1/21
悪の少年
少年は信じていた、人類の可能性を。
――――滅ぼし合いを辞める事の無い人類
少年は絶望した、人々の可能性に。
――――結果的にお互いの国は半壊してしまった。
少年は求めた、悪魔に人類が助け合うための力を。
悪魔は少年に『 』を求めた。
少年は余りにも残酷なものだった。
しかし少年は―――
「・・・・・それでいい、俺は人類を愛している。
だから——————————
俺にお前の力を貸せよ・・・・絶対悪の魔王」
姿の見えない魔王は口をお釣り上げて不気味な笑みを返した。
『 』
魔王が発した言葉を聞いた途端に少年は意識を失った。