オークの残党を討伐せよ 3
朝のマラソン後、教官たちから任務について話があった。
ユリウスが断ったとか、どうゆう基準でこの4人だとかの説明は一切無く、ただ淡々と説明された。
そして参加は強制では無く、任意だとも告げられる。
これから誘われる講習生は、嫌なら断っても構わないと言う事だ。
昨夜のうちに、自分だけはしっかり手配を済ませてあるので、班員には早々に準備に取りかからせた。
頼まれごとも朝のうちに済まし、お財布には子爵の娘からもらった100万zを入れて悠々と出発した。
子爵の娘にもらったお金は一度師匠に預けておいたが、早々に返してもらうことになり、少し呆れられたが、こればっかりは仕方無い。お金は使うときに使わないと、なかなか手がつけられなくなる。
躊躇えば躊躇うほど、行動できなくなる。やるときは覚悟を決めて使うしかない。
親しい者には説明も終えているのでやり残しも特に無い。
マナたち彼女組には今回は連れて行けないから講習を今のうちに進めておいて欲しいと話してあるし、派閥の人間も同じ事を伝達済だ。特に講習が遅れている人間は、最悪の場合卒業が伸びる可能性もあるので、いない間にしっかりと追いこんでおいて欲しい。
どちらも合わせてもごねたのは胸のデカことだけが取り柄の魔法使いだけだった。
「当然、俺と同時にお前はちゃんと卒業出来るんだよな?」
と反射的に聞いたのは仕方が無い事だと思う。胸が邪魔して武術の認可が進んでいないわけだし。
気にはしないのだが、少しだけ気になるところは、元兵士組がちょっと不機嫌だったところか。
子爵の娘は俺と来る気満々だったし、ゾルダードたちも絶対ユリウスが隊長に選ばれると思い込んでいたように見えた。
ユリウスが班長に選ばれず、さらに俺の班員の中にいたことに驚愕の表情を浮かべていた。
その辺りは夜にでもユリウスが説明するだろう。
彼らはユリウスとパーティを組むことは確定している。
先日までと違い、暫定では無く、既に既定路線で話が進んでいる。
なので彼らに対する説明責任は俺には無い。俺が押しつけたとはいえ、それはパーティリーダーを務めることになるユリウスの義務だ。俺は知らぬ。
そんな訳でギルドを出た。当然俺の班が最速行動だ。授業をサボって遊びに行く学生の気分で清々しい。
俺たちがまず向かうのは第2地区。
ギルドから借り受けている仮証で特例として入れるらしいとのことなので、先だって覗いてみることにした。
俺やナードたちは本部に行った事が有るが、班員には行ったことが無いという人間もいる。
今後本部で待ち合わせ、という機会もあるだろう。一度足を運んでおく事を決めた。
次からは、この初めて向かう彼ら彼女らが、別の誰かを連れて行けるようになるだろう。
その方が効率が良い。 少なくとも俺がいちいち道案内をしなくても済む。
門番は少し怪しそうな顔をしていたが、話は通っていたようで門は通してもらえた。
多分門番に特例で今日からとか話が来て、聞いた早々に来るとは思っていなかったのだろう。だってオークがいるのは第3地区だし。
普通はまっすぐそっちに向かうだろう。でも俺こっち来ちゃう。目的があるし。
「ではここから二手に分かれます。 俺の班はナード、ジスナ、ノッヒ、ユーロフ。
他4人はユリウスに従え。」
門をくぐり、第2地区に入ると、先頭を歩いていた俺は振り返り、班員に告げた。
「え!? ちょっと待ってくれイゾウ。」
「駄目でーす、これは班長命令でぇーす。時間が無いから従え。
二手に分かれてまず相場を見るぞ。最終的にギルドの本店で合流な。ユリウスはセンターロード向かって右手の店を廻れ。俺は左手の店を見て廻る。
ギルドで合流したら安いとこで買ってから第3地区に戻る。オークを探すのはその後になる。
