第4話 偽りの告白か?
「むかつくうう!! 和人くんなんて好きじゃないし! 私がモテて気持ち良くなりたかっただけだし!」
傷つかないように予防線を張っておくことって大事。
それはそうと、もう大人しくしている必要はないよな。
「私って普通にかわいくない!?!?」
「そうかな」
正直に言えば、かなりかわいい部類だろうけど。
「……ッ!!」
奈留はスマホを高速で弄っている。
すごい迫力だ。
え? ちょっとこわいぞ?
これから何が起こるのだろうか、世界の破滅だろうか、それとも俺の破滅か。
しかし、奈留はSNSのメッセージ一覧をみせるだけだった。
「私モテるから!」
「はぁ」
「付き合える機会だよ?」
「興味ないし、チョロインに」
「和人くん、それは少し言いすぎだと思うの。女の子に対してチョロインなんて」
「いいんだよ。俺を騙そうとしていたわけだし。自業自得だ」
悔しそうにしている奈留を見ていると、気分が良い。
中学のような失敗を繰り返すわけがない。
即告白なんて怪しい以外のなにものでもなかった。
「絶対に好きになるから!」
「たしかにかわいいと思う。認めるよ。でも、どうだろう」
すると奈留は、机をバンと叩く。
周りの視線が痛い。
「……ッううう!! ムカつくぅ好きなのぉ!!」
奈留は、変な言葉を言い残して、去った。
ムカつく好きってなんだよ。
それとチョロすぎだろう。
半分罵っていたのに、好きって、どうかしてる。
「そうね。間違いないと思うけど、嘘偽りなく惚れているとも思ったわ」
「流石に、そう思うのは雪菜だけだよ」
首を横に振った雪菜は、白銀の髪を払い、席を立つ。
「これでえっち肉を獲得できたわね。和人くんがあんな美少女を獲得できるなんて、1万年に1度くらいよ」
「その表現はやめなさい!」
俺もトレーを持ち、席を立つと、雪菜を呼び止める。
「そう言えば、雪菜にはすきな……」
『好きな人とかいないのか? 全然そう言う話を聞かないけど』
俺は言うのを止めた。
俺たちが気持ちのいい関係でいられたのは、深い領域に踏み込まなかったからだ。
校内だけの親友であり、親しい間柄ではない。
その心地よさが友達たらしめる。
俺も雪菜もお互いのことを知っているようで、全く知らない。
何も知らないから、異性と話せることもあると思う。
俺は首を傾げている雪菜に、「なんでもない」という。
雪菜はそれ以上詮索する気がないらしく、銀髪を翻えした。
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