プロローグ―誰かの想い―
見切り発車で後に出てくる予定の人物に喋らせているのでまあ訂正するかもしれませんね
それが希望なのだと信じていた。
「本当に、世界を救うことなどできるのか」
「その為に君たちの力が必要だ」
「俺たちは…力を合わせることができるのか」
「もちろんだ。我が友よ」
正義だと、善だと、最良であると疑わなかった。
世界の真実を知るまでは。
「ははははは!そうか世界はお前を選んだというのか」
戦場にて男は笑う。
「ふふ。勘違いしてもらっては困るが俺はお前のこと自体はそれほど嫌いではない。お前は戦った。俺を否定し、自らを肯定した。まさに王と呼ぶにふさわしい振る舞いだろう」
自らを殺そうとするものに対して、皮肉でもなく、心からの賞賛を送った。
「お前もいずれわかるだろう。いくらお前が――」
それは呪詛に等しかった。最後まで自らの思いのまま狂い、けして相容れないと悟った存在が最後に、自分を認めた。自分に、共感し、同情したのだ。
「それでも―」
僕のしていることは偽善だということは分かっている。君は間違いなく、当然のように僕を恨むことになるだろう。
けれど、願う。あるがままに、ありのままに世界を見て、聞いて、感じて…そうして選ぶことが出来る。そんな存在に君がなってくれることを