11. 子猫は、王宮でも迷子?
初の連続投稿です。先に前話をご確認くださいませ~。
隙だらけの仔猫です。
迷路にはまっています。
いや、好きで嵌っているのではなく、道が判んなくなって、というか迷路なんで、出られるかどうかも解んない!!
緑の巨大迷路に入ってしまって、もう、どこへ行けばいいのかも解らない。
・・・エドさんに、我が儘言った罰があたったんだろうか。
心細くなって、ちょっぴり後悔してしまう。
い、いや、そんなことないもん。
サラは、ちゃんと・・・ま、迷子じゃないもんっ!
道がわかんないだけだもんっ!!
迷い疲れて、暖かそうなひだまりを見つけた時には、もうクタクタだった。
『あー、暖かそう~・・・』
敷き草もフワフワしていて、気持ちいい。
ほっとしたら、眠気に襲われた。
もう、目を開けていられないよぅ。
だめだー、って思いながらも、うつらうつらしてしまいます。
さっき、エドさんに意地を張ってしまったのは、どうやら、眠かったからみたい。
ちっちゃい子が眠くなるとぐずる、アレです・・・。
お昼寝が短かったし、いっぱい歩いたし、眠いっていって、子供扱いされたくないし。
こ、子供だけども! その上、今は仔猫だけれども!!
ベルさんにも、エドさんにも、子供だからなぁって言われたくないんだもん!
子供だって、色々フクザツなんですもんっ!
ん・・・、あったかい。
色々と考えているうちに、眠ってしまっていたみたい。
あれぇ、誰かが背中をなでなでしてくれてる。
エドさん、・・・じゃない。なんか、ちょっと違うー。
手がね、怖々なでている感じなの。そんな気がする。
目を開けてみると、・・・あれれ、知らない人だっ!
びくっとなって、よくよく見ると、綺麗な藍色の髪を綺麗に撫で付けて、白い肌に大きい青い瞳のお兄さんだ。なんとなく、どこかで見たような気がするけど、多分「はじめまして?」だよね、お兄さん。
「おや、起こしてしまったかい、仔猫ちゃん」
笑顔で、なでてくれるけれど、さっきの追いかけてきた人たちの事を思い出して、後ずさる。
や、やっぱり恐いかもっ!
「ああ、慌てて動くものではないよ、迷子だろう?」
逃げようとしたら、抱きしめられて、捕まえられてしまった!
やーん、知らない人に抱っこされるのは、やーなんですぅ!
じたばたしてみるが、がっちり抱きしめられていて、身動きとれないのー!
「うーん、これは、やはり迷子にならないように、首輪を付けるべきだろうか?」
え、なんで、首輪?
いやです、いやです! サラは いらないですーー!
ジタバタをもっと強くしてみるが、やはりチカラ負けしている・・・
「かなり元気な仔猫だな。鎖でつないでおいた方がいいのか?
ああ、引き綱を用意した方がいいのかな、仔猫って、どうなんだ?」
く、鎖!? もしかして、また変態さん!?
「赤い首輪も似合いそうだね。一つ作ってもらうか。
うーん、仔猫だからなぁ、何かで繋ぐより、どこか部屋に入れておくかな」
サラを閉じ込めるんですかぁ? やっぱり変態さんっ!!
ぅやぁーーーんっ!!
エドさん、エドさぁぁあーーーん、へんたいさん、だようぅ!
恐いよう、と、閉じ込めるっていうのぉっ!!
エドさんに云われたように、一生懸命に鳴いて、鳴いて、エドさんに聞こえるように、鳴きました。
助けて、エドさん! もお、我が儘いわないからぁ~!!
エドさんに、心の中でいっぱいゴメンなさいを言ったんです。
読んでいただき、ありがとうございます!
仔猫、大分、ビビってます。悪い人ではないんですが・・・。変な人ではあります。ご注意ください。(笑