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第4話

はいまさかの書いてあったのに寝落ちで更新できなかった者です。言い訳はこれまで。

 ――MAKIと一緒に新しいメンバーが待つというある宿屋に向かう。そこは俺達『夜の騎士団』が良く集合場所に使う見慣れた宿屋で、扉を開けると幾つかの木の丸机があり、大勢の人々が食事で団欒を楽しんでいた。


「えーと……どこにいるんだろ……」


 彼はキョロキョロと周りを見渡すと、1人で料理を口に運んでいる少女を見つけるとスタスタと歩み寄っていく。おいおい……新メンバーって女の子かよ。


「お待たせ―。えっとー? 『lightedge(ライトエッジ)』ちゃんで合ってるかな?」


「はい」


 彼の問いに対し、冷たい返事を返した少女はそのまま黙々と食事を続けた。……この不愛想な感じ。どこかで感じたような雰囲気だ。その態度に流石のMAKIも苦笑いを浮かべていた。金髪のショートヘアにエルフ耳。ゲームの世界とは言えその容姿は、周囲より浮いており異質さを醸しだしている。

 やれやれ、とため息をつきながらMAKIは彼女の向かいの席に座った。それを後目に俺も彼の横の席に着いた。正面ではただもぐもぐと食事を続ける彼女。


 ――ぺろり、と食事を平らげた彼女が「ご馳走様でした」と合掌。食器を片付けると再び席に着いた。


「改めまして。ライトエッジです。これからよろしくお願いします」


彼女はぺこり、と頭を下げ挨拶。


「いっぱい食べるんだねぇ。 僕は『MAKI』! 知ってると思うけどギルドマスターだよー! よろしく~」


 彼はひらひらと手を振り、俺がこのギルドに入団した時と同じように軽すぎる挨拶で自己紹介を済ませた。相も変わらない自己紹介に呆れつつ、「ムーンです。よろしく」と簡単に挨拶を済ませる。

 ――話す事がない。

そりゃそうだ、としか言えないが今日会ったばかりの人でギルドマスターが勧誘してきただけの人なのだから、急に会ってペラペラ話す事が俺に出来るならこんな風にゲームに没頭したり、クラスで浮いたりなどしないだろう。

 そんな俺を見かねたのかMAKIが口を開いた。


「とりあえず……狩りでも行っとく?」



***



 ――先程と場面変わってここは俺が良く使う狩場の1~2LV下のモンスターが湧くフィールドだ。彼に連れられ俺と彼女はほぼ強引にこの狩場に連れてこられた。正直前まで俺はここで狩りをしていたこともあったので1人増えたぐらいでは中々新鮮味が湧かない。


「はあ……1人で狩りに行きたい……」


「そう言わない♪ 新しい人来たんだから一緒に楽しまないと!!」


 溜息をつく俺の背中をバンバンと叩きMAKIは彼女を連れモンスターの群れへと駆け寄っていく。連れられた彼女は両手にハンドガンを握りしめているところから見ると、中距離をメインに戦うプレイヤーのようだ(せっかくアバターがエルフ耳なら弓でも使えばいいのに、と思ったのは口には出さないでおこう)。

 彼から聞いた限り、彼女は初めて1週間ほどしかやっていないと聞いていたのだが、その戦いぶりは初心者の動きとは思えないものだ。

2丁拳銃を舞うかのように撃ち、敵を倒して行く。時には銃を空へ投げ捨て拳打で攻撃。宙を舞う銃を取り落下状態のまま精密に弾を当てていく。


「すげぇ……」


 思わず感嘆の声を漏らす。発売からおよそ1か月ほどしか経っていないが発売日からやっているはずの俺より正直上手い。これなら彼が彼女を勧誘した理由も納得できる、と思い狩りをしているMAKIを見てみるが、勧誘したはずの彼ですら彼女の戦いぶりにあっけにとられていた。どうやら彼の彼女がここまでの戦闘能力を持っているとは思ってもいなかったようだ。


「アハハ……彼女滅茶苦茶強いね~……」


 苦笑いしながら俺に話し掛けてくる。


「MAKIさんが勧誘してきたですよね? なんで戦闘能力知らないんですか……」


「いや! 彼女前会った時はLV14とかだったんだよ!? それが今日会ったら40越えって……どんな廃人だよって話だよね~」


 確かに驚異的だ。いくらこのゲームがレベルをそれなりには上がりやすいとは言え、数週間で30程もあげてくるのはおかしい。と思うが1日のほとんどをゲームに捧げてあの戦闘能力をもってすれば可能なのだろうか?真相は闇の中だが。

 しかし何回見ても不思議な光景だ。俺はハンドガンをあそこまできれいに使いこなすプレイヤーを俺は、彼女を除けば1人しか知らない。まぁその1人というのも俺の横にいるMAKIなのだが、改めて世間の狭さを確認した。

 

***


「いやー驚いたよ! ライトエッジちゃんがあそこまでハンドガンの腕前を挙げていたなんて! 前見た時は剣1本で戦ってたけどいつの間にハンドガンに路線変更したの?」


「数日前ですかね。剣も使えなくはないんですが、2丁拳銃の方が上手く動けている感じがあったので、思い切って変えてみたって感じです」


 数日前まで剣1本のプレイヤーだったのか……。彼女の話を聞く限り本当に初心者とは思えないというか、常人ではないという俺の認識も間違っていなかったという事を再確認している。


「ところでさっきからあなた喋ってませんけど大丈夫ですか?」


 不思議そうな彼女の顔。やめてくれ、そんな顔で俺を見ないでくれ。俺が話さないのには理由が――。


「あぁこの子。現実(リアル)で友達いないんだよ! 特に女の子とは話慣れてないってのもあるから黙りこくってるんだよ」


(やってくれたなこの野郎……)


 MAKIが俺の許可も得ずに今日初見の人に大暴露。こうして俺のギルド人生は終わった。

更新ペース下がりすぎて哀しみにくれる僕です。最後までお読み頂きありがとうございます。正直ここまで下がるとは思ってませんでした。もっと更新頑張ろ

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