第2話
第2話!ここまでの更新は早くて良いのでは!??
最後まで読んでいってください!!
――家に帰宅し速攻で自室に籠る。机の下に置いてある冷蔵庫の扉を開け、その中からエナジードリンクを1つ取り出し、プルタブを開ける。既に冷蔵庫内のエナジードリンクの数は残り数本しか残っておらず、補充が必要だという事を確認し開けたドリンクを喉に流し込む。冷たい炭酸が喉を刺激し、カフェインが俺の眼を刺激し学校の疲れを吹き飛ばしてくれる。
「よし!」
エナジードリンクを飲み干し、俺はデバイスを手にベッドに寝転んだ。アイマスクを付けるようにデバイスを付けると電源を付けてゲームを開始する。目の前の景色が暗闇から、真っ白な殺風景な部屋が映し出され、ゲームが起動された。
『ゲームの起動を確認しました。アカウントを選択しゲームへのログインをしてください』
無機物な機会音声。白い画面に表示されたアカウントを選択しゲームへのログインをする。『アカウントが選択されました。プレイヤーネーム『ムーン』でログインします』と音声が流れ、さらに画面が明るくなりだし周りの風景が徐々に見慣れた広場の背景に変わっていった。
周りには大勢のプレイヤーが既におり、仲間と談笑する者、ベンチに座り込みうたた寝をする者、武器の手入れをする者など目に入るだけでも50人弱程のプレイヤーがゲームを楽しんでいた。
右側のチャット欄に『『ムーン』がオンラインになりました』とチャットが流れ、俺のフレンド達にオンラインの通知が届いたはずだ。件のボス戦が始まるまで腕慣らしとレベリングを兼ねたソロ狩りに行こうと思い、マップを開く。最近よく狩りに行っており昨日も徹夜で狩りに行っていた『シャグリグ平原』をタップしワープした。目の前にモンスターの大群が現れステージの各地では様々なプレイヤーが、モンスターを交戦していた。
「俺もやるか……」
背中の剣を抜きさり敵の集団目がけ突進していく。敵を切り裂いては赤い流血のようなエフェクトが流れ、モンスターの悲鳴が響き渡る。左袈裟から舞い踊るように剣を振り目の前を真っ赤に染め上げつつ、横一線に斬り払い画面内の周囲の敵を消し去る。流れるようにスキルを選びMPを消費して、剣でスキルを発動する。今まで俺の言う通りに動いていた剣がまるで自分の意識があるかのように俺の身体を勝手に動かし、縦横無尽に敵を切り刻む。コンボ数が敵を倒すたびに加算されていき、右上の数字が百二十コンボを超えた時に剣の光が弱まり、スキルの終了の予兆を示した。
「スキル連携」
剣の光が消えるのと同時に、再度MPを消費しスキルを連続で発動させる。剣の持ち方を逆手持ちに変え、回転のエネルギーを使って周囲の敵を切り裂く。そして脚に力を入れ跳躍。回転と上空から落下した力を使って剣を地面に叩きつけた。周りのモンスターを蹴散らす事は出来たが、連続で強力なスキルを使った結果。俺の身体は反動で身動きが鈍くなってしまった。
「――ッ!」
反動で動かない俺の身体に敵の攻撃が容赦なく叩き込まれていく。みるみる内に緑色のHPゲージが赤く後退していき、再度身体が動くようになった頃には俺のHPゲージは無くなってしまった。
目の前には『GAME OVER』の赤文字。その数秒後に俺はエフェクトの塵となり、見覚えのある広場にワープされてしまった。
雑魚モンスターに敗北して、己の成長力の無さを実感した俺が歯がゆい思いをしていたところに
『だから、いつも言ってるけどそうやってスキルを連発してても強くなれないよ』
と、右側のチャットに新しいチャットが流れてきた。後ろを振り変えるとこれまた見覚えのあるプレイヤーが立っている。
『MAKIさん。お疲れ様です』
俺の後ろに立っていたプレイヤーはMAKI。俺の所属するギルド『夜の騎士団』ギルドマスターであり、俺にこのゲームの基本を教えてくれる人でもある。つまるところ師匠と弟子という関係に近いのだ。
『MOON君おつかれー。どうする? VC繋ぐ?』
『ですね。繋ぎましょう』
新しくパーティーを結成し、VCを繋ぐ。「おつかれー」と男性の声がしたが、彼の声は一般的な男性というより女性のような高い声だった。彼と話をしながら先程のフィールドでひたすらに狩りを続ける。彼の指示はとても的確で一緒に狩りをしつつも俺のダメなところをしっかりと指摘、その時の周りの状況と俺のステータスを加味し訂正点まで提示してくれていた。
気付けば既に、時間は17時半を指しており、イベントボスの準備をする為にも俺とMAKIは一旦狩りを止め、広場に戻ってボス出現を待つ合間にアイテムの補充や装備の確認、強化。適当にチャットやギルドチャットのログの確認などをして暇を潰していた。暇を潰している時に彼から信じられない、耳を疑うような言葉が飛んできた。
「あ、そういえば。このギルド新しいメンバー入るから」
は?いやいや急に何言ってるの?この人……というのが率直な感想。新しいメンバーは内心嬉しい所だが、あまりにも唐突すぎてその状況に対応しきれない。
「え? なんですか? 急すぎません?? いつ来るんですか??」
そのまま言葉に出てしまった……。しかしそれしか思いつかないのだからしょうがないというものだ。とりあえずその新メンバーが来るまでに自己紹介とか色々考えておこう、と思っていた。
しかし彼の発した言葉は俺の予想をはるかに超越した一言だった。
「いつ来るって? 今日来るよ」
は?何言ってんのこの人……。何に関しても唐突すぎる。急に新しい人が来ると言われても俺には対応するすべも何もない。ただ合わせふためいてしまうだけ。呆れて声も出ない。絶句していると「はっはっは!!意味が分からないという感じだね!!」と彼の笑い声が響いた。そりゃそうだ、と思いつつも『この人の事だ。こうやって驚くところをみて笑い飛ばしたかったんだろう』と割り切り、溜息をついた。
「あなたの事です。もう何言っても聞かないでしょ……」
そんなくだらない会話をしあって、気付けばボス戦開始を表すタイマーは残り30秒を示して点滅していた。
最後まで読んで頂きありがとうございます!!
第2話更新が早く更新できたと思います。小説の質を上げていくためにも小説の評価、感想をよろしくお願いします!!
では、また!!