※用語メモ(第1章終了時点)
12/5 …… 「属性」と「魔法」について加筆修正
※第1章時点での物語進行度に合わせた用語紹介となっており、ネタバレに注意が必要です。
また、可能な限り、一奥として第1章の描写と足並みを揃えてはおりますが、例えば「○○話」ではこういう風に書いてありましたが、といったような細かな矛盾点や、読者の皆様への開示情報と、それとは別に主人公への開示情報の整合性にズレが出ている可能性があります。
そうしたものを含めて、非常に細かいものであれば、誤字脱字報告を活用していただければ幸いですが、数話にまたがったりするような場合には、感想欄またはなろうのメール機能などを使って、具体的に第○○話での表現との間で問題となっていますよ、と具体的にお知らせいただけると非常に助かります。
本作は情報量が膨大である分、理想的には全てを緻密に編み上げることではありますが、そうした部分を読者の皆様に助けていただきながら、連載性の中でここまで歩いてくることができました。
重ねて、日々、誤字報告や矛盾(の可能性がある)点について、ご指摘をいただいている読者の皆様に、この場を借りてお礼を申し上げます。
※※※迷宮システム関連※※※
○迷宮
迷宮核を得て迷宮領主が誕生することで、その者を中心に構築される、ある一定の法則によって支配された領域。
主人公であれば【エイリアン使い】、その他【樹木使い】や【人体使い】など、その権能を表す【○○使い】という語によって表現される、現実や自然の摂理を捻じ曲げた固有の法則とルールによって支配されている。
その維持のためには資源として"魔素"と"命素"を必要としており、また、どのような権能が現れるかは迷宮領主となった者自身の「世界認識」に大きな影響を受ける。
○迷宮核
迷宮を形成する根源的な装置であり、迷宮領主となる者の体内に同化することによって、その者の「世界認識」を吸い上げて【○○使い】の力に昇華させ、固有独自の法則に支配された領域を形成させる。
そうした領域や、固有の法則下で作動する装置や、生存する眷属達を維持するための燃料として、【闇世】と【人世】を繋ぐ「世界の罅/異界の裂け目」から流れ込む"魔素"と"命素"を取り込み、【闇世】を維持するための力に変換する力を有している。
なお、"異界の裂け目"が「不活性化」されない限りは、何らかの原因によって迷宮核が失われた場合は、やがて【黒き神】の介入によって、新たなものが"異界の裂け目"の近くに生み出される。
【人世】から流れ込む"魔素"や"命素"は、そのままでは【闇世】の自然現象や世界法則に適合しない力の塊であり、それを変換する装置としての迷宮核の存在が【闇世】の維持には不可欠である。
○迷宮領主
迷宮核を体内に取り込むことで、自らの「世界認識」に応じた、固有独自の【○○使い】として表現される権能による一定の法則に支配された領域を形成する存在。
迷宮核によって取り込まれ、【闇世】に適合する形で変換される"魔素"と"命素"を資源として、その領域を保ち、眷属や施設を擁し、独自の法則の循環を表す"迷宮経済"を維持する。
その役割は【闇世】の存続のために"世界の罅"が呼吸することによって"魔素"と"命素"を取り込む仕組みの防衛者であり、【闇世】の神々が【人世】の神々と争うための尖兵。
このため、その役割を放棄するような行動――具体的には迷宮核を遠く持ち逃げするような行為は【闇世】そのものに対する重大な裏切りであるとされ、最高司祭である"界巫"による追討令を受けることとなる。
かつては組織化された一団となって、【人世】側の諸勢力と激しく争っていたが、物語時点では【闇世】全体が、迷宮領主同士が互いに力と謀略の限りを尽くして相争う戦国の世となっている。
○迷宮眷属/眷属
迷宮領主の権能によって、迷宮と迷宮経済を構成する一要素として生み出された、その迷宮の法則に服して生み出されて維持される生命にして尖兵。
