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異世界(この世)は戦場、金と暴力が俺の実弾(武器)  作者: 木虎海人
2章  初心者講習 乱痴気騒ぎ

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短気なロリババア



「これは一体なんの騒ぎだっ!」


傷顔(スカーフェイス)に青筋を浮かべた傷顔の教官が2人の教官を伴って人混みを掻き分けて向かってきた。


顔を見て「やばっ、超怒ってる!」そう直感する。

俺は即座に魔法に搦められて動けない哀れな男を演じるために、床に倒れてじたばたと足を動かす。

まるで打ち上げられた魚の様に。


「お、おぬし狡い、狡いぞ。さっきまでテーブルを蹴っ飛ばして暴れていたではないか!」


頭を抑えていた見た目少女(ロリババア)も、教官の声に反応したようで顔を上げて叫んだ。

残念ながら聞こえない。

さっきまで加害者側だったのに即座に被害者の振りを出来る事が俺の強みだ。


槍の教官であり、元 A ランク冒険者である教官ガーファにその強面の顔で詰め寄られ、白のドレスを着た見た目少女(ロリババア)は泣き顔で必死に「違う、違うのじゃ」と抗弁していた。

別に違わないから無理だろう。

テーブルは俺が蹴ったが、壊したのはお前の魔法だ。

周囲には光魔法で残骸と化した、元テーブルだった物が散らばっている。


俺は必死でジタバタして、僕は被害者でーすとアピールをする。

ノリックやビアンカのあきれ顔が酷い。

このタイミングで魔法を解除されていたら少しヤバかった。

そこまでは頭が回っていなかったようだ。


地面の上で芋虫のように転がっていると、黒い魔法使いのお姉さんに手招きされた。

床の上を上手く転がりスカートの中を覗き見れる位置に移動した。

顔を上げようとしたら、ヒールで踏んづけられた。

「ぎゃー!刺さった!」


ヒールは眉間の真ん中に刺さっている。容赦無い。

あっ、中身も黒でしたよ。


「いいから耳を貸しなさい。あの子に全部押しつけるわよ。」


「いやー、立てないんですよ?」


「さっきまでの行いを見ていた私にそれが通用するとでも?いいから立ちなさい。」


女とは思えない力で耳を引っ張られ持ち上げられた。


「ぎゃー、取れる、おみみ取れちゃうー。」


意外と耳は切れやすいらしい。そんな体験はしたくない。


「取れても治してあげるから大丈夫よ。サービスで安くしてあげるわ。」


「お金とるんかい?あんたが引っ張ってるのに!」


「いいからほら、早く耳を貸しなさい。あの子が悪いことにするんだから。」


「あれ?お友達なんじゃ?」


「いいのよ、子供扱いされても年寄り扱いされてもすぐ怒ってどこでも魔法を使うんだから、たまには怒られた方がいいわ。いい気味よ。

さっき使おうとしてた魔法、光の上級魔法の1つよ。もし発動させてたら何人死んでたかしら? 貴方は勿論、周辺も確実に巻き込んでたわよ。」


「お、おう・・・マジっすか・・・」


それどんな扱いしてもアウトじゃねーか。

ロリババア面倒くさい。

なんか凄くとんでもない事になってたことを、今さら自覚して背筋が冷たくなった。

