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閑話
更新!
リリーンッリリーン……
虫が歌うのが聞こえる
暗い部屋の中
丸い水晶が蝋燭の光を反射して緋色の光を放つ
丸い窓からは繊月が淡い光でその微かな存在を主張している
紅い三日月の様な形の良い唇から言の葉が零れ落ちる…
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雨が降る紅い紅い雨が降る。
愚かな人間達が
大地と自らの手を悲しみと憎しみの血で汚す。
悲しみはより濃く大地に滲み込み、
憎しみはより深く大地を犯す。
しかし人間達は気付かない、
勝つ喜びに取り付かれ
一時の狂喜の蜜に惑わされ堕ちていく
世界の理を歪めながら
より深い悲しみと、憎しみの連鎖を断ち切れぬまま…
悲しい苦悩、
憎しみに取り付かれた心
傷ついた獣を救うのは歪んだ鳥
願わくは……
消えぬように……
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微かな月の光に白銀の髪が冷たい色をかもし出す。
伏せられた白銀色の睫毛に縁取られた瞳の色は深紅。
形の良い唇が微かに動く
「オプシオス…あなたは……」
ポツリと零された言葉は銀色の月に解けるように消えていった……
やっとひと段落です!!
これからもチョットずつがんばって行きます!