【エイリアン使い】であれば"卵"から様々な形状の姿に"進化"し、また【樹木使い】であれば"種"から芽吹くことで様々な個体へと成長する、という形で、その種類や生存法則は【○○使い】として表現される迷宮領主の「世界認識」に大きな影響を受ける。
ただし、共通の法則として"魔素"と"命素"が、その生成と維持に不可欠の最小単位の資源となっている。
迷宮領主と、その従徒及び迷宮経済によって規定された法則下の指揮系統に従って活動し、主に迷宮の防衛と拡張、外敵の排除や時には外部への侵略などを担う基本単位である。
○迷宮施設/施設
迷宮領主の権能によって、迷宮と迷宮経済を構成する一要素として生み出された、その迷宮の法則に服して生み出されて維持される一定の機能を有した装置、または場所にして小領域。
眷属との違いは、必ずしも物質的な身体を与えられてはおらず、基本的に動かずに、時に概念的であり、その迷宮内のその場所やその小領域に存在して、迷宮のより細分化された一定の権能や効果を発揮するものを指す場合が多いこと。
ただし、眷属と施設の差は相対的なものである場合も多く、一定の能力を有した眷属が集まる場が迷宮領主によって『施設』と認識されることもある。
○迷宮従徒/従徒
元々は迷宮に服属していなかった者が、自らその迷宮への法則レベルでの服属を求め、それを迷宮領主によって承諾された時に迷宮従徒が誕生する。
彼らはその際に、自らの持つ知識を従徒献上する代償としてその迷宮の力を与えられることで、眷属や施設に次ぐ形で、その迷宮の法則の一部となる。それがどのような形を取るかは【○○使い】という表現によって表される、迷宮ごとの法則によって変わってくるが、一般的には迷宮領主が眷属や施設を生み出し、指揮し、操るという過程や迷宮経済の一部に取り込まれて、その管理管制を補助する存在となる。
なお、従徒としての力を得た後に、その迷宮を"脱走"することができるかどうかについては、迷宮領主側が一定の対策を講じない限りは「可能」。少なくとも、世界法則レベルでの制約といったものは存在しておらず、迷宮の情報や与えられた権能の一部を持ち逃げすることは、原理の上では可能となっている。
○迷宮経済
【闇世】の自然法則の中にあって、さらに独自の現象の秩序と"魔素"と"命素"といった世界を構成する要素の循環が存在する迷宮領域の、その資源が循環する部分に焦点を当てた表現。
如何なる迷宮であっても、【○○使い】として表現されるその迷宮領主の世界認識に基づく独自の法則によって形成されているが、その根源には"魔素"と"命素"の取り込みから利用の過程が存在している。この点を正確に捉えることで、自身のものであればその効率化と合理化を、敵対する者のものであれば、その破壊と寸断による無力化を理解し、分析するための視座として発達した概念。
○爵位/爵位権限
迷宮領主は、その誕生初期には【人世】と【闇世】に分かれた神々の争いの尖兵であり、特に劣勢側であった【闇世】において一団として組織化された存在であることから、最高司祭である"界巫"を最上位とした指揮系統や、より強き者に与えられる迷宮領主としての更なる力と権限、相互に情報を交換するための「共有知識」――主人公曰く、【闇世】Wiki――が存在する。
こうした様々な特権が、どの程度与えられているかを示す、迷宮領主としての格を表すものが「爵位」であり、次の通り。
・最上級:界巫
・上級:公爵、大公
・中上級:侯爵
・中級:伯爵、上級伯
・下級:郷爵、副伯
この爵位に応じて、迷宮領主には、例えば「共有知識」へのアクセスの仕方などに関する権限の差異があり、これを爵位権限と呼ぶ。
○迷宮抗争/迷宮闘争
迷宮領主同士の本格的な争いを指す。
それは独自の迷宮経済同士の衝突という形を取ることとなり、互いの法則がぶつかり合って食らい合う形を取り、主に「眷属戦」、「領域戦」、「情報戦」という3つの段階から成る。
○眷属戦
