生い立ちから現在。
赤頭巾のキャラクター性は使っていますが本編は赤頭巾と全く無関係な内容ですのでご了承下さい。
あるところに、赤いずきんをかぶった男の子がいました。
男の子は両親に、とても愛おしく大事に育てられて、心の美しい少年になりました。
しかし、少年の両親は事故により、ある日突然帰らぬ人となってしまったのでした。
親無し子となってしまった少年は遠い親戚の家へと引き取られますが、その家の人々は親を亡くした少年を厄介者として冷たく扱い、召使いの様にこき使ったのでした。
僕の名前は赤ずきん。
本当は父さんと母さんがつけてくれた灯って名前があるけど2人がいなくなってから、その名前で呼ばれた事はない。
この家の人達は、みんなとっても優しい。
親がいなくなった厄介者の僕を快く引き取ってくれて役立たずの僕にご飯と寝る場所をくれた。
たまに叩かれたり、ご飯を貰えなかったり、お家に入れてもらえないのは全部僕が悪い子だからなんだ。
あ、おばさんが僕を呼んでる。
「赤ずきん!赤ずきん!」
「は、はい!なんですか‥?」
「呼ばれたらすぐ来なさいって言ってるでしょ!このグズ!」
「あ‥すいません‥今朝言いつけられた庭の掃除と井戸の水組みをしていて‥。」
「口答えするんじゃないよ!」
「すいません‥。」
「本当にあんたは何をやらせてもダメねぇ〜‥役立たずの穀潰しなんて最悪ね。」
「‥。」
泣いちゃだめだ。
ここで泣いたら、またご飯が食べられなくなっちゃう。
僕は涙がこぼれない様に少し上を向いた。
まだまだ拙い文章ですが楽しんで頂けたら幸いです。