店に入ったら、オークがいそうなとこを知らないかちゃんと聞いておけ。どこで監視の目が光ってるかわかんねーし、任務の一環だってのをアピールはしておくように。
手分けして営業してる店は全部チェックしろ、関係なくてもどこの店に何が売ってるかくらいは確認しておけ。
相場を見るのは小麦とか保存の利く食料に、塩胡椒なんかの調味料。 この辺りはザックリでいい。どうせ大した量は買えないし、急いで必要な物でもない。
あと20万前後で買える武器を2本買うぞ。だから武器屋は全員で確実に廻れ。その時に最低限の武器の値段も見ておけ。買えるならそれもここで大量に買っていく。」
俺の提案にユリウスが困惑した声をあげるが、聞く義理はない。俺の班に入った以上俺のやりかたでやるだけだ。 二手に分かれるのが効率が良く、何か有ったときに対応出来そうなのが俺とユリウスしかいないから仕方が無い。
元々1人で全員を引き連れて行動するつもりだったのだが、ユリウスがこっちに来た以上は有り難く利用させてもらう。
ついでに彼女らの誰かが、ユリウスのパーティに入れるように、アピールする機会を作っておく意味も有る。行動する機会が増えれば、それだけ機会は多くなる。
頑張ってユリウスに有能アピールしてもらおう。元兵士のユリウスには、そうじゃない人間からの視点での話も参考になるはずだ。
「くっ、了解した。が、それって・・・・・・・」
「ああ、買う物買ったら裏町に行く、闇雲に探しても仕方無い。どうせ子分がいるんだ、有効に利用しようじゃねーか。上手く行けばすぐ見つかる。
ついでに親分には子分に飯を食わせる義務もあるんでね。ま、ちょっとした土産だ。」
武器屋自体は第3地区にもある。安い武器はそちらの方が多く、第2地区の武器屋のほうが値が張ると聞いている。なのでこちらでも主目的は20万前後の武器だ。20万前後出せば、兵士から冒険者になろうとしたユリウスが、その為に揃えた装備と同等の物が買える筈。
班員の殆どはギルドからレンタル用の装備を借りているが、レンタル用の装備はあまり質が良いとは言え無い。
ギルドの所有品から質の高い装備を借りる為には俺やユリウス、他の隊長並の評価がいる。ギルド側も受けている〝認可〟の数が少ないと一定以上の質の武器を貸したがらない。使いこなせないと判断されるからだ。
俺としては使いこなしてもらう必要はない。中級種を攻撃するときに多少、質の良い武器があったほうが良いというだけだ。後にそれは互助会でレンタルに廻すので、使いこなすのはそれ以降で構わない。
壊れたり傷ついたら、そのまま裏町で流用させるだけの話だ。けちる意味は無い。
同じ対オーク戦の理由で、弓を全員に持ってこさせてはいるが、正直フレンドリィファイヤーが怖いので、出来ればこちらの手段はあまりやりたく無い。後頭部を射貫かれでもしたら下手をしなくても死ねる。仲間とはいえ、そこまで腕を信用していない。
今回は俺とユリウスでオークを押さえ、そこを斬りつける手段のほうが確実だろう。
問題は複数中級種がいた場合だが、それは見てから考える。手に負えない場合はもう、逃げるしかないし。
その時は報告を上げれば、ジンロさんが手配して、倒せそうな冒険者が向かう手筈になっている。
最もその場合は、素直に他の班の手を借りて始末する予定なので、あくまでも最終手段だ。
今回の班長間で話の通じない奴が、俺にとってはいないので何とでもなるだろう。
そんな感じのやりとりを経て、強引に二手に分かれて行動を開始した。
それなりに時間が掛かったと思ったが、それでも俺たちの方が先にギルドについたので、その間に俺は依頼を受けるカウンターに向かい、もうひとかたの師匠になる、黒と白の大魔道に連絡をくれるように言付けておいた。