【○○使い】によって表される、その迷宮によって生み出された生命にして尖兵たる存在同士の闘争。眷属の種類や性質は多分にそれぞれの迷宮領主の「世界認識」の影響を受けており、相性差や法則差が如実に現れやすい。
○領域戦
迷宮領主同士の迷宮経済の衝突の一場面であり、眷属戦と異なり、その領域の広げ方の違いや相性差によっては一方的な展開となることもあり得る。敗れて「領域」を減らした側は、当然迷宮経済に大きなダメージを負うこととなり、眷属戦における長期的な抵抗が厳しいものとなっていくため、必ずしも眷属戦で有利であるから全体で有利であるとは限らない。
○情報戦
眷属戦と領域戦での互いの迷宮法則・迷宮経済のぶつかり合いが有利であるか、不利であるかとに関する【情報】は迷宮領主にとっては最重要のものである。何故ならば、その「世界認識」によって迷宮は変化しまた進化するため、仮にある時点で不利である相手に対しても、その法則を理解していたならばそれを弱点とするような方向で、ある程度自身の迷宮を変化させるように指向付けることが可能だからである。
物語の中では【蟲使い】が【樹木使い】の独自の情報通信システムに対して、それを乗っ取ることができる眷属を生み出した例が挙げられる。
このため、迷宮抗争においては必ずその前後で熾烈な「情報戦」の段階があり、また抗争が始まった後も、後から相手に対する対抗の駒を創成するという意味でも、その重要性は損なわれない。
そして、この情報を得るための手段についても、それぞれの迷宮領主の独自の「世界認識」が法則として影響を与えており、前哨戦の段階から広く捉えれば、これもまた一つの迷宮法則同士の衝突と言うことができる。
○相性戦
以上、眷属戦から情報線をひっくるめて、迷宮間の闘争には「相性」が存在している。
その所以は、迷宮そのものが迷宮領主自身の「世界認識」によって、時にかなり極端なシステムを有したものとなりがちであるため、そのシステム同士の"かみ合わせ"によっては一方的な展開となることも珍しくはないためである。
故に、この「相性戦」での有利を取り、不利を先んじて潰すための「情報戦」こそ、長く生き残ってきた者にほど最重要視されている。
※※※技能・位階上昇システム関連※※※
○技能
その技能の"名称"によって表される、ある一定・一連の期待される効果を、その技能を有する者に、才能や恩寵、後天的に付加される固有の異能に近いものという形で与えることで、それが役立つ場面では他の者と比べて格段に「生きやすく」するという超常の法則。
物語第1章時点で、主人公オーマはこれを「ゲームのスキルシステム」のような形で「認識」することができているが、他の者達、少なくとも迷宮領主ではない存在は技能の存在を明示的に「認識」できてはおらず、また、他の迷宮領主達に関しても、【エイリアン使い】オーマのようなはっきりとしたパラメータ表示的な形式では「認識」されていない可能性が強く示唆されている。
○技能テーブル
技能は、基本的には1つずつ手に入ったり、一定の条件を満たすことで随時手に入るというものではなく、主に「種族」と「職業」と「称号」に紐付けられて、数種類から数十種類のパッケージ化された技能群という形で与えられる。
これらは、ある技能の成長が他の技能の獲得の前提となることで技能ツリー構造を形成しており、これを指して「技能テーブル」と呼称される。
○技能点
初期技能点として数点与えられていない限りは、通常は位階上昇が発生することにより、位階ごとに数点(種族による)与えられるパラメータ。
これを任意の技能に"振る"ことによって、その技能を成長させて効果を高めたり、その技能が前提となっている上位技能や派生技能の取得条件を満たすことができる。
ただし、迷宮領主ではない、つまり技能システムが存在することを知らない者達は当然、技能点についても"点振り"についても知識を持っておらず、必然的に"振り残し"を多く抱えている場合もある。
