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異世界(この世)は戦場、金と暴力が俺の実弾(武器)  作者: 木虎海人
2章  初心者講習 乱痴気騒ぎ

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翌朝、二日酔いの者が大半のまま訓練所に集まると教官たちが並んで待ち構えていた。

イゾウはそれを見て思ったより早かったなと考える。

昨晩、教官たちは話し合った末に講習生の出兵を決めたのだろう。


講習生総勢147名が並ぶ。

その中で言い渡されたのは全員参加での街の防衛任務だった。


講習生の大半は突然突きつけられた現実に大騒ぎしていた。

教官から告げられた内容は


・147名のうちの前線出兵が120名 残る27名は後方にて支援補助補給を担当する。


・振り分けは全て成績順

上位12名を班長に1班 10名の班を作る。

計 12班 各班に教官と講師がつく。

上位120位までが出兵


・装備品はこのあと貸し出しを行う。

その間に昨日の任務に参加した者は第二地区の本店にて鑑定が受けられる。ただしこれは強制ではない。


・今日から防衛任務が終わるまで講習は休講となり、期間は無料で延長される。


の4点だった。


それを告げられた講習生の反応は様々だ。

喜ぶ者、悲観する者、不機嫌になる者。

経験値を稼ぐことを期待する者。

自信が持てず不安になる者。


最も話題になったのは12名の班長だった。

誰が選ばれるのか、各派閥に所属する者は期待を込めた視線を送る。

班長を除けば定員は9名

派閥で別れるには限度があった。


ユリウスやライアス、そしてイゾウには自然と視線が集まった。


そして呼ばれる12名。


1位のユリウス


2位ドワーフのガレフ


3位 元兵士の指導員の男


4位 ライアス


と続き


11位 シグベル


12位 イゾウ


となった。

この結果にある派閥の者は歓喜し、ある者は不満を顔に表せていた。



「あら・・・秘密の多い男にしては振るわない成績ね。隠しごとが多すぎて集中出来なかったのかしら?」


呼ばれた12名は順番に前に出て並んでいる。

イゾウが呼ばれたときに、10位で呼ばれ先に並んでいたビアンカがイゾウに小声で声をかけた。

イゾウはビアンカを一瞥すると冷ややかな顔で返事もせず自分の位置、12番目のところへと向かっていった。

(何よ、無視することないじゃない。久しぶりなのに、何か反応しなさいよ!)

先に部屋に戻った夜以降、イゾウとは禄に会話も無い。ビアンカとしては気恥ずかしく顔を直視出来なかったのだが、その態度をイゾウは避けられていると思っている。

イゾウとしては成績順で13位以下だったなら、余計な面倒をみずに、1兵士として経験値稼ぎに集中出来た。どちらかと言えば班長なんてやりたくないのが偽らぬ本音だ。

アホらしいと思っていつつも、拒否できない役割がギリギリで回ってきてしまいうんざりしていたところに、最近避けられていたビアンカに声を掛けられたため、驚いて反応出来なかった。