この言付けは、名前だけでは行ってくれない。
冒険者としての登録ナンバーを控えておく必要がある。名前ではなく、そのナンバー当てにメッセージを送るという手順になっていて、登録ナンバーを知らないとギルド側も引き受けてくれない。
もっとも、ギルドの窓口に来たときについでに伝えてくれるだけなので確実に連絡が取れる手段でもない。一方通行の言付けで、返信は出来ない。 返信するには相手も登録ナンバーを知っている必要がある。 何かあれば連絡しろと、番号を教えられていた。
かなり貴重な個人情報らしく、忘れないように脳髄に叩き込んである。転生して記憶力は良くなったが、転生前から電話番号とか覚えるのは苦手ではなかった。携帯が普及するずっと昔は、みんな結構な数の電話番号が頭に入っていたものだ。覚えようと思えば数字の羅列くらい何とでもなる。
もうすぐ講習が終わりそうなので、今後に関して一度話がしたいと、伝言した。
白の大魔道を食べてもいいって約束にもなってるしね、逃がしはしない、合法ロリいただきます。
そんな雑事を済ませてしばらく待っているとやがてユリウスがやってきたが、その表情はオークと戦うよりも疲れた顔をしているように見える。
敢えて子細は聞くまい。どーせ振り回されたんだろう。女に甘いから悪い。
余計な話はせず、見てきた情報を互いに交換し、こちらが目をつけた装備をユリウスにも見てもらった。
今度は全員で廻り、全員に手を取らせて買う武器を決めた。
迷っていても仕方が無いので、即断即決有るのみ。
それでも少し迷ったが合計60万zぴったりで、そこそこの片手剣を2本 直槍を1本購入。
セットで買うからと頑張って交渉した。講習生だと必死に粘ってまけさせた。女どもに。
どーもここの店主は、男に対しては渋く感じたので 一歩引いて任せた。
この店は第2地区の冒険者ギルドの本店がある辺りだと一番良さげな店だったのだが、彼女と来るのは止めようと思う。早速この情報は互助会で共有しよう。
「了解。」
ナードの良い返事が聞けたので任せることにする。 何しろナードとジスナが同じ槍を持って値段を聞いたのに、2割くらい違った。
当然ナードが割高だった。さすがのナードさんもお怒りだ。
ちなみに女性陣には執拗に、防具の試着を迫ってたのでユリウスを間に挟んでお断りさせておいた。
途中ベテラン冒険者の女性が来店したが、そちらにはあまり声を掛けていなかったので、若いとか、新人、もしくは駆け出しを狙って試着をさせようとしてるのだと思う。
試着の途中で「サイズはどうだー?」とか言って勝手に試着室に入りそうな顔をしている。
エロ店主め。お前の魂胆はお見通しだ。
個人的には着替えさせるのも面白しろそうなのだが、男性チームは皆うんざりした顔になっていたので、この店が互助会御用達のお店になる可能性は低いだろう。
何はともあれ、一気に所持金の半分以上を放出した。
これで元兵士組がお金を払ってくれなかったら、俺とユリウスの装備分でマイナス収支になる。
有るとき払いのツケで話を通してあるので、その場合は一気に大借金持ちになるわけだ。
その時はその時で仕方が無いだろう。使うときは惜しみなく使う。
とりあえずレンタル用に3つの武器を得た。
槍はナードへ回し、他は順番に試してもらう。ナードにはそれを持って、なるべく良い所へ潜入してもらわねばならない。
頑張ってオークの中級種を殺してレベルを上げてもらおう。
そういえば合流前に、他の店を回っているときに講習生かと尋ねられた。何でも講習生でオークの上級種と戦った凄い奴がいるらしい。〝聖剣〟を扱った化け物みたいな存在で、有名な元冒険者の弟子でもあって、現在この街で話題沸騰中なのだとか。
