十一話
「ハッハッハ! 何を抜かすか、王よ! 寝言は寝て言え」
食事中の拓は面倒くさそうに適当に返す、それと同時にペストが不機嫌になっている理由を悟る。
だが、王はこの話題を続けるそうで、表情を変えずに続ける。
「いやいや、真面目ですぞ? 考えてもらえませんか? この国の為にも―――」
「知ったこっちゃないね」
説得してくる王の言葉を、拓の無慈悲が切り捨てる。
「こうして素直に飯を貰ってるのはお礼って言われたからだ。 俺にこの国の面倒を見る義理は無い。 それに―――」
拓はチラッとペストを見る。
誰が見ても明らかに不機嫌な顔になっていた。
直ぐにでも黒い風が食間に吹きそうだ。
手が届く範囲の食べ物を食べつくしたところで席を立つ。
「んじゃ、十分堪能させて貰ったから、ここでお暇させてもらうよ」
「ちょっと待ちなさい!」
席を立つ拓たちに意外な待ったが掛かる。
声を上げたのは王の娘さんだった。
顔はどこか赤いが、怒っているのだろう。
「父さまに向かってその口の利き方は何ですか!? 国王ですよ! 本来は一般市民の貴方が口を利ける存在じゃないのですよ!? それに言う事に限ってなんて事を!」
拓はそれを正面から聞く。
王は顔を青くしている。
ここまでずっと喋らなかった巫女たちすら顔が青い。
この二人は食事中に喋らないと言う規則でもあるのだろうか?
王は震えた声で娘に声を掛ける。
「………ル、ルミナスそ、れは………」
王の身体は震えている。
拓を敵に回すような発言に焦っているのだろう。
どうやら化け物だとでも思われているらしい。
拓はニヤリと笑みを浮かべる。
「面白いねぇ、お姫さん。 そこの王様から何も聞いていないのかい? それにこの国の兵は数だけで技術がなってない。質より量じゃ俺は殺せんぞ?」
拓の言葉を聞いても姫様―――ルミナスは拓を睨み続ける。
(面白い………)
それを見て、拓は思考を巡らせるのであった。
今回は最後の締めが甘くなりましたがご勘弁を!
ネタが無いんです!
すいません!
次回頑張りますので!
ではでは