そんなイゾウの顔が豹変したのは110番目に呼ばれた者の名前を聞いたときだった。

わかりやすく不機嫌オーラを撒き散らし始めたイゾウの表情は徐々に悪魔のような形相へと変わっていく。


過去にイゾウに暴力を振るわれた事の有るものはその表情に怯え震えた。

噂でしか聞いていない者もまたイゾウを見て恐怖したという。


その顔を見て、なんだ12位かよ。と内心思った者は多数いたが、口に出す者は皆無だった。


「ではこれより装備を貸し出す。数が多いからな、参加する講習生には手を貸してもらうぞ。

昨日借りている者はそのまま同じ物を優先して貸す。〝鑑定〟を受ける者はギルドの入口に1時間後だ。

その時にそこにいない者は不参加だと判断する。」


レンタル用の装備はこのまま訓練所に全て並べられ、街からの志願兵にも貸し出すらしい。

交換するなら各自ここに来て手続きを取るように伝えられ、イゾウたち選抜された30名は先に解散となる。


イゾウは不機嫌なまま、昨日使った装備を先に受け取り、一度自室に戻ろうとする。


だがそこに声をかける者がいた。


「班分けのことなんだけど・・・」


派閥の面子の〝ノッヒ〟だ。彼はイゾウと部屋が近いこともあり、大体いつも連絡係をやっている。

何故か怒り出したイゾウを見て、自分が殴られたときのことを思い出しかなりビビりながらも、精一杯勇気をだしてイゾウに今後の事を聞きに来た。

その足は震え、顔は青い。

だが多少なり付き合いが出来ていたためなんとか声を振り絞った。


「班分け?」

イゾウは別のことで頭に来ているためにそこまで考えていなかった。


「あれ、ほら・・・9人しか入れないからさ。どうしたらいいかと思って・・・」


「ああ、俺のとこ来るつもりだったのか? ああ・・・あー、わかったじゃーちょっと耳を貸して。」


「う、うん。 ・・・・・・・・・・・・・・・うん、うん、わかった。伝えておく。」


「宜しく。全部終わったら一度集まろう。」


「了解。」


特にもう自分の派閥の面子にまでは怒っていなかったイゾウはなんとか平静を取り戻し、普通に話していた。

その光景を見て怯えていた周囲の者はほっと胸をなで下ろしていた。

だが表情から消えていただけで、イゾウの怒りが消えたわけでは無かった。




イゾウは自室で装備を整え、外出支度をして自分の寝床である二段ベッドの下段に潜り込んで横になった。


軽く睡眠を取る、わけではなく、今のうちにポイントの振り分けをしておきたかった。

なかなか時間が取れなかったが、隙間時間に確認は怠っていない。

イゾウは視界に映るステータスを確認する。

今右目に表示されている文字と、鑑定用の魔道具との違いを見るために再度頭に入れておく必要があった。


レベルは15まで上がっている。


昨日狩りをしながら確認していたところ10を超えたら途端にレベルが上がらなくなった。

おそらく10を境に必要経験値が増える、もしくはオーク相手とあまり美味しくないのだろう。

10になったときに1つ空白が埋まった。JOBアビリティという表示が現れ、そこになんとも不吉な職業が書かれていた。人にあまり見せたくはないのだが、これについても確認しなければならない。