その話を聞きたがっていたが、そんな奴よりもにユリウスってもっと凄い奴がいるって教えておいた。聞かれたことには、腕は立つけど喧嘩好きで女好きとか適当に答えておく。
自分で言うと物凄く恥ずかしい。だが仕方有るまい、羞恥に悶えるのを必死に耐えながら答えた。
ナードたちにもどんな奴か聞かれたら喧嘩早くて女好きだと答えるように言っておいた。
無理に全否定しても胡散臭い。
強いけど性格に難ありとでもアピールして、実はもっと凄い奴がいるとでも言っておけばいいだろう。だって嘘じゃ無いし。
噂のそいつさ、これから裏町に行って悪さするんだってよ。
実は当人が目の前にいたんだよ。なのに聞く店の店員が悪い。
「今回の講習生はすげーんだなぁ」って笑ってたからそれくらい許してくれると思う。
凄い奴が一杯いて、俺もその中の1人くらいの扱いでいい。
正義の味方は勿論だが、庶民の味方なんてするつもりも無いし。俺は俺の味方をしてくれる奴の味方だ。
その後は第3地区に戻って、安物の買い物を済ませた。
こちらでもそれなりに質の良い武器も置いてあるが、圧倒的に粗悪品が多い。
安物には安物なだけの理由がある品が多く、武器の形をしているだけの物も多い。当たればこれでも怪我くらいさせられるから、今回は気にしないことにした。
店を見れば、やはり若い客、自分たちと似た年頃の客層なのが分かる。
駆け出しは第3地区でしばらく活動するのが普通のようだ。
武器はとくに質には拘らず、それなりに数を揃えるように努めた。
縄張りを守らせるために、とりあえず最低限の数があればいい。最低限揃えたら、持っているけど数が揃っていない所から奪わせればいいのだ。
大事なのは数が揃っていること。違うな、敵よりも揃っている数が勝っていることだ。
そこさえ勝ってれば大概は勝てるだろう。
同じ理由で小麦も塩も買えたのは、混ざり物の多い粗悪品だ。それはもう仕方が無い、子分達、特に妹分が飢えなければいい。
本来は飴とか可愛い服とか用意してやりたいところだけど、何分そこまで余裕が無い。
さらに20万ばかり使って、粗悪品に近い片手剣を20本と、小麦大麦をそれなりにと、塩胡椒少々を揃えてやった。聞いてはいたが特に塩が高い。
この国には海がなく、輸入しなければ海塩は手に入らない。それも仕入れたそのまま、戦場に殆どが送られるらしい。街で売られる分は僅かの量で、その分値段が高くなる。
岩塩も取れるところは危険な魔物が多く、それ以外はもう殆ど取り尽くされていると聞いている。
塩が無いと人間は生きられない。少々お財布には痛いが、無理してでも少しだけ買っておくことにした。
小麦も大麦も、酷い質だ。なんだか分からない粉が混じって、かなりかさ増しされている。
一瞬文句を言いかけたが、ジスナたちに聞くところによるとこれが普通の品質らしい。まともな粉だと一般人には手が出ないとか、酷い世界だ。
これを食うのは俺じゃ無い、と自分に言い聞かせて我慢した。酷い親分で、兄貴分だと思うけど買ってやるだけ優しいと思う、許せ。
それ以外に適当な仮面を1つ選んで購入。 特に何の効果も無い地味な仮面だ。
買ってそのままユリウスに手渡す。
「えっと・・・・・・これは?」
「裏町を歩くのに、お前は顔を晒す必要はないと思ってな。
裏町でも、俺の部下どもはともかく、それ以外の裏町の住人に勇者候補であるお前の顔を見せる必要は無い。悪名を被るのは俺1人で充分だ、お前は今回の任務中は念のため顔を隠しとけよ。」
「そっ、そうなのか。」
「ユリウス意外にも改めて言っておくぞ。この街の裏町はひでーところだ。うっかり入り込んだ奴は身ぐるみ剥がされて殺されるらしい。冒険者でもお構いなしだ。
