Do you remember the memory that is in the corner?
これから遅くなりそうです
『あなたは隅にある記憶を覚えていますか?』
ー×××はどんどん穴を落ちて行き、やがて扉のある部屋へつきました。
しかし、扉はとても小さいです。
辺りを見渡すと、一つのテーブルとその上になにやら小瓶があります。
近付いて手にとってみると
『drink me』
と書いてありました。
×××はためしに飲んでみました。
すると、身体がだんだん縮んでくではありませんか。
×××は驚きましたが、これで扉を通れます。
×××はドアノブをひねりました。
しかし、鍵がかかっているではありませんか。
あいにく、鍵はテーブルの上にあったのです。×××が悩んでいると、テーブルのしたに小さな箱が置いてありました。
×××はそれを開けると
『eat me』
と書かれたクッキーが入っていました。
×××は、また縮むのか心配になりましたがクッキーを食べてみました。
すると、みるみるうちに×××の身体が大きくなっていきます。
×××は鍵を握りしめ、もう一度小瓶に入ったものを飲みました。
そして鍵をあけて、扉の向こうへ出ました…
ありすはキノコの並ぶ道をまっすぐ歩いていた。すると、道の向こうからなにやら騒がしい音楽と話し声が聞こえる。
…こんなとこで、誰だ。
お茶会。きっとそのお茶会をしているのだろう。ありすは少し顔を歪め、道をさらに真っ直ぐ進んで行った。
『おめでとう。今日はめでたいっ♪皆で祝おう☆三人いれば楽しいお茶会!さぁ、お飲みよお飲み♪』
目の前には青い薔薇で飾られた扉がある。扉といってもボロい木の板を雑につなぎ合わせた物だった。その奥から、お世辞にも上手いとは言えない歌声が聞こえてくる。お茶会をやっているのは此処で間違いないだろう。扉の横に{Fun tea party}と書かれた看板が掛けられているからだ。
…しかもはっきりお茶会って言ってたからな。
ありすは扉を開けるのは気が引けたが、いもむしが言っていた忘れている物とやらが見つかるかもしれない。その可能性にかけて、ありすは扉に手をかけた。ぎぃ…と音を立てて扉が開く。少し力を入れただけで壊れそうだ。その音に気付いたのか、テーブルの上でティーカップを振り回していた帽子の男が此方を見た。ありすに気付くと、その男は帽子をとり丁寧にお辞儀をする。
『やぁ♪ありすクン、久しいねぇ☆』
その男は顔を上げるとそう言った。男の周りにいた他二名も男の様子を見て、ありすの方を見る。
『わぁ…ありすちゃんじゃん』
『フン…ありす。久々ですね』
垂れた耳で、死んだ目をした茶色い兎が手をひらひらとふって見せた。その正面に座っていたのは小さな何かの耳に長い髪、豊富な胸に合わない低身長の少女は興味なさそうにティーカップを回す。帽子の男はテーブルの上をティーカップなどを蹴りながら歩いて、此方にやってきた。
『帰ってきたんだね、ありすクン☆』
帽子の男の言葉が理解できず呆然としていると、帽子の男は何かに気付いて笑顔を作り直す。そしてありすの前に右手を出すと帽子をかぶる。
『こんにちは、ありす。ワタシはマッドハッター。一応、女王様御用達の帽子屋だ☆』
そう言って、ありすの手を掴んで上下に振る。マッドハッターはそのままありすの手を引っ張り、テーブルの上にのぼった。ありすはテーブルに乗るのは気が引け、手を離そうとする。しかしマッドハッターはありすの手をぐいっと引っ張った。ありすはそのままテーブルに上がる。そしてマッドハッターはありすの手を引っ張りテーブルを歩いていく。
一際豪華な椅子のまえにくると、そこにありすを座らせた。場所的にお誕生日席だ。そしてマッドハッターはティーポットを持ち上げると、ありすの前にあったティーカップに紅茶を注ぐ。マッドハッターはありすにティーカップを持ち上げるように促し、乾杯の仕草をした。
『さぁ!祝おう♪ありすの誕生日じゃない日を☆』