スキルポイントは28P 1レベル2ポイントで間違いなさそうだ。

振りたいスキルは沢山ある。

戦闘系のスキルはオークの襲来に備えて取れるモノは取っておくべきだろう。

だが昨晩、夜風に当たりながらイゾウは考え、ポイントでスキルを覚えるのは止めた。


オークの襲来(このイベント)を終えた後にもまだ講習は続く。

どうせ使うのならば、講習で覚えられなかった〝スキル〟にポイントを使いたい。

ポイントを使わないで覚えられる物にまで使うのは勿体ない。そう結論づけた。


そしてステータス画面を全て確認しポイントで上げられるものと上げられないものが有ることに気づいた。

上げられるものは最小で1ポイントであがる。必要ポイントは様々だ。

上がらないものは何をどうしても反応しない。

そして上げられるもので最大のものは20ポイント必要だった。


〝 氷の眼 (劣化)〟 ◁ 20P     yes / no


まぁやっぱりな・・・とイゾウは思う。

他の〝スキル〟ならば、時間は掛かるかも知れないが自力で覚えたり伸ばしたりすることが出来る可能性がある。

だがこれだけは、多分システム()の恩恵がなければ成長しない。


どうせ襲撃でもう少しレベルも上がるはずだ。20ポイントは惜しいがまた1から20まで貯め直すよりここで使ってから、随時他のスキルに使っていけばいい。


そう決めたイゾウは覚悟を決め、手ぬぐい用の布を用意し右目に当てる。

そして上体を起こしてベッドに腰掛け、倒れないように力をいれた。


「( yes,yes,yes,yes,yes,yes イエスだこんちくしょー!来い!くらぁ!)」

そう心の中で念じる。

だが何も起きなかった。


「あれ・・・・不発か・・・」

そう呟き力を抜いた途端に、右目周辺が吹き飛ばされたような痛みが走り、右目から血を流したままベッドに顔から倒れ込んで意識が遠のく。


「ぐっ・・・時間差はずるい・・ぜ。」

それが最後の言葉になる。







ことはなく、〝鑑定〟を受けるのか聞きに訪ねて来たシグベルに運良く発見されて治療院に担ぎこまれた。


そして15分ほどで目を覚まし、特に異常が無いことを確認され早々に追い出された。


「全くビックリしたぜ・・・部屋に行ったら倒れているからよ。」


「すまん・・・助かった。」


血塗れになったベッドのシーツなどの交換を手伝ってもらい、2人は集合場所に向かう。








集合場所のギルド前にはそれなりの数が集まっていたが全てでは無いようだ。

ユリウスを含む元兵士組は来ていない。他に数人が抜けている。


「おお、イゾウたちは来たか。ユリウスやガレフはやらないんだってよ。」


「ノリックは受けて問題無いのか?」


「何言ってんだよ。中級より上の講習受ける場合は必ず〝鑑定〟を受けなきゃいけないんだ。

今隠したって同じだろう。」


ギルドで行われる中級以上の講習を受けた場合、最後に必ず〝スキル〟の発現を確認することになる。

これは義務だ。

〝鑑定〟の性質上、そこだけを確認することは出来ない。

だからノリックは秘匿する意味がないと言う。

イゾウもそれをいくつか受ける予定なので隠す意味が無いと思う。

イゾウは元兵士組は秘匿に入った事を理解する。


結局集まったのは20人。それ以外の者はギルドにスキルを見せることを拒否しているとも言える。


時間が来てイゾウたちは教官に連れられ第二地区へと向かう。




★☆★☆     ★☆★☆


【 イゾウ 視点 】



第2地区本店はデカかった。

広さでは第三地区支部のほうが広いのだが、第2地区はその分一棟の建物として大きい。

石造りの巨大な建物一棟が丸ごと冒険者ギルドだった。


中に入るとホールになっていて、手前が酒場、奥が受け付けカウンターという見たことのある構成になっている。受付には憧れの美人受付嬢が待機していた。


「ここでしばらく待て。職員に話を通してくる。」


付き添いの師匠、傷顔の教官が離れていく。

シグベルたちと話して待っていたがどうしても気になる存在が酒場の中にあった。


猫だ。猫が酒場でじゃれ合っているのだ。看板猫かな?


「なぁ、あの猫、可愛くないか?」


「は、どこに猫なんているんだよ。」


この世界にも猫はいる。猫科の魔物もいるらしい。


「あそこだよ、テーブルの上。黒い魔法使いっぽい人と、白いドレスきた女の子のとこ。

黒と白2匹いるじゃんか。」


猫は基本的に何でも好きだが、単色の猫が特に好きだ。どっちも一色で全身を染められておりこの世界では珍しい。野良はたまに見かけるが単色の猫はこちらに来て初めて見る。


「なんだあのガキ、酒なんか飲んでるけど未成年じゃねーのか。」


シグベルが言う。シグベルは猫には興味がないようだ。


「聞いた話だとそーゆう種族もいるらしい、酒場の店員が確認してるだろ。それより猫なんていないよ。」


ノリックはどこにいるか解ってないようだ。


「いるじゃんかよ、近く行ってみようぜ。

すいませーーん、猫可愛いですね。好きなんです。ちょっと触らせてもらえませんか?」


俺が先を行き、2人の女に声を掛ける。マナーは大切だ。人のペットにいきなり手を出すような奴は噛みつかれても文句は言えない。

俺の後をシグベルとノリック、クィレアとナードまでが着いてきていた。


「え、ええ。・・・・・別にいいけど貴方猫がいるの見えてるの?

