表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある世界の出来事~光の勇者編~  作者: 山崎世界
第一章:集う王たち
21/44

第一章エピローグ

「そうか…」

 レイの出した答えにウインドウは静かに頷いた。驚きはない。きっとそういう答えを出すだろうと分かっていた。

「寂しくなるな…」

 堪えきれず漏らす。しかし、レイはじっと見つめる。

「俺は大丈夫。もう変わらない」

「だからお父さん!もういいんだよ。今日は、みんなで自由に過ごそう」

「リーリア…お前…」

 いつの間にか成長していた娘の姿を、驚きを伴って見ている。

「そうか…」

 肩が軽くなったような気がした。すーっと…力が抜けて、そうしたら、何だかこみあげてくるのを感じた。

「それじゃあとっておきの酒でも出すかね。よーしそれじゃあバレリアの野郎に酒の肴持ってこさせ…」

「おいおい!何、勝手に始めようとしてんすか」

「クラウド…それに、お前ら…」

 そこにいたのは、レイが出会ってきたこの世界の住人達。

「ちょ!詰めてよ!レイの隣に座るから」

「じゃあ私は膝の上」

「さて、久しぶりに暴れてみますか」

「兄ちゃん兄ちゃん!あれやってあれ!ピカーってする奴」

「だぁ!お前ら!もうちょっとしめやかに出来ねえのかぁああ!!!」

「あはは!あはははは!」

 笑う。レイがここまで全力で笑うのは珍しいな、とそんなことを話しながら、夜は更けていった。


「うぇ…きもちわる…あーくそ…なあレイ?明日じゃダメか?」

「はは、だってそうしたら今日だって宴会やるじゃないか」

「それは…そうだけどな」

 もしも毎日宴会すれば帰らないってんなら、それはそれで一興だななんて笑い飛ばす。

「しかし締まらないな…」

 グレイスは呆れていた。寝ぼけ眼やら二日酔いやらで情けない顔を見せて。やれやれと呟かずにはいられなかった。

「大丈夫だよ。きっと帰ってくるから。私が、お兄ちゃんを引っ張って来るから」

 その時は、今度こそ永遠の別れかもしれない。しかし、そのことは口に出さず、ウインドウは黙ってレイとリーリアの頭を撫でた。

「それじゃあね!行って来るから!」

 風が吹く。彼らの行く末を後押しするように。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