ぬまでつきまといそうだし。」


「ほら嫌なんじゃない。」


「俺はお前が好きな物語の勇者様みたいに一夫多妻のハーレムを作りたいの。

お前さん、絶対に嫉妬深いだろ?」


勿論嘘だ。地味子だったから興味無かった。胸がデカくなったからやっぱりOKとは言えない。

別に不細工でもないし。 ただ少し面倒なだけだ。

世界的に有名なあのカードゲームの初期の主人公の使ってたあの魔法使いのカード。

その弟子のガールのほう。

あの格好をさせたい。させて赤面してるところをいたずらしたい。


「当たり前よ、私みたいな凄い魔法使いがいれば充分でしょ。

と言いたいところだけど別にそんなの気にしないわ。

お母さんも村長の妾だったし、田舎じゃ複数の妻がいる人なんて珍しくないわ。」


「え・・・村長・・・父親かよ。」


「生物学上はね。でも村長は村長よ。父親なんて私にはいないわ。」


「そ、そうか・・・じゃーしょうがないな。

ところでそろそろ揉んでいいか?」


田舎の人間関係怖い。あんまりその話に触れたくないので話題を戻す。

俺は爆乳を解放するという指名があるのだ、


「あら、結婚してくれるのかしら?知ってるでしょ、私面倒くさいわよ?」


ニヤニヤ笑いながら言われた。あ、根に持ってるんですね?面倒くさい女だ。


「えーっと、とりあえずセフレからお願い」

「イ・ヤ・よ!」


「・・・・」

「い・や・!」


「うん、嫌なのはわかった。」


「・・・・」


「何!?」


「別に貴方が嫌だとは言って無いわよ。普通よ、普通ならいいのよ。」


「なんだそりゃ。とりあえず半分見えるように出せとまでは言わないから、もう少し緩く巻けよ。

姿勢をまっすぐ出来て、動きやすい程度に。

それでなんか言われたら俺を盾にしていい。ちゃんと助けてるよ。」


「貴方のいないところで何か言われたらどうするのよ。」


「俺のとこに言いに来ればいいだろ。最低限は自分で守れ。それとも自分では何も出来ない駄目な魔法使いか?」


「違うわよ、出来るわよ。

ふん・・・一生つきまとってあげたくなったわ。凄く嫌な顔が見られそうね。」


「いやーどうかな、多分その場合お前が泣く場面が増えるだけだぞ?

まぁその辺は明日の任務終わったらまた話そう。」


「また?」


「ああ、またな。今夜は全員と話しておきたいんだ。

怖くて寝られないような奴も中にはいるかもしれないだろ?」


「いないわ。と言いたいところだけどわかんないわね。」


「他の連中はどうだった?」


「知らないわ、興味無いもの。」


「・・・・・いやそこは班員なんだから多少は気にしろよ。」


「魔法使いは孤独なのよ。」


「独断と偏見で職業を語るなっての。まぁよくわかったよ。」


「何がよ!」


友達いないのが、だな。

「俺が本当にお前を押し倒しても、言いつける相手がいないのが、かな?」


「い、いるわよ、言いふらしてやるわ!」


「じゃー試してみよう、動くなよな。」


「ちょっ、まって、だ、駄目だって。」


「言いふらせばいいじゃん。言って無かったけど、俺さ胸の大きい女が大好きなんだ。

誰かさんみたいな。」


「・・・・」


壁ドンの体勢のままだったので迫るのは簡単だった。

これまで逃げ出さなかったクィレアが悪い、そう心の中で言い訳をする。

壁に張り付いたまま目を見開いて震えるクィレア。

それに顔を近づけていく。

右手で壁を抑え、左で頬を押さえる。


「あっ」


今日はキスくらいで許してやろう。

下手に押し倒して明日破瓜の痛みで戦力外になられても困る。

必死で自分の欲望を抑えつける。


この時俺は「手を出したら一生つきまとう」というクィレアの台詞が完全に頭から消え失せていた。




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― 新着の感想 ―
[一言] 「お前やっぱり馬鹿だろ? どうみても悪影響しかでてねーよ。外して来い!」 外した方が、胸が邪魔になり弓が撃てなくなるのでは。その為アマゾネスは、片方の胸を切り取っていたと言う昔話もあったほど…
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