悪風
かなり更新遅れてしまいスイマセン><
シン…と静まりかえる暗い森の中私は困惑していた。
何故こんな事になったんだろう…
「んむーーッ!」
「煩い、暴れるな…」
「んーむむむーぅーッ!」
「………」
はい、今の私の状況を説明すると縄で拘束されて、口には猿ぐつわ噛まされ金髪緑目のデッカイ男(推定身長190cm)に俵のごとく担がれてます…
いやー…マジでフザケテルヨネ……
担がれてるせいでお腹が圧迫されて痛いし
お前は私を何だと思ってんだ!!って言って一発殴ってやりたいよね…出来ないけど…
あーー…マジでしくじった……ううっ…
クソーーーッ
そんなことを思っている間にも男はずんずん森の中を進んでいく
しばらくすると周りの風景が少し開けた場所になり
もなにやらザワザワと人の気配が其処ここに感じられるようになる。
担がれているせいで男の背中しか見えない。
パサリと何か布のめくれる音がして
先ほど感じられていた人の気配が何かに遮られたように感じられなくなる…
金髪緑目の男は足を止めて私を容赦なく地面に落とした。
ドスンッ
「ふぐッッ」
私は見事背中を強打して呼吸困難になり
芋虫の様に体を丸める。
「ッ……くぅッ…」
………クソッたれ!!
女の子は丁寧に扱えって教わらなかったのかこいつは!?
「お?アスーテールなんだそいつ?お前子供を縛る趣味なんてあったのか?」
なんて新たな声が聞こえて私は落とされた反動で潤んだめでそちらを確認する。
其処には短い銀髪に、赤紫の瞳のやたら色っぽい男が立っていた。
あまりの色っぽさに
……あの容姿だったら女に困らないだろうな
なんて自分の置かれている状況を忘れて考えてしまった。
「成熟した女ならまだしも子供を縛る趣味は残念ながらないな。
魔力の膨張が感じられたところに転移したらコイツが居たから捕獲したんだ。」
「ははっ相変わらずだな。
しかし、あの異常な魔力の膨張現場にこの子供が居たのか?何かの間違いじゃないのか?」
「イヤ、魔方陣の真上に乗っていたから間違いない。」
「まさかこんな子供がねぇ…」
子供子供てひどいなぁ…
成熟した女ならって…私も一応23歳で成熟しているんですけど…
向こうの法律ではお酒も飲めるし、タバコも吸える年齢にしっかり達してるての…
まぁさらし巻いているし身長が153cmしかないからそう見られてもしょうがないけどさ…
なんか……其処まで子供子供いわれると心が痛いんですが……
それにしても捕獲って………
ハハッ…………
笑えないよ…
ちょうどシス姉様にもらったもの仕舞ってほっくりしてた所に
【目くらまし】【混乱】【神経麻痺】の魔法掛けるトカひどすぎるでしょ…
金髪緑目は絶対にドsにだね…
なんてことを思っている間も金髪の男と銀髪の男は話を続けている。
「向こうの様子はどうだ…」
「あぁ、あちらさんは魔力の膨張がこちらの掛けたことだと思って警戒を強めているみたいだぞ少なくとも明日はこちらに攻めてはこないそうだ。」
「そうか……」
何?もしかして戦の真っ只中に転移させられたわけ?
しかもこのやたら(主に髪が)キラキラした2人の話を聞いて推測するにシス姉様は【隠し】の魔法も省いて転移させたみたいだし…
シス姉様…あなたはどれだけ鬼畜なんですか?(遠い目)
「はぁ…」
ため息のひとつも吐かないとやってられない…
ふわりと夜の風が頬をなでる。
その風に混じっている強い血の臭いに思わず眉間にしわを寄せる。
……死臭がする
周りの様子を魔法で見たいけど
金髪緑目の男に捕獲された時【抑制】の魔法を掛けられた上に
【中和吸収】の魔石で造られた手かせをはめられたせいで
魔法の手加減が分からなくてここら辺の地形を変えてしまうか周りの者の精神を壊してしまいかねないし
まったく持ってやってられない…
「ごふぉッごふッゴホッごふぉ……」
あまりに強い血の臭いと死臭にさすがに耐えられず猿ぐつわをしたままむせてしまった。
そのせいで口の周りが涎で悲惨なことになる…
苦しっ……
苦し紛れに強い血の臭いと死臭に耐えるようにきつく目をつぶり出来るだけ外の気配を遮断する。
それでも咳き込みそうになり息が荒くなる…
銀髪色男がそんな私を見て不憫に思ったのか口を開く
「アスーテールこの子供拘束解いてやれよ。」
「ダメだ…」
硬い声がそれを拒否する。
読んでくださり有難うございます(^^)
色々忙しい季節になりこれから少し更新が遅れたりするかもしれませんが出来るだけ早く更新するつもりなのでご容赦いただければと思います。