ビアンカとか巻き込んでたら死んでも死にきれないぞ。



結局この黒い魔法使いの口添えもあり、白ドレスのロリババアに皆の前で謝罪をしたことで。教官3名からゲンコツをお見舞いされるだけで済んだ。


ロリババアは後でギルドの職員と オ・ハ・ナ・シ をするらしい。




★☆★☆    ★☆★☆



「えーと、先ほどは本当に失礼なことを言って申し訳ありませんでした。」


テーブルに向かって座らされ、白いドレスのたロリババアに手をついて深々と頭を下げる。

テーブルに額まで貼り付けちゃう。


「いいのよ。こう見えても〝白の大魔道〟なんて呼ばれる女なんだから、まさか駆け出しよりも前の新人さんに弁償を押しつけたりしないわよ、ね?」


「あ、当たり前じゃ!こう見えてもわしは 〝白魔(はくま)〟じゃぞ。 

18の小僧のぼっ、暴言なぞ、気にもせんわ。て、テーブルの弁償は・・・ううっ。わしがするから安心せいっ」


「はは~っひらにひらにご容赦を。」


弁償するというワードを自分で言わせることに成功したのでさらに頭を下げておく。

テーブルに額をめり込ませて頭をさげる。頭を下げるだけなら0円だし。

何でも黒い魔法使いに言われた話ではそのお仕置きが1番効果的らしく、そこに話を持って行くように言われている。


しかし称号持ちなのに弁償が痛いとか理解が及ばない。

ひょっとして称号がついても金にならないのだろうか?


騒動自体もギルド内の喧嘩など日常茶飯事らしく笑って許された。

むしろ〝白の大魔道〟の魔法が見られたと喜ばれたくらいだ。

だたしランクの査定には響くらしい。俺のだけに。

大魔道さまは無条件固定ランクらしく、全く響かないそうだ。


騒動のとき近くにいた者は念のために近くで職員に話を聞かれており、離れて見てた者は先に〝鑑定〟を受けにいった。

俺は黒い魔法使いの人が「遺恨を残さないように話をしておきたい」ということで傷顔の教官立ち会いの下、テーブルを囲んでいる。ちなみにこの人も〝黒の大魔道〟なんだと言うから頭痛が痛い。

しかも実年齢は二人同世代だとか・・・ロリババアにエロババアかよ。


ノリックはそれを聞いて顔を輝かせ、隣のテーブルに陣取りこちらを伺っている。

全くなんでそんなのが此処にいるんだよ。もっと強い魔物がでるとこにいけよ。


「で、イゾウよ、本当に〝使い魔〟が見えているのか?」


「〝使い魔〟が何かは知りませんが、意地の悪い顔をした猫の姿は見えています。」


師匠の一人、傷顔の教官に問われたのははっきりと答える。

さっきまで普通の猫だった2匹は現在、1つ向こうのテーブルに腰かけてニヤニヤ2匹で笑いながら内緒話をしている。

さっきまでのは全て演技だったようで、今は全く可愛く感じない。

むしろニヤニヤしたあの顔は憎たらしくて絞め殺したくなる。

猫の毛で三味線を作るって聞いたことがあるぞ、実験台にしてやりたい。


「ふーむ、まさかか。」


「確認したいのだけど坊やは精霊視のスキルは持ってなかったのかしら?」


「ありませんでしたな、それは儂が鑑定に立ち会っているので間違いありません。」


「後発的な何かかしら。気になるところだけど、坊や危ないわよ?ちゃんと教えておかないと。私たちだから良かったけど。あー白ちゃんはいないとこが良かったかな。すぐ怒るし。」


