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続編のない短編達。

たった一人の王族の姫

作者: 池中織奈
掲載日:2026/07/14

 その王国には、王族の姫君と呼ばれる存在はたった一人だけである。


 国王陛下と王妃の子供は、男だけである。王子が三人。そのため、姫君とされるのは王妹の娘である少女だけだ。

 王妹は魔物討伐を行った英雄と結婚をした。



 そして産まれたのは、子息二人と、娘一人である。

 その王族の姫君は、表舞台にはほとんど出てこない。大切に育てられているお姫様。

 名をイリゼラーファという。


 見目麗しいだとか、可愛らしいだとか、多言語を習得しているだとか、噂だけが出回っており……実際の姿を知る者は少ない。















「おい、イリゼ、いつまで寝ている?」

「うぅん……」




 とある研究室。淡い水色の髪の少女が机に突っ伏している。美しい髪は、手入れがそこまで行き届いていないのか少しぼさぼさである。

 そんな少女に声をかけているのは、茶髪の青年だ。年は少女よりも幾つか上だろうか。




「あ、セバだ」


 イリゼは目を開けて、彼――セバスターを認識すると、へにゃりと笑った。



「また夜遅くまで研究をしていたのか? 身体に悪いぞ」

「んー、でも調べたいことがあって……」


 そう言う彼女は、眼鏡をかける。美しい緋色の瞳が、分厚い眼鏡に隠れる。



「イリゼはもったいないよな」

「んー、なにが?」

「眼鏡をかけたら可愛い顔が隠れるだろう」

「別にいいよー。私の顔はセバが知っていればいいもん」


 イリゼは軽い調子でそんなことを言ってのける少女だった。実はセバスターは毎回、ドキドキはしているが、どうせ何も考えずに言っているだけだろうと気にしないようにしていた。




「はいはい。それで、朝食は何を食べたい?」

「セバの作ったものならなんでも!!」

「分かった。ちょっと待っていろ」



 セバスターはそういうと慣れた様子で、研究室の傍にあるキッチンへと向かう。



 イリゼとセバスターは、植物園で働く研究員の同僚である。王立植物園。貴重な植物も多数植えられているそこで、彼らは働いていた。

 イリゼは植物をこよなく愛している。植物の研究に精を出すと食事を疎かにすることも多い。

 そのため面倒見が良い性格であるセバスターがこうしてご飯を作ったりするようになったのである。



 イリゼは植物園の研究室で過ごすことが多い。身の回りの世話をする侍女の姿も時折見られるが、全ての面倒を見ているわけでもない。そもそも植物園内に存在する研究所は部外者立ち入り禁止である。なので侍女も最低限しかイリゼの面倒を見れない。


 セバスターがイリゼの様子を見て、気にかけるようになってからその侍女達からも「イリゼ様をよろしくお願いします」と頼まれていた。

 セバスターが朝食のパンと、サラダなどを用意するとイリゼはもぐもぐとそれを食べる。まだ少し眠たそうだ。



「そんなに急いで食うな。喉を詰まらせるぞ? ほら、水を飲め」

「ありがとう」


 どんどん口の中に朝食を放り込むイリゼに、セバスターは水を差しだす。



「美味しかった」

「それは良かった」

「お昼はお肉がいいなぁ」

「分かった」



 ちなみに食糧などは全部イリゼ持ちである。というかセバスターがイリゼの面倒を見ているからという理由で、侍女からセバスターはイリゼの面倒を見る費用を受け取っていた。

 朝食を終えた後は、イリゼとセバスターは植物の研究に勤しむ。植物というのは、病や怪我の薬の材料になる。この国では植物の研究にも力を入れていた。



 特にイリゼがこの植物園で働