○種族
迷宮領主の技能である【情報閲覧】によって表示される「ステータス画面」の中に、その対象となった存在の属性を表す項目の一つとして表示されるパラメータ。
主にその者が所属する、ある類似かつ共通の土台を有する一定の生物的・血縁的・遺伝的・地縁的・文化的または社会経済的な集団という意味での「種族」を表すものとオーマによって考えられている。
ただし「主族」「支族」「汎種」「侵種」といった語の存在や、オーマ自身が迷宮領主という"種族"であること、種族が変化した従徒ル・ベリ、そして"新"種族であるグウィースといった事例の存在から、こうした種族の定義は固定的なものではなく、一定の流動性が存在することが示されている。
○種族技能
ある「種族」が有する、その「種族」の特徴や存在を表現する形でパッケージ化された20~30の技能群。
種族が変化する際には、この技能群もまた変化元から派生するような形で変化しているという可能性が示唆されている。
○職業
迷宮領主の技能である【情報閲覧】によって表示される「ステータス画面」の中に、その対象となった存在の属性を表す項目の一つとして表示されるパラメータ。
主にその者が、自身が属するある社会集団内においてどのような「役割」を果たしているかを示すという意味でのもの。
「種族」と比べれば、より変化、すなわち転職しやすいものである可能性が示唆されているが、技能の存在と同じく、非迷宮領主である者達にとってはその存在が明示的には認識されていない。
○職業技能
ある「職業」が有する、その「職業」の役割や本質を表現する形でパッケージ化された20~30の技能群。
「転職」が発生した際には、技能テーブルは新しいものに一新されるが、過去に技能点を振る形で取得していた一部の技能については「継承技能」という形で残置されている。
○称号
迷宮領主の技能である【情報閲覧】によって表示される「ステータス画面」の中に、その対象となった存在の属性を表す項目の一つとして表示されるパラメータ。
主にその者が、自身が属するある社会集団内において、「職業」とはまた異なる形で他の者と異なりどのような特筆すべき特徴や役割を有しているか、を表すためのタグのようなもの。
時に先天的に有していたり、後天的な行動や実績によって付与されるなど、獲得の正確な条件が不明であるか非常に流動的である。なお、称号の獲得時に、技能点が与えられる場合もある。
○称号技能/固有技能
ある「称号」が有することにより、その「称号」の意義や特質と適性を表現する形でパッケージ化された数個の小技能群。
○継承技能
「種族技能」や「職業技能」が、種族変化や転職によって一新された際に、以前の技能テーブルから"点振り"をしていた技能について残置させ、引き続きその効果をその者に及ぼす技能について包括している技能テーブル。
○位階/位階上昇
その「種族」らしい経験を積み重ねることで「種族経験」が積み重なり、位階を上昇させることで新たな技能点を与えるという仕組み。
そして、その技能点は「種族」や「職業」や「称号」などによって割り当てられる、基本的には生きる上での有利がより増えるための「技能」に"点振り"されることとなり、ますます「経験」を積み重ねやすくなっていく――。
物語第1章時点では、オーマはこれと同じ仕組みが「職業経験」という形でも存在していると考えている。
さらに、警戒心からの穿った見方ではあると内心で自覚し、自身もそれを利用しつつも、「種族」や「職業」に沿った行動を取ることで技能の存在によって生がいくらか有利にさせられていることから、技能点とはいわば、「その生き方」に誘導するための飴という側面もある、そういうシステムなのではないか、との疑いを抱いている。
※※※世界設定・世界法則・神々など※※※
○この世界/シースーア
諸神と総称される神々によって創造された世界。
オーマが元の世界から、迷い込んだ本作の舞台となる異世界。