どんな猫がいるように見えるのかしら?」


「え? 黒いのと白いのがいますよね? おー超可愛いな。はっはー」


黒い露出の激しい美人の魔法使いが驚いたように訪ねてくる。

だが、待て。猫だ。今は猫の時間だ。

俺が目の前で可愛いと言ったことが理解出来たのか、2匹の猫はのどを鳴らして頭を擦りつけてきた。

どこの世界でも猫は可愛い。

甘えてくる猫は特に可愛い。


「見えてるわね・・・・」

「見えているのぅ・・・驚いた。こやつ、はっきり認識しておるわ。」


何か言っていたが久しぶりの猫の感触を楽しんでいたために俺にはよく聞こえなかった。

ついつい頭だけで無く胴体までもなで回した。 いいのぅいいのぅ、この感触が懐かしい。

前世で死んだとき、俺は猫を飼っていた。

あいつ俺が死んだ後ちゃんと面倒みてもらえてるのかなぁ。

俺が死んだことで生活が激変しているはずだ。放り出されていなければいいのだが。


「ねぇ、ちょっとイゾウ、ここに ね、猫がいるの?」


「いるよ、ほら超なつっこいじゃん。」

俺の猫を撫でる手をクィレアが目を細めて見ている。

近視か? メアリーみたいに眼鏡かければ頭良い系魔法使いにみえるぞ。


「あ、あのっ、すいません。こ、ここに猫が、猫がいるんですか!?」

クィレアが声を大にして2人に問う。

おかげで酒場の人たちにも、向こうで待っていたビアンカたちにも怪しいものを見るような目でみられた。

視界の隅でビアンカがまたあいつなんかやってる!とでも言いたげな顔でこちらに向かって来るのが見えた。


「ん~まぁいると言えばいるのじゃがな。」

「いないと言えばいないのよねぇ」


「はい?」


2人の返事を聞いてクィレアはよくわからないという顔になる。

俺もその言葉の意味はわからない。

クィレア以外もどう答えていいのか解らないと言った表情だ。



「ねぇちょっと。アンタまた何かしたの?そろそろ教官戻ってくるから戻りなさいよ。」

人混みをかき分けてビアンカが俺の横に来て、腰にぐーに握った両手を当て、前屈みになって注意してきた。

なんか久しぶりだ。話すようになった当初はよくそのポーズを取って文句を言われた。


「ビアンカは黒い猫と白い猫どっちが好きだ?」

このまま答えてくれたら「じゃー結婚したら同じ色の猫を飼おう。」と言おうと思っていた。


「は?猫? アンタ何言ってるの?いいからその変な手の動き止めなさい。いい加減怒られるわよ。」


「いや・・・変な動きって猫を撫でているだけなんですけど・・・」


「猫? 猫なんてどこにいるのよ、 いないじゃない。

ま、まさかアンタそれも隠し事の1つじゃ無いでしょうね?」


ビアンカが胸を両手で隠してくねくねし始める。

隠し事と関係なさそうなんですけど?


「何言ってるんだよ、こんな可愛いじゃんか・・・」


「まぁ待て待て。見たところおぬしらは新人じゃな?」


「じゃな? じゃってお嬢ちゃん、なんかお婆ちゃんみたいな話し方をするね。可愛くないぞ?

まぁ新人は新人だけど。ああ、間違えた新人だけど何じゃ?」


「ぬ、可愛くない態度じゃのぅ。新人なら新人らしく先輩を敬ったらどうじゃ?」

白いシンプルなドレスを着た少女は顔に青筋を浮かべている。


後ろでノリックが「イゾウ、確か子供みたいに見える種族がいるはずだぞ」とか言っている。

このとき俺には聞こえなかった。


「いやいやお子様が年寄り臭い話し方は良くないと思うよ?お婆ちゃんの真似だろ?

