表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月光風靡 ヤミノシズク  作者: 青紙 ノエ
月光風靡 ヤミノシズク
12/13

Bellend bop観測者

 無事、期末試験を終えたロキシリアとイデュイア。

 内本 潔の協力のおかげもあり、全教科が高得点をとり、無事に試験休みへと突入をしたロキシリアとイデュイア。

 そこで花音は労いの意をこめ、二人を別荘へと連れ出すのだった。

 


 群馬県吾妻郡高山村にある村沢家の別荘。正確には花音が望月家に嫁いだ際に、相手の両親が新婚夫婦に買い与えた別荘であった。

 しかし、望月 葵から一方的な離婚を告げられたため、今となってはこの別荘の名義は村沢 花音となっている。

 世知辛い話である。


 小高い丘の上にある別荘。 ゆるい坂道を登っていくと見えてくる簡素な屋敷。と言っても、都内ではあり得ないほどの広大な土地だ。

 駐車スペースのある手前にはレンガ調の柱がり、そこには村沢と書かれた青銅製の表札。

 シャレオツな表札だ。


 車から降りる三人。 花音とロキシリアとイデュイア。 別荘の玄関へと向かうと室内には人影が・・・。

 しかも、大音量と思われるテレビの音・・・。


 花音はロキシリアの後ろに隠れた。


「あれ? 誰か住んでいるの?」

 ロキシリアは花音に問う。

 しかし花音は怯えているようだ。 ロキシリアのシャツの背中の部分を握りしめている。


「住み込みで家政婦とかかしら?」

 イデュイアの問いにも、ただ震えるばかりの花音。


 ロキシリアとイデュイアは神経を研ぎ澄ませ、別荘内の気配をたどる・・・。


「年配の女性が一人・・・だね・・・」

 ロキシリアがそう言うと、花音は怪訝な顔をした。


「二人ともゴメン・・・。ここには泊まれない・・・」

 申し訳なさそうに言う花音。


「何か事情があるんでしょ? ここに来る途中に道の駅があったし、そこのコテージに泊まれないか聞いてみようよ。 せっかくだし、ね?」

「そうですわね。 もし泊まれたらコテージでバーベキューですわ。 沢山食べなきゃなりませんわ」


 花音を慰めるイデュイア。 これはとてもレアな光景だ。



 別荘を後にした一行は来る途中にあった道の駅へと到着をした。

 無事、コテージも手配できた。しかも電話での問い合わせをしたのはロキシリアだ。

 これもレアな光景であった。

 そしてロキシリアは到着と同時に受付に行き、コテージのチェックインを行っている。

 

「先ほどお電話でコテージの予約をした村沢ですよ」

「あらやだ、海外の人だったのね。 日本語が上手ね」

 受付の女性はそう言いながら、受付票をペラペラとめくっている。


「四名用のコテージですね。 それとバーベキューが・・・? 六人前?」

「はい、あってますよ。 僕の大事な人は沢山食べますです」


 コツン。

 イデュイアはロキシリアの頭を小突いた。

「そういうことは言わないの!」

「えへへ・・・。 あっ! 母さん、荷物は俺が持つよ!」


「か、母さん!?」

 受付の女性は花音を見て、驚きながら言った。


「はい。この子達の母さんです」

「す、すみません! 失礼いたしました! あまりにも可愛らしいお母さんで驚いてしまって」

「いやだぁ! ありがとうございますぅ!」

「母さん話し方がキモいですわ・・・」



 コテージへと移動をし、荷物を置いた後にイデュイアと母さんは近くにある温泉へと向かった。

 ロキシリアは二人が温泉へと向かったのを確認した後、一人、コテージを去った。

 向かったのは村沢家の別荘。 車で二十分ほどの距離をロキシリアは同程度の時間で到着をした。


 二階のテラスへ飛び移るロキシリア。 窓の施錠はされていない。 ロキシリアは靴を脱ぎ部屋へと入る。


 気配は先ほどと同じ一名。年配の女性のみ。 一階へ行くと大画面テレビが大音量で鳴り響いている。 テレビの前には年配の女性がテレビを観ずに横を向き、何かと話している。


「電話?」


 気配を消し、ロキシリアは女性に近づいた。


「葵は今回も満点でしたのよ? 本当によくできた子なの。 将来は総理大臣かしら」


 葵の母親?

 ん? 独り言?

 いや、セーナイル・・・。

 そういう事か・・・。

 葵の母親がここから出ていかないんだな?


 おそらく以前、母さんはこの人から嫌な事をされたんだな・・・。



 その後、ロキシリアはコテージへと戻り、コテージ内のシャワーでバスタイムを済ませ。バーベキューの用意をしていた。

 そうしていると、すぐに花音とイデュイアが温泉から戻ってきた。


「母さん、私はロキの手伝いをしますわ。 荷物をお願いできます?」

「りょ!」

 母さんがコテージへと入っていった。


「で?」

 イデュイアがロキシリアに聞く。

「葵の母親だった」

「あぁ・・・」

「彼女はセーナイルだったよ・・・」

「あらぁ・・・。 母さん、よほど嫌な思いをしたのね・・・」


 どこの国でも嫁と姑の問題が有るものなのだと思う二人だった。


「ん? あそこって母さんの家でしょ? なんで生活をしているんだ?」

「彼女の思い出の場所なんじゃない?」


「ジャジャーン!」

 花音がコテージから出てきた。


「さあ! 焼きまくって食うぞぉー!」


 野菜もりを持って小躍りをする花音であった。






 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