○【人世】と【闇世】
かつて1つの世界であったシースーアにおいて、諸神が2派に分かれて争った結果、【黒き神】が率いる一派が世界内世界として【闇世】を生み出したことで、シースーアは二重世界となった。そのうち、分離された側を【人世】と呼ぶ。
【闇世】には【黒き神】率いる『ルーファ派九大神』に付き従う人々の子孫である『ルフェアの血裔』という種族が広がっており、【人世】には神々の争い以前からの人々を含めた様々な種族が住まう。
○異界の裂け目/世界の罅
【人世】と【闇世】が分かたれた際に、【人世】を"親世界"とする【闇世】において、世界を存続させるために必要な様々な自然法則や現象の力を【人世】から"魔素"、"命素"として「呼吸」するために生み出された、世界の裂け目。
この次元の断裂を通り抜けることで【人世】と【闇世】を相互に移動することができるが、その詳細なルールなどについては、物語第1章時点では未出。
○魔素・命素
【人世】と【闇世】に分かたれる以前からの世界の構成要素であり、世界法則そのものの根源をなす存在。迷宮システムもまた、広く捉えればそうしたより大きな法則の利用のされ方の一つであるが、【闇世】においては迷宮領主が絶大な力を持っているため、その迷宮経済を成り立たせるための資源としての"魔素"、"命素"という理解が広く浸透している。
他方、【人世】における"魔素"と"命素"がどのように理解されているかについては、主人公オーマの第1章時点での情報源が、そうした知識に疎いソルファイドやヒュド吉であることもあり、詳細は未出。
○属性/16属性論
元来、諸神はそれぞれが担当する世界の構成要素をそれぞれが分担し、協力する形でシースーアを構築した。
その後、神々の大戦を経て【黒き神】の一派たる『九大神』が世界内世界としての【闇世】を強引に生み出して二重世界となったが、この時、ルーファ派の神々は、それでもなおシースーアに似せた環境として【闇世】を構築するために"力技"を行った。
それは、己が担当していない、しかし世界を構成するのに必要な要素の権能を"解釈"によって代替することである。
例えば【黒き神】が"光"を、【嘲りの寵姫】が"火"といった形で、シースーアの自然と現象の構成要素からなる諸法則を【闇世】でも再現すべく、【人世】から吸入された"魔素"や"命素"を変換しているとされる。
しかし、力技とよる強引な"解釈"であることから、完全な再現というわけにはいかず、太陽は「黒き陽」となり、空は薄紫に、海は赤く、火の燃焼はどこか弔鐘の鐘を思わせる音を孕んでいる。
――以上の出来事を元に、『黄昏の帝国』の時代、諸神がそれぞれ分担して成り立たせている世界の構成要素を「属性」として捉え、「火・風・水・土・雷・氷・闇・光・空間・精神・重力・混沌・活性・均衡・崩壊・死」の計16の属性によってシースーアが形成されていると捉える『16属性論』が成立した。
○魔法/超常
世界の構成要素であり、生きとし生けるものの「認識」に従う可能性が示唆されている"魔素"と"命素"の働きによって、既存の自然法則や現象を塗り替えるための超常の術として知られる技術。
【人世】においては『16属性論』と共に知られる概念であるが、【闇世】においては、そもそも「超常の力」の主な使用者達が迷宮領主達や彼らが擁する迷宮そのものであることから、言わば【人世】【闇世】に分かたれる以前からの、シースーアにおけるより根本的な法則の内にある魔素と命素を操る技術そのものとして理解されている。
このため、【人世】の魔法、という狭い意味での「魔法」については、制限された理解であるとして一部の迷宮領主達には低く見られている概念でもある。
○竜言/竜言術
「竜種」によって、その言葉と真言を通して世界に現象の超克をもたらす技術。
「竜人」においても、先祖返りしたものはそれを扱うことができる。
"魔素"や"命素"、魔法及びその近縁の概念達との違いの詳細については、物語第1章時点では未出。