いくつ?見たところ10歳くら」「わ、わしはこう見えてもおぬしより遥かに年上じゃー」


「え!?マジで?本当に?」

「本当じゃ!」


白いドレスの女が頷く。目が血走っている。

目が血走った少女。うーん、無しだな。


「本当に?」

「ええ、多分。坊やはいくつ?」

「18でしたけど、鑑定では。」

「坊やのお婆さんと同じかそれより上くらいかしら?」


次に黒いお姉さんに尋ねたところ、人差し指を顎に当てて艶っぽい顔で答えてくれた。

うーん、あざとい。 こっちは有りだな。


「え・・・・ばばあじゃん・・・・あれ、でも子供・・・ロリババアって奴か?」


つい呟いた俺の声はバッチリ横にいた白ドレスの幼女お婆ちゃんに聞こえていたようで顔を真っ赤にさせてプルプルと震えている。


「な!? おぬし今言ってはならんことを言ったのぅ。

お仕置きじゃ。白の魔道、その身で受けるが良い。」

「し、白の魔道!」


し、知ってるのからいで、違ったノリック。そうボケようと思った瞬間、俺の身体を5つ光の輪が拘束した。

おいおいハムじゃねーんだぞ、堪忍してくれ。


「なんじゃこりゃー!」

俺が叫ぶと、白いドレスを着た少女は勝ち誇った顔をした。


「ふふん、後悔するが良いこれが白魔(はくま)。これがこの世の(ことわり)のちか」

「やかましい!クソガキが!さっさと外しやがれ!」


朝から機嫌の悪かった俺は腰から上半身は光の輪で拘束されたが、下半身が生きていることを生かし、酒場のテーブルを蹴っ飛ばして吹っ飛ばして脅し返す。

相手は生意気とはいえ年配で見た目は少女だ。当たらないように注意しながら酒場のテーブルを蹴り飛ばす。

テーブルは地面と水平に飛んでいき、白いドレスの少女の横を通り抜け、その向こうで飲んでいた冒険者の先輩に激突して吹っ飛ばした。


自分の横を水平に酒場のテーブルが飛んでいくのを見て若干顔色が変わるロリババア。だがすぐに睨むようにこちらを向いた。


「おい、これを外せ!いまなら無かった事にしてやる。」


「嫌じゃ嫌じゃ。お婆ちゃんと言ったことを取り消せ。わしはまだ80歳を超えたばかり。

まだまだ全盛期じゃ。訂正しないとゆるさんのじゃ!」


「くそばばあじゃねーか!」


「ふはははは、おぬし死んだぞ!お仕置きじゃお仕置き。尻をだせ、叩いてやる。」


「ばばあが欲情してんじゃねーよ!尻なんてだすか!」


そう叫んで俺が再度テーブルを蹴り飛ばすと、少女が腕を振るう。光がテーブルに降り注ぎ破壊していった。

近くにあったテーブルを2つ3つと蹴り飛ばすが、見事に粉々にされてしまった。


「くそっ、どんだけ余裕あんだよ!」


「ふははははははっこれが白魔(はくま)、光の力よ。

おぬし、嫌いなタイプではないが、口の利き方がなっとらん。心せよ、これより白魔(はくま)のお仕置きの時間じゃぞ!」


そう声を張り上げ、ロリババアは両手をあげた。

そこにいる全ての者がこれは危険(ヤバい)、そう直感するほどの魔力が少女の手の上で高まっていった。

少女の両の手に光が集まる。

そこにいる全ての者が固唾を飲んで見守るほどその光景は神々しく、惚れ惚れするような動きで魔力を錬成させていった。そして魔力は段々と形を変えていく。


「おぉ、ジーザス・・・・・」


狙われている自分ですら見惚れるほどの魔力が少女の挙げた両の手の上にに集まると「いい加減になさいな。」


気がつけば黒のエロい魔法使いの格好の女が白いドレスの女の頭にチョップを落としていた。

その一撃で綺麗に白ドレスの少女の魔力は霧散する。


「ごめんなさいね。白ちゃんは短気だから。こう見えても坊やよりは年上なのだから、礼節を弁えて接してあげてね。」

そう言って席に戻り、何も無かったようにテーブルの上のお酒を口に運んでいった。

なんかエロかっこいい。


「あのー・・・・これ外してくれませんかね?」


少女に恐る恐る声を掛けたのだが、見ていた分より痛かったらしいく叩かれた頭を抱えて悶えていて、まるで聞いてもらえなかった。







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