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ミルクティ色の仔猫の話  作者: おーもり海岸
3.はじめてのお誕生会
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3-9. 南瓜のパイを作るより簡単?

なんとしても、クリスマス更新を!って当日かよ!?


いえいえ、この後も更新しますよ! (笑

おうちに帰ってきました。


多少、ボロボロですが。

リンちゃんに送ってもらうのは、危険だってことを思い知りました。

確かに、屋根を駆け下りたり、バルコニーを飛び回ったりは、もうしませんでした。

でも、そのの代わりに走っている馬車に駆け寄って、こっそり後ろに乗ってみたり、走っている馬車から、別の馬車に飛び移ったり…軽業師なんですか?


サラは、ふつーに地面を歩きたかったです!


「でもさー、サラちゃんのおうちには、早く帰れたよね。

あそこからフツーに歩いて帰ったら、確実に日が暮れてる。

ついでに言えば、夕飯の時間にも絶対に!間に合わないと思うよ?」

それでもいいの?と、にっこり笑顔で聞かれると、弱いです。


そうなんですよ、おにいちゃまが戻られる前にサラはおうちに着きたかったので、それについては助かっているのですが・・・。


でも、地上を移動したかったんです! 空中じゃなくって!!


「じゃあ、またね!」

とニコニコと笑顔で手を振り神殿へと帰っていくリンちゃんを見送りながら、振り回されてぼうっとする頭で考えます。


あれ、サラはリンちゃんにおうちの場所をいつ教えたのでしょうか?

リボンが迷子札代わりになっているとはいっても、おうちの場所までは入っていないハズです。

…不思議ですね。


うーん、と悩みながらもおうちの入ってしまったら夕ご飯のいい香りがして、そんな疑問もすっかり忘れてしまったんですけどね。


今日の夕ご飯なにかな〜! 

かぼちゃのクリーム煮があるといいなっ!南瓜のパイも、美味しいよねーっ!


あー、お腹がすきました~!



☆彡 ☆彡 ☆彡 ☆彡 ☆彡


リンちゃんSide>


「ふっふ~ん♪ やっぱり、サラちゃんはかっわいいよねー。絶対、リンのお友達にしちゃうんだから」

「巫女姫様、いい加減にしないと、兄上方に叱られますよ?」

サラちゃんを送っていった後に、神殿に駆け足で戻って、練習用の衣装に着替えた。

ため息混じりの世話役の小言を、聞き流しながら巫女舞いの準備をする。まだ練習とはいえ、樹木祭に向けて歌巫女、舞巫女が勢ぞろいする数少ない合同練習だ。さすがにこれ以上遅くはなれないからね。


「ふっふーん、だ。大丈夫だもん。サラちゃんが自分から近づいてきてくれたら解禁って約束だもーん!」

「…一体いつから狙っていたんだか。まったく、その執念には驚きますよ。」

そう、サラちゃんが生まれた時に、まだ1歳の私、リンも家族にくっついてお祝いに行ったんだ。

ゆりかごで眠っているサラちゃんは、びっくりするくらいに可愛くて、自分のものにしたくて、「サラちゃんは、リンのお友達にするんだ!ずっと一緒にいるんだーっ!!」って抱っこして離さない私に、アーノルド様がため息混じりに言ったんだ。


「サラが、自分から友達になりたいって言ったら、いいだろう」


言質とったもんねー!

どうせ、ちっさい子供のすることだから、すぐに忘れてしまうだろうと思ったんでしょうが、リンを甘く見すぎです! ちゃーんと覚えていますからねっ!


いつか外に出たら、偶然を装って近づこうと狙っていたんだけど、アーノルドさんのガードがきつくて、なかなか会うことができなかったの。

でも、最近、可愛い仔猫がシェンブルク家の周りで見られるようになって、その仔猫がサラちゃんだって気づいたら、もう、我慢ができなかった。

リンの事に気づいて欲しい、友達になって、って言って欲しい!


屋根の上で、フラフラしているサラちゃんをみて、絶対に神殿につれて帰ろうって思ったの。


「あのまま、神殿に隠しておきたかったのになー」

「何を馬鹿なことを言っているんですか! ご家族が心配なさるでしょう!」

そう、アーノルド様にばれたら、また接近禁止命令くらっちゃうからね。

アーノルド様って、サラちゃんの事に関しては、子供でも情け容赦ないんだよねー。可愛い幼児の我侭に、本気で接近禁止命令かけてきたもんね、うちの兄上たちにも、釘さされたしっ!


今は、我慢!


やたらといっぱいアイテムのある巫女装束の着付けも今日は苦にならない。

鼻歌混じりに帯を結んでしまうわ〜。

鈴がいっぱいついた腕輪もして、足飾りも・・・誰よ、こんな重い装備を考えたのは!これに簪だの付けられたら、歩く迷惑だと思うのー!

いつか、絶対身軽なのにしてやる、巫女装束!


「当代様、お願いいたします。」

指導役の巫女が扉の前に控えて、声をかけてくれる。


ここは、王都の大神殿の中でも巫女たちだけが集う、歌舞練習場だ。


「今、参ります」

全ての神殿の舞巫女、歌巫女の頂点に立つ、緑の巫女。

それが、私、当代巫女姫 リンディアナ。


「樹木祭では、サラちゃんにいいとこ見せないとね~♪」

「・・・目的が違っていますよ。」


巫女装束に身を包んだリンは、上機嫌で歌舞練習場に入っていくのだった。




また、知らずに大物を釣り上げていたサラちゃんです。

無事に樹木祭までいけるんでしょうか。

そして、更新。。。こ、今週中には、追いつきます!(多分)

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