黒の大魔道の言葉に白の大魔道が唇を噛んで「ぐぬぬぬぬ」とか言っている。絵面的にはお母さんに怒られている娘にしか見えない。


「すみませんな、なにぶん教官の中には使い魔がいる者も、精霊が見える者もおりませんので。」


「そう・・・・しょうがないわね。

坊や、この黒い猫は見えているわね?」


俺は頷いた。


「こっちは私の使い魔。白い子が彼女の使い魔よ。

それでね、基本的に使い魔は見えてもその事には触れないのが暗黙の了解なの。」


「え!マジですか?」


「マジもマジ、大マジじゃ。

今まで使い魔を触ってよいかなどと聞いてきた者などおらんかったからな、どうして良いかわからなくなったわ。」


「お、おー。それは重ね重ね申し訳ない・・・」


「まぁ見えてしまったものは仕方ないわ。

次から気をつけなさい。ある意味魔法使いの手の内を1つ暴くようなものだから、ね。

聞くならこっそり声をかけるのね。」


「なるほど、それは良くないですね。気をつけます。

すいませんでした。」


そう謝罪をいれ、頭を下げた。


「なんじゃ素直じゃのう。最初からそうくればよいものを。」


「いやー。つい猫を見てテンション上がった自覚はあるので。

あと朝からちょっと面倒があったので、つい。」


「ふむ、面倒についてはあとで聞いてやろう。

なんだ、その猫はそんなに可愛いのか?」


「あー、人懐っこかったのでつい、今は何か憎たらしい顔で笑われてます。」


「猫型の精霊は気まぐれなのよ。さっきまでのは演技ね。普通の猫の振りをしてたの。何も知らず猫だと思って撫でてくるの坊やを見て笑いを必死で堪えていたわ。

1つお勉強になったじゃない。」


そう黒の大魔道が言うと、2匹の猫はこちらを指差して笑いだした。

うん、本当に可愛いくない。


「で、何を不愉快な事があるとわしを相手に暴れるのじゃ?

おぬし、随分生きが良いが長生き出来ぬタイプじゃぞ。

普通の新人なら拘束されたら大人しくなるもんじゃ、おぬしが抵抗せねば弁償などでなかったのに、ぐぬぬぬぬ。」


「いや、そこで睨まれても。俺文無しなんでお願いしますよ。

なんか光の上級魔法で焼き殺されそうになってたらしいじゃないですか、俺。いやー怖かったなー、泣きそうでしたよ。

もーほんと今も気が気じゃなくて。

まさか冒険者ギルドで新人相手に大暴れする大魔道さまがいるとは思わなくてですね。怖かったー。」


「あらほんとー、怖いわねー。

こないだも酒場で子供扱いされてお店一軒滅茶苦茶にした大魔道がいたのよ・・・

あれ、何で私が半分払わされたのかしら?」


「うわーマジっすか。酷いですねー。」


「そ、その話は済んだはずじゃ!蒸し返すのはズルいぞ!」


「ねぇ坊や、聞いてくれる?その前はね、ある町の裏の顔役が白ちゃんみたいなのが好きなへんた」「あーあー!あー!あー!わかった。わしが悪かったのじゃ。気をつけるから、気をつけるから何で不機嫌なのかを聞かせるのじゃ。」


「全く。まぁしょうがないわね。」


黒の大魔道さまの面白そうな話を打ち切り、視線で俺に話を促す。

仕方なくやりたくもない班長を押し付けられた事を話した。


「ほー、最近のギルドの講習は面倒なのじゃのう。」


(80年も生きてりゃギルド登録なんて昔の話か。下手に聞いたら怒りそうだな、やめとくか)


「ふむ・・・イゾウは班長が嫌だったのか。」


「・・・出来ればですけどね。レベル上げに集中したかったです。ここからレベル上がれば魔法も発動するかもしれないじゃないですか・・・」


「そうか・・・・儂らはてっきり12位だったから面白くないのかと思っていたのだが・・・」


「いや、そこは別に。ギリギリ入っちゃったかー面倒だなーとしか。13位以下なら戦闘に集中できて稼げたからそっちのが良かったかな、と。」


「それは無理だ。おまえは元々魔法課の妨害があってなお4位以内に入っていた。儂らの弟子だから動かしても問題無いという判断で12位に廻したが、13位以下なんぞ無理な話だぞ。」


「「「「 え!?? 」」」」

俺も驚いたが、隣のテーブルにいた他の講習生のほうがもっと驚いていた。

ちらりとみるとビアンカが微妙に気まずい顔で目を逸らす。ま、気持ちはわかる。


「ずらした?な、何故ですか?」


「班を決めた後に言う予定だからまだ戻っても話すなよ。

1位の班と12位の班は合同で任務に当たる。2位と11位の班、3位と10位の班といった具合だ。1位のユリウスのところは班員選びで揉めるだろうからイゾウと組ませて面倒をみさせようと言う話になっていてな。」


「えー・・・」


「師としての命令だ。ああ、お前昨日の狩り、討伐数ダントツで一位だったぞ。ほとんど弓で仕留めたようだが師としては鼻が高い。途中、少し悪ふざけが過ぎたようだが、まぁ結果を出したからあえてそこは」