俺も前回の任務の時、カス講師に嵌められて散々襲われたからそれはまごう事なき事実だ。裏町に入った瞬間から狙われるだろう。
だから裏町に着いたら一切容赦するな。近づいてくる奴は全部敵だ。
会話も必要無い。喋るために口を開きやがったら、その口が閉じる前に殴り飛ばせ。
馬鹿の言う事なんてどいつも代わりゃしない、『命が惜しければ金を出せ。』『此処を通りたければ身ぐるみ置いていけ』こんなところだ。馬鹿だから他の言葉を持ってない。いちいち聞くな、耳が腐るぞ。
どうせ襲われるんだ、やられる前にやるのが正解だ。裏町に入って俺に傅かない奴は全部敵認定していい。うっかり間違えて殺っちまえ。」
「あ、あぁ・・・・・・・」
ユリウスはどん引きしていたが、他の奴らには既に何度も言い聞かせてある。素直に頷きが返ってきた。
とくに女はどんな目に合うか分からない、俺がいない時は、どこの街でも裏町と呼ばれる所には極力近づかないように言ってある。
出来れば裏町みたいなところは無くならせて、安心して商売できる範囲を広げたいものだ。
買った荷物をナードたちに運ばせて、俺は先頭に立って第3地区を歩く。
気分は院長の総回診だ。9人も引き連れていると流石に目立つ。
とはいえ講習生なので、ガラが悪くならないように気を遣って歩かせる。
悪い事をするからと言って、悪人である必要も無い。わざわざ悪く見られようと思わない。
行儀良く整列して歩かせた。勿論最後尾はユリウス。仮面をつけているのでその姿は少し怪しい。
折角のイケメンも顔が隠れるとイケメンじゃ無くなる。顔の上からでもそのイケメン力が発揮されるかとおもっていたらそうでも無いようだ。
目的地は俺が縄張りにしたエリアの裏町。 右目の〝氷の精霊眼(劣化)〟が一度通った道はしっかり記憶しているので間違いようが無い。黙らせてはいるが土精霊も連れてきている。
迷ってもはぐれても、なんとでもなる。ついでに精霊を見つけたいとも思っている。
どっかに都合良く精霊とか落ちてないかな~、出来れば静かな奴がいい。
そんなことを考えながら懐かしい道を辿っていくと、裏町に繋がる路地の入口には数人がたむろしていた。
なんだか随分久しぶりに来た気がするが、この辺のやり方はどこの組織も変わらないようだ。
俺がそのまま歩いて近づいて行くと、座って話していた男達が立ち上がった。
目の前までいけばお決まりの台詞が聞けるだろう。
そんな糞みたいな台詞を聞きたくないので、持っていた槍の柄と、自慢のあんよで撫でてやった。
何度か蹴っていると、動かなくなったので勝手に奥へと進むことにした。
この大通りから1本入り、中通りというような道に面しているエリアは、前回縄張りにすることを途中で諦めたエリアだ。存在する奴全ては俺の敵であることは間違い無い。
であればこそ、やり直すならここからでしょう。
あれからレベルも上がったし、装備も変わった。
今日は仲間もいるし、凄く強いイケメンも一緒だ。変な仮面被ってるけど。
「くっくっく、裏町を制する悪い王様のお帰りだぞ。跪いて命乞いをしろ。フッハーハッハ!!!」
そんなアホな台詞を繰り返しながら、ユリウスに手伝わせつつ、裏町を進んで行った。
見掛けた奴らを有無を言わさず叩きのめし。
うっかりナード達には荷物を持たせていたので、手が空いているの俺たち2人だけだった。
それでも過剰戦力だったようで、瞬殺に瞬殺を繰り返しながら進んで行った。
途中うっかり道を間違えて、関係無いところまで制圧したのは、久しぶりに娑婆に出て、ちょっと浮かれていたから、ということでご愛敬だ。
外を自由に出歩けるって気分が良い。奴隷に落ちなくて良かったとしみじみ思う。