第6話 やっと異世界に行けるのか........
あの野郎........何が『また逢う日まで』........だ。
集合できるかなんて運じゃねーかよ。
あいつ、いつもは精密機会のごとく計算して行動すんのに、活路が見出せなくなると一か八かの賭けに出るんだよな。だけどあいつのことだし結局は俺たちを探しに旅に出るんだろうが。
まあ、俺は神威のことを100パーセント信頼している。
どうにかしてくれるだろ。
問題は本当にこれ、向こうの世界に行けるのかってところなんだよな。
かれこれ10日くらいさまよってる気がするんだが.......あぁ、そろそろ精神が持たない。
ぶっ壊れちまいそうだ。1人で、しかも何もかわり映えのしない世界を落ちつずつけるのはつらすぎる。
気を紛らわせるために何か考えられること.........ない。
妄想しようにもネタがない。
今まで恋愛なんてしたこともないし、アニメとかもそんなに見たことないし.......妄想と言ってもどのようにすればいいのかいまいちピンとこない。
どうでもいいか。
まずはこの状況をどうやって打破するかだ。
この一点に集中しよう。
何か考えろ。俺なら何かいい案が.........思い浮かばない。
あぁ、もうダメだ。うん、思考能力が著しく低下してる。
こうなったら放置するしかない。
俺は放置ゲーは嫌いだが、こんな状況だし飲み込むしかない。
ーーーーーーー
待て、本当に待ってくれ。全然つかないよ?これ今から異世界行くんだよね?
このままだと精神が死後の世界に行っちゃいそうなんだけど。
えぇと、うん、何日経ったかわかんないなこれは。
こんな時は頭にあんこが詰まったヒーローに助けてもらいたい。
そんなことを考えてるとパチっと赤黒い稲妻が少しはしる。
そこから全ての元凶、唯一神ことレイさんが出てくる。
「いや〜君だけ異世界に飛ばすの忘れてたよ〜レイちゃんうっかり☆てへ☆」
「てめー舌を出して『てへ☆』って可愛くしたら許されると思ったら大間違いだ。こんだけ俺を退屈させたんだ。それなりのことしてもらうぞ。」
「むっ、仕方ないなぁ。じゃあ体で☆」
「本当に殺されねーと気が済まね〜みたいだなぁぁぁあああ!!」
やばい、久々にカチンときた。
それでも人と話せるのはいいもんだな。こいつは人じゃないが。
「むぅ。なら何がいいの?君みたいに一生彼女ができないと思われる童貞君にはピッタリだと思ったんだけどな〜」
「余計な御世話だ。そして何もいらない。」
「そっか〜ならいいや。じゃあね。」
「ああ、またな。」
ん?なんかまずい気が。
「ああぁぁぁああ!!ちょっと待て!!願い事あった!!だから待ってくれ。」
「おお!あるの?なんでも言ってみ?」
「俺を異世界に連れて行け。」
「........ふうん、後悔するかもよ?」
「.....構わない。これ以上失うものは何もない身だ。それに.......」
俺は言葉をつなげる。
「それに、あいつを生き返らせることができるかもしれないからな。」
そう言うとレイは笑いながら指を、パチっと鳴らした。
そして足元が抜け落ち、体は下に落ちてゆく。
「君たちには期待しているよ。死なない程度に頑張ってくれたまえ。」
後悔か。ないと言ったら嘘になるのかもな。
だが構わない。
絶対に生き延びてあいつを生き返らせてやる!!
絵の練習をして挿絵でもつけようと思っている今日この頃。でもきずいてしまったんです。
自分に絵心がないことに\(^o^)/