8. 仔猫は狙われてる?
やっと起きました、後半戦のスタートです!
よろしくお願いします!!
お昼寝から覚めて、エドさんに「起きたかー?」って撫でてもらいました。
うん? なんか知っている気配がする。
…うーん、気のせいかな?
またまた、ベルさんの背中に乗せてもらって行きます。
西地区では、ベルさんの背に乗る仔猫が珍しいのか、小さい子供たちが追いかけてきて大変でした。こんな綺麗で大きいウルフ・ハウンドを見るのも、初めてでしょうしね。
さらに、ちみっちゃい仔猫が乗ってたら面白いんでしょう!
「ベルの背に乗っている、サラちゃんが可愛いからだと思うよ?」
と、エドさんが言ってくれるけれど、どう贔屓目に見ても、子供たちはベルさんが目当てでしょう。
仔猫は、おまけですね。
『なんというか、サラは自分がわかっていないなぁ』
とベルさんが言うと、横でエドさんが頷きます。えー、すごいよく判っているもん!
さて、ここからは、貴族の多い地域に入るぞというところへ来て、エドさんから注意をされました。
「とにかく、ここからは絶対に、、ベルか俺の近くにいること!
浚われそうになったら、すぐに叫べよ。
そして、もし、どうしても危なくなったら、高いところへ逃げるんだぞ、いいな!!」
…なんか、怖いです、エドさん!
だって、ここからは貴族のお屋敷とかがある地域なんでしょう?
治安もいいって言ってたじゃないですか!
「貴族にとって、治安がいいだけで、ここで浚われて屋敷の中に連れ込まれたら、探しきれない事があるんだ。 ヤツラ、欲望に忠実だからな。欲しいと思ったら、多少の無茶はしてくるんだよ」
と、エドさんが苦々しく言います。
それって、もう、無法地帯と一緒じゃないですか!!
ど、どうしよう、怖いよぉ。
ここからは、ベルさんの背中にぺったりくっついて、首輪のところに手をかけ、伏せの状態です。
いませんよ~、サラはいませんよ~…。
『サラ、あんまり、効果はないと思うぞ…』
ベルさんにちょっと呆れたように言われましたが、サラは真剣ですからね!
目立たないように、頑張ります!!
そんな、緊張感を持ちながらも、お屋敷街の路地をのんびりと歩いています。
お屋敷街では、走る方が目立つんですって。知りませんでした。
「まぁ、好事家ってヤツラがいて、連中は、珍しいものや、美しいもの、かわいいものに目がない。
見つけて、ほしいとなったら、なんとしても追いかけてくるからなぁ。
で、始末の悪いことに、こいつら金持ちだったりするから、金をばら撒いたり…」
なんて、話しながら歩いていたら、
「うおぉぉぉお! 金貨~!!」
「待て、コラ、それは俺んだ! 金貨3枚だあぁぁぁ!!」
口々に、金貨、金貨といいながら、袋や網を投げつけてきます!
一体、これは、何~!?
「ちっ、思ったより早かったな。エル、気をつけろ!!」
『サラ、落ちないようにな!』
あいっ!頑張ります!!
とはいえ、走るベルさんの背中に乗っているのは、結構大変なんです。その上…
ワウゥ・・・!
ワン! ワゥゥ!!
大きい黒い犬さんまで、出てきました! なんでしょう、なんで牙をむいているんですかぁ!?
二匹で、エルさんに掛かってくるなんて、卑怯じゃないですかー!!
『サラ、平気だから、ちょっとの間、我慢しておいで』
そっと、サラを背中から降ろし、体の影に隠してくれました。ベルさーん、怪我しないでねぇ。
心配になって、小さくなっていると、ベルさんが背中の毛を逆立てて威嚇しています。
「ガアァウゥゥッ!!」
ベルさんの気合の入った咆哮で、二匹の黒犬さんたちは、あっという間に逃げていきました。
……サ、サラもビビリました!! ウルフ・ハウンドさんは伊達じゃないです!
呆然としているサラを、べルさんが優しくなめてくれました。すごいなぁ、ベルさんっ!
ベルさんが戦っているころ、エドさんも大忙しでした。
袋だの、網だのを振り回していた、男の人を3人も蓑虫さんみたいにして、縄をかけて転がしていました。エドさんも、凄い。あ、面倒くさいって、今、悪者さんを蹴ったでしょう、エドさん。
「よう、こっちは片付いたぞ。 大丈夫だったか、ベル、サラちゃん」
声をかけて貰ったので、嬉しくなって、エドさんに向かって走り出します。
抱っこしてもらうんです!
でも、そんな暢気なサラを、まだまだ攫おうとする人が居たなんて、気がつきませんでした。
ここからは、襲い来る変態!という、サラちゃんには、見せたくないオトナがたくさんでますー。すいませーーん!