マンション
のちにねいき、ねいしょうは語る。
(き)
ん~~~~~~~~~~~~。おぼろげながら浮かんできたんですよね。333という数字が。
(しょう)
ん~~~~~~~~~~~~。おぼろげながら浮かんできたんですよね。777という数字が。
二人のお互いの体全体が光を帯びて、心臓へ流れて行く。そして、光が全て心臓に流れた時、また声が聴こえた。
(あなたがたは、気功を習得しました。)
...
..
.
(き)
(え?説明それだけ?勝手に気功っての、不気味なんですけど...
クーリングオフ効きますか、これ。)
呆れ気味の、ねいきをよそにねいしょうは興奮を隠せないでいた。
ドッドッドッドッドッ
(しょう)
「凄いな、これは。今なら、なんでもできる気がするよ。3分で隣のマンションを平らにしてやろうか。」
その声を聞いて、ねいしょうの方を見ると眼の瞳孔が定まってない。完全に興奮しているようだ。
気づけば元の世界に戻っていることに気づく二人。
自分に何ができるかわからないが、今すぐにでも暴れだしそうなねいしょうを止めるべく、ねいきがねいしょうの目の前に立ちはだかる。
ザザッ(対峙する音)
(き)
「落ち着け、ねいしょう!順応早過ぎ君かよ!!」
(得体のしれないもの)
(マンションを平らにする必要はありません。あなたがたには今から違う世界、異世界に行ってもらいます。そこで、ある人物を倒して頂きたいのでです。その人物の名は...)
(得体のしれないもの)
(あ、しまった)
ぐにゃ~急に視界がおぼつかなくなる。
(き)
(名前くらい聞かせろよ、わけわかんねーじゃねえか)
なんと、説明途中にはやまって異世界に送ってしまったのである。
名前を聞けぬまま、ねいきの意識は飛んでしまった。
救ってくれ~ ?
そして、パッとねいきは消えた。異世界とやらに旅だったのだろうか?
危険を感じ取ったねいしょうはいち早く行動した。
眼を凝らして、得体のしれない声がするものの位置を特定したねいしょうは駆ける。自分も異世界とやらに飛ばされるのではと思ったためだ。
恐ろしいことに、すでにねいしょうは先程の気功をほぼ完璧に操れるようになっていた。物凄い早さで得体のしれないものに向かって行く。。。
そして、、、ヒト型のような得体のしれないものに向かって気をまとった拳を放つ。
(しょう)
「HA~~~!!」
部屋の角で浮遊していた怪しげな人物(得体のしれないもの)は、ねいしょうの攻撃をギリギリでかわした。異世界に送るための座標を決めようとするが、ねいしょうの攻撃を避けつつなのでうまく定まらない。
避けた方向に瞬時に体を動かして、すぐさま拳を繰り出す。
(しょう)
「HA~~~!!」
確実にあの拳を受けたら致命傷になることは明白だった。
しかもドンドン速度があがり、じきに捉えるだろう。
(得体のしれないもの)
(聞いてた話と違うぞ!!?ま、まて。たのむ。)
(しょう)
「HA~~~!!」
ズドン(鈍い音)
ガハッ。腹に拳が当たったと同時に貫通した。
得体のしれないものは、絶命した。そしてその生命エネルギーを吸収し、ねいしょうは手始めに隣のマンションを平らにするのであった。
掛かった時間はおよそ1分である。