○諸神
かつて協力してシースーアを生み出し、また相争って【人世】【闇世】が分かたれる原因を生み出した、神話に伝わる存在達であるが、狭義には【闇世】側から見た『八柱神』を指す語としても使われる。
彼らの世界に対する影響力は失われてはおらず、【闇世】では"界巫"に【黒き神】からの神託が降りるとされており、また『後援神』という形で『ルフェアの血裔』の種族技能という形で一定の恩寵を与えるだけの力を有している。
○八柱神/ジンリ派八柱神
諸神のうち【白き御子】に付き従い、【黒き神】と争って追い詰めたことで、彼らによる【闇世】の創造を招いた一派。
物語第1章時点で名前が登場している者は以下の通り。
【亜々白々なる輝きの御子】/【白き御子】
○九大神/ルーファ派九大神
諸神のうち【黒き神】に付き従い、【白き御子】と争って追い詰められ、【闇世】を形成して自らを信奉する者達を匿った一派。
その子孫である『ルフェアの血裔』という種族に対して、【後援神の○○】という系統の種族技能を通じて恩寵を与えることができる。
物語第1章で名前が登場している者は以下の通り。
【全き黒と静寂の神】/【黒き神】
【嘲笑と鐘楼の寵姫】/【嘲りの寵姫】
【果香と腐根の隠者】/【根の隠者】
※※※歴史用語・国名・都市名・地名・組織など※※※
【人世】
○黄昏の帝国
半神として人の世に転生した【白き御子】によって率いられたとされる大帝国。
これを滅するために【黒き神】の一派もまた転臨したことで、神々の争いが起きた。
○竜主国
激化する神々の争いにおいて生み出された「兵器たる究極生命」。
神々が相討ちによって帰天し、超大国である『黄昏の帝国』が崩壊する中で、混沌に陥った【人世】では"竜が人族を支配する時代"が訪れた。
その支配は約1,400年にも及んだが、「人になった竜」の末裔である竜人が起こした諸族の反乱により、ついに崩壊した。
物語第1章で名前が登場する「竜主」は以下の通り。
『贖罪』のメレスウィリケ
『下天』のクルグドゥウード
『塔の如き焔』たるギルクォース/『塔焔竜』ギルクォース
『嘯く潮』の如きウィカブァラン/『嘯潮竜』ウィカブァラン
『虐げ弑し食い殺す』者たるゼロストーヴォ/『虐食竜』ゼロストーヴォ
○竜公戦争
『竜主国』の時代に発生した、複数の迷宮領主による【人世】への合同侵攻。
90年に渡って断続的に数度に渡って攻撃が繰り返され、『暁月の和議』と呼ばれる停戦交渉が結ばれた。
結果は竜側の防衛成功であり、参加した迷宮領主のほとんどが戦死したとされるが、物語第1章時点でその詳細は未だ未出。
○四兄弟国
【人世】にある国家。その名の通り、起源を同じくする4つの国家であるが、物語第1章で名前が登場するものは以下のみ。
『黄金の馬蹄国』
○ウヴルスの里
【人世】に住まう、竜主の一翼である『下天』のクルグドゥウードを祖とする竜人の一派にして、ゲール=デスティオ火山麓に隠れ住んでいた者達であり、ソルファイドの出身。
『黄金の馬蹄国』の攻撃により、逃散した。
【闇世】
○最果ての島
"大陸"の南南西岸より、船で10日~2週間程度の距離にある絶海の孤島。
多頭竜蛇の縄張りとされており、長らく一顧だにされぬ未開地であり、放置されていた。
"大陸"では殲滅された小醜鬼の子孫が「11氏族」を形成して闘争と繁栄を繰り広げていたが、新たに生まれた迷宮核の存在を察知した"界巫"が【人体使い】テルミト伯にその情報をもたらしたこと、そして物語の主人公であるオーマが流れ着き、その迷宮核に触れて迷宮領主に変貌したことで、孤絶から解き放たれ、歴史の表舞台に登場することとなる。
○大陸
【全き黒と静寂の神】により生み出された、一握の土くれに始まり、【闇世】全体に形成された巨大な1つの大陸。
"属性"の強引な解釈がもたらす厳しい環境により、常人が開拓していくにも厳しく、迷宮領主でもない者達が住む地域は限られている。
