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ミルクティ色の仔猫の話  作者: おーもり海岸
3.はじめてのお誕生会
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3-3. エドのおともだち?

遅くなりまして、申し訳ありません!

こちらは、サラちゃんから見たエドとイアンです。


なんとなーく、丸め込まれていますねぇ。

「エドのおともだち?」

なんと、知らなかったんですが、イアンにいちゃまは、エドのお友達なんだそうです。


「ぜんぜん知らなかったー」

「ああ、俺も知らなかったよ…」

おうちの廊下をお仕事から帰ってきたエドに手をつないでもらってリビングへ向かって歩きます。

エドの片手には、マディからのお菓子入りバスケット♪

帰るときに、マディが持たせてくれたそうです。何が入っているのかなぁ。楽しみですっ!


多分、夜のごはんまでには、アルにいちゃまとイアンにいちゃまも帰って来るでしょう。


一緒にごはんする人が多いのは嬉しいですっ! 

一人でごはんはやっぱり寂しいし、つまんないですよね。みんなが居ると美味しいごはんが、もっと美味しくなる気がします。


その上にアルにいちゃまがいると、デザートはサラにくれるんですもん!

いえ、甘いものの誘惑に負けているワケじゃないですよ、今日はぷるぷるで、ほわほわな特製ババロアなの、大好物なのです…。えっと、嬉しいんですもんっ!


あれ、話が逸れてしまいました。


お友達といってもイアンにいちゃまとは、ここ数年逢っていないのだそうで、サラが赤ちゃんの頃以来ってことですよね!!


長いお友達です。

ちょっぴり羨ましいです。


どうやってお友達になったのでしょうか? 

お友達募集中のサラとしては、ぜひとも参考にさせてほしいので、教えてほしいです!


わくわくしながら、エドにお友達になった時の話を聞いたら、ちょっとばっかし顔をしかめます。


「サラちゃんの参考には絶対にならないし、参考にしたらダメだから」

と言いました。えー、ダメなんですか? すごーく楽しみにしていたのに。


教えてって言ったのに、エドはなかなか「うん」と言ってくれません。こうなったらこの間おしえてもらった方法を試してみましょう! えーと、たしか…。


エドのお膝に手を置いておいて、下から見上げるようにして小首を傾げて聞きます。


「エド、だめ?」


ピシリとエドが固まりました。


「エド?」

「サラちゃん、…誰に教わったのかな〜、そのお願いの仕方?」

がっしりと肩を掴むエドの笑顔が黒いです! 何かサラは間違えたのでしょうかっ!?


「王宮で、ナールさまに教えてもらいました。お願いを聞いてもらいたいときに試してごらんって」

「…っ!あの色ボケ王子、余計な事をっ!!」

エドってば、お姉ちゃまと一緒の事をいいますね。

いつも聞きそびれているのですが、「色ボケ」ってなんのことでしょう?

今度、アルにいちゃまに教えてもらいましょう。アルにいちゃまなら、何でも知っている気がするし。


「サラちゃん、そういうお願いの仕方はお外でやっちゃダメだからね! 変態どもに攫われちゃうよ!?」

エドが真面目な顔をしていいます。


へんたいさん、それは、ノルちゃんでしょうか。猫マニアの人たちでしょうか。どっちにしても、おうちの外では、ダメってことですね。

でも、せっかく教えてもらったのに~。


「変態さんに攫われたら、おうちに帰って来られなくなるよ。それでもいいのか、サラちゃん?」

エドが低い声で更に続けます。


「うぅ・・・、やだぁ」

エドが怒っているみたいで、だんだん怖くなってきました。

うう、おうちに帰れなくなるのは、嫌ですっ!

サラは、おにいちゃまも、お姉ちゃまもいないところに行くのはいやだものっ!!


「そういうお願いの仕方は、アル兄さんたちだけにしなさい。お外はダメ!いいね?」

「はぁい」

つまんないけど、へんたいさんに見つかるよりは、いいですよね。

がまんします!


ちょっとしょんぼりしてしまったサラの頭をエドが撫でてくれます。

「うーん、ご飯前に食べるのは、ホントはよくないんだけど、一個だけ、な?」


エドが口の中に、ポイっと放り込んでくれました。香ばしい木の実の香りと甘酸っぱい果物の香りがして、甘いチョコレートが口の中に溶け出します。


「わーっ、おいしーい!」

これってマディ特製の「贅沢チョコボール」です!


マディは、たまにお菓子作りで使った色々な種類の木のナッツの余りや切れ端のドライフルールを細かく刻んで、オーブンで空焼きしたケーキクラムと一緒に、チョコレートでまとめてボール状にしたものを作ってくれるのです。


「残り物で作ったお菓子なんだけどねー、なぜか好評なんだよ」

ナール様も大好きなので、マディとしては苦笑い。


余ったのもとは言っても、王宮で使われる食材なので、欠片でも美味しいのですよ!

大人用には、お酒を効かせたチョコレートにするので、サラのは別に生クリームを足したチョコレートで作ってくれるのです。


「そっか、よかったな! 今度マディにお礼言おうなー」

「うんっ!」

ニコニコするサラにエドも笑顔です。


美味しいチョコレート菓子と、エドに撫でてもらったので、お願い事をすっかり忘れてしまいました。


エドに遊んで貰っている内にアルにいちゃま達も帰ってきて、みんなで食べたご飯は、とっても美味しかったです。

なぜか、今日はイーちゃん、じゃないイアンにいちゃまもサラにデザートをくれました。


えへへ、イーちゃんも大好きですっ!

次回は、エドとイアン的には、知られたくない少年時代です。

「く、黒歴史っ!…消してしまいたいっ!!」

身もだえる位に恥ずかしいらしいです。どこまで教えてくれるでしょうかねぇ。


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