四話
角から出てきたのは――半裸の変態だった。
「···············」
お約束破りに唖然となった拓。
拓に気づいた変態さんは拓に手を伸ばして助けをこうた。
「そ、そこのお兄さん!!助けて~~~ッ!!」
だが、変態は顔立ちが良かった、即ちハンサムなのだが、それを涙鼻水を垂らすその姿は全てを台無しにした。
拓の顔は垂れ下がった前髪で見えなかったが。
無言で拳を構え――
「ふざけんじゃねぇぇぇぇぇぇぇええええええええええ!!!!!!」
そのまま残念変質者に降りおをした。
「バンベッ!?」
多分、なんで!?、と言いたかったのだろう。
変質者は旋回しながら綺麗に頭から壁に突き刺さり、手足がプラーっとなって動かなくなったが、死んでない事を確認して。
スッキリしたところで此方の方を呆然と見ている人影があった。
視線を向けると一人の少女らしき姿があった。
彼女はポンチョのフードを目深に被っていて顔は見えないが身体に微かに凹凸があった為、何とか性別を判別出来た。
どう言う経緯で二人が追いかけっこしてたかは全く持って興味のない拓は、偶々そこに干されていた大き目のタオルを手に取り放った。
すると、タオルは自律行動を起こし、一瞬にしてそれぞれ二人に巻き付ききつき縛りあげた。
そして一言、
『硬化』
「なッ!?」
呟くように言ったその一言でタオルは鉄のように固くなり、10キロにも及ぶ塊へと変化した。
変質者は気を失っているために気づく事はなかったが、少女は必死にもがいているが、外れない自信があるのか拓は二人を引きずって王宮へ連れて行った。
「や、やめてッ!!何処へ行くつもりなの!?」
少女の叫び、拓は目丸くし思足を止めてしまった。
その反応に少女が以外だったようだ、少女は顔を顰めていた。
そして、拓は少女の顔をまじまじと見つめ始めた。
「お前名前は?」
少女はその問いの意図そ汲み取れず、警戒心を強めフードを更に深く被った。
「・・・・・・暁華」
ボソボソといった声だったが、どうやらその声は拓に聞こえたらしい。
拓は顔をに手を挙げるだけで反応した。
そして、拓は前に向き直った。
「ペスト、居るか?」
すると拓の周りに黒い風が吹いた。
その風が止み暁華より更に幼い一人の少女が出てきた。
·········次に続く。