○ハルラーシ回廊
"大陸"を巨大な時計と見立てた際に、あたかも時計が19時35分を指した際に、長針と短針によって挟まれた鋭角の領域。
長針が「東壁」、短針が「西壁」となって、まるでえぐり取られたような断崖に挟まれた領域の底面であり、大陸中央部から南南西の海岸まで続く。ちょうど日本列島がすっぽりと入り込むかのような広大な地域であるが、数多くの『自治都市』を擁し、【闇世】では最大の人口密集地帯。
元は『生きている樹海』と呼ばれる領域が存在していたが、初代界巫である【城郭使い】クルジュナードにより引き起こされた【人魔大戦】の戦禍により、抉り取るように吹き飛ばされて形成された"回廊"であるが、詳細な経緯は物語第1章時点では未出。
○生きている樹海
かつてハルラーシ回廊がハルラーシ回廊となる以前、迷宮に頼らぬ者達にとっての"最も安全な土地"と呼ばれた、かつてのハルラーシ回廊の中域部一帯を覆う、巨大な樹海。生半可な迷宮の侵入すらをも拒む極限の環境でありながら、『九大神』の恩寵によりあらゆる『ルフェアの血裔』にとって住みよい環境に"調整"された楽園の地であったと、今なお【闇世】の市井の民達の間の伝承にのみ残る言葉。
○潮幽霊のアモアス/潮騒都市のアモアス
ハルラーシ南西、沿岸の『自治都市』。
"幽霊船"の存在で知られるが、その法則を【死霊使い】に解読された"流刑船"が存在しており、リーデロットやソルファイドが最果ての島に向かう遠因となった。
○花盛りのカルスポー
『生きている樹海』を知る物達の子孫が多く住まう『自治都市』であり、かつて先代の【蟲使い】に支配されていた中で、後に【樹木使い】となるリッケルによって解放される。この際に、多くのカルスポーの民が【樹木使い】となったリッケルの下へ参じて、その従徒集団を形成した。
物語第1章では、偽りの降伏と最果ての島からの"大返し"による奇襲を画策したリッケルであったが、その敗北を察知した【人体使い】テルミト伯によって【樹木使い】としての本拠地の迷宮が陥落。先代の意思を受け継いで、カルスポー支配のための捲土重来を期していた【蟲使い】ワーウェールにより、制圧されることとなる。
○リャハンデ
【死霊使い】ジャクシャソンと関係があることが示唆されている自治都市。
○ダフィドネ
【傀儡使い】レェパが調略を進める自治都市。
○ヤグラザルカ
【傀儡使い】レェパが調略を進める自治都市。
○逆さ傘のイディルピケル
【人体使い】テルミト伯の従徒であり作品である、エネムとゼイレが、出身地であると示唆している自治都市。
○ネバーラァル
【魔弾使い】グウィネィトが関心を示していることが示唆されている自治都市。
○陽炎のル・ベリ=エリュターレ
ル・ベリの母リーデロットの出身地であり、「ル・ベリ」の名前の由来となった自治都市。
なお、息子が致命的なまでに虐待されぬよう、小醜鬼風の名前でありながらも自身の『ルフェアの血裔』としてのルーツをいつか取り戻すことができるようにするために、この名前が選ばれた。
○励界派/叡智に仕え"界"の励起を資さんとする拙き徒達の小派
大公を中心とした上級の爵位の迷宮領主達による割拠が【闇世】で進む中、中小の"新参"者の迷宮領主達が連合を組んで対抗している一派の一つ。
【傀儡使い】レェパと【人体使い】テルミト伯によって結成され、他に【魔弾使い】【蟲使い】【死霊使い】【鼓笛使い】が属している。
【闇世】全体の励起を謳って、『自治都市』との協力を前面に出した結果、【幻獣使い】グエスベェレ大公との関係性を巡って方針闘争が発生。大公の力を削ぎたいという今代の界巫の思惑が重なり、「利用してからぶっ殺す」派と「邪魔なのでとにかく抹殺する」派に分かれ、衝突が秒読みとなっている。
○破廊の志士の誓約連帯
【鉄使い】フェネスがオーマに、成果次第では"紹介"してもよいと約束した集団。物語第1章時点でその詳細は未出だが、テルミト伯曰く「テロリスト集団」。