「お褒めにあずかり光栄です。弟子として師の命令に従います、戻り次第ユリウス班のフォローに回ります。」


姿勢を正して返答し、背筋を伸ばして頭を下げる。

これは逆らってはいけない流れだ。


「うむ、任せる。先に自分の班を決めることになるからその後でいい。

おそらくユリウスの班には人が殺到するだろうから、な。多少強引にでも良いから決めてやれ。

いまさらその辺りの者に恨まれても気にしないだろう?」


「いやまぁ気にはしませんけど・・・」


「うむ、うまく憎まれ役になってやれ。

あー貴様らも戻っても口外するなよ、いいな_?」


そう言って傷顔の教官は横で聞いている講習生を睨み付けた。みな大人しく頷いている。

俺としては憎まれ役はいいんだけどね。先に教えてくれって話だ。

知らなきゃ多分放置してたぞ。

ユリウスは友達だが、ユリウスの仲間は友達ではない。

ユリウスは死なないだろうからユリウス以外死んだら助けに入る算段をしてたと思う。

うん、危なかった。


つまりはそれを上手く纏めろということか。実質2班の面倒を見なければならないわけだ。

そうなると自分のレベル上げは難しい。

俺が先頭に立ってではなくてユリウスを立てろって事だろうからギルドにも圧力が来てそうだ。

1位と12位じゃなー。ユリウス班の面子が舐めた態度を取ってきそうだ。

いまさら仕方無いが弟子入りするんじゃなかったかもしれない・・・・はー、面倒だ。

そんなことを考えていると白の大魔道さまがニヤニヤ笑いながら話しかけてくる。

とてもその外見からは大魔道には見えない。ただの子供だ。


「ところでおぬし、魔法使えないのか? 見たところ魔力は高そうなのにか?

ぶわははははっははは、情けないのぅ、わしなど5歳の頃には既に4属性使えておったぞ。デカい図体してなさけない!」


「いや5歳で4属性って・・・・」

なんか情けないと言われても、比較対象が凄すぎて実感がわかない。

おかげで勝ち誇った顔の少女(ガキ)の姿にはイラッとはくるが、別に悔しくはない。

魔法使えないのは事実だし。



「ふ~む、ん~、そうじゃな・・・わしなら少しくらい魔法の手ほどきをしてやってもいいぞ。」


「え、マジで?」


突然の申し出に驚いた。おかしいな、そんな良好な関係だとは思えなかったのに。


「うむ、おぬしには散々馬鹿にされたからな。意趣返しの意味を込めて1つ条件を飲めばわしが魔法を教えてやっても良い。」


「ちょっと白ちゃん、1人に教えたら何人も押しかけてくるじゃない。

いちいち断るのも時間を取られて面倒よ。


それにまた無理難題を吹っかけるんでしょうね?かわいそうよ。 」


「むっむむ無理難題などでは無い、わしはそんなに難しいことは言ってないぞ。

どうじゃこやつあの男に似ていると思わんか?」


「あの男? えー・・・・まさかあの時の? いや全然似てないわよ。

もっとチャラくていい加減な男だったじゃ無い。魔力も低かったし、口だけの情けない男に騙されたからって」「べ、別に騙されたわけじゃないのじゃ!

わしがムカついたから悪党を懲らしめただけで、ついでにちょっとだけ手助けしてやっただけじゃ。」


「あー・・・俺がなんか誰か知り合いに似てるとかそうゆう話ですか?それも嫌いな奴に。」


「違うわ、むしろ全然似てないのよ。昔、顔だけは凄い良い口だけの人間族の男に騙されて良いように使われたことがあってね。それ以来、人間族の男に対してちょっと歪んでるのよ。

あの男は顔だけは良かったから坊やとは似ても似つかないわ。」


その言い分はどうなんだろうと思いますが?

まるで俺が残念みたいな、ねー?

一応人並みだと自負しておりますぞ。


「なるほど・・・貢がされて捨てられたとか?」


「それだけならどれだけ良かったことか。

散々貢がされた挙げ句に、遊んで作った借金を不当に背負わされた借金だって騙されてね。

その男に良いところを見せるために関係無いところまで、街の半分くらい焼いたのよ白ちゃんは。」


「・・・・・・」


開いた口がふさがらない。〝白の大魔道〟恐ろしや。

周りを見ると皆同じような顔をしている。ノリック以外。


「もしかして〝サウールの街の白夜〟のお話ですか? なんでも一晩中、光が降り注いで、サウールの街には夜が来なかったとか・・・ 」


わくわくした顔でノリックが聞く。白夜ってそうゆう意味だったっけ?

しかもノリックの中では武勇伝になってないか?

多分普通は痛いお話だぞ。


「あら坊やのお友達はよく知ってるわね。

借金の相手も別に違法な相手じゃ無かったから後始末が大変だったのよ。関係無い家も含め街中壊しまくったから。

〝白の大魔道〟の称号が無かったら死刑、よくて犯罪奴隷として戦前送りだったでしょうね。

あの子が何十年もかけて築いた資産を全部差しだした上で、借金をして免れたのよ? 

〝白の大魔道〟はそれとは別に 〝大魔道の恥〟って呼ばれてるせいで受け継ぐ人がいないんだから。」


「え!?〝大魔道〟の称号を持っていると奴隷にならないんですか?」


「違うわよ 〝白の大魔道〟だからよ。考えてみなさい、犯罪奴隷でこんなの売りにだしてごらんなさい。買った人間の命令で街が1つなくなるじゃないの。」


「こんなのは・・・酷いんじゃないかのぅ・・・」


話を聞いていて半泣きのロリババアが呟く。


「黙ってなさい。あの頃の〝色付き大魔道(カラー)〟 は交流があって親しい子が多かったからみんなで庇ったのよ。この子が資産全部差しだした上で、私達もカンパしてね。大金を出し合って、なんとか残りを借金と言うことで収めたの。」


「ちゃ、ちゃんと借金は返済しておるしあの時のことは感謝しておる!

もう昔話はいいじゃろう、今は小僧の魔法のことじゃ!

べ、別にわしが子供の面倒をみるくらいいいじゃろうが!」


「はいはい、好きにしたらいいわよ、全く。 どうせやりっこないんだから。

坊や、白ちゃんは同族を愛せなくて、人間族が好きなの。なのに見た目のせいで失恋ばっかりだから変なこと要求してくるわよ。」


「え!? そっちなの?

流れ的に借金の返済手伝えとかそうゆう話なのでは?」


「よ、余計な事は言わなくていいのじゃ!別に失恋などしておらん。

わしの目にかなわぬだけじゃ!

お、おぬしに金など要求せぬ。ぐぬぬぬ、確かにまだ借金はあるのじゃが新人に頼らなくても稼いでみせるのじゃ。」


「ふむ、それはそうか・・・・じゃーなにを?」

確かにあの光魔法は凄かった。あの腕があればいくらでも稼げると思う。


「なーに、ただ跪いて頭を下げればいいのじゃ。

ただしおぬしがロリババアと言ったわしの太ももにでもくっ、口づけでもしてもらおうかの。

こ、これは我が種族にとって最大級のあ、相手への敬意を表す行為であってな、そっそこまでするならわしもまた誠意をみせるのじゃ。

ど、どうじゃ?」


「いや・・・どうじゃと言われましてもね・・・・なんか色々どもってますけど?」


「はー、だって全部嘘だもの。単に歪んだ欲望が生み出している強気な人間族の男を屈服させたいだけの要求よ。昔は結婚しろって迫ったんだけど逃げられてから要求を下げていって、でもそこは譲れな」

「五月蠅い五月蠅ーい!よ、余計なことは言わなくていいのじゃ。

さぁさぁ、どうするのかハッキリ決めるのじゃ!」


いやどうするって言われましてもね。

太ももにキスって逃げるほどのことか?

それで凄い魔法使いの指導を受けられるなら別に構わないと思うのだが。


あ、男なら絶対嫌だぞ。


でも別に不細工でもない、そこそこ可愛い少女に、()()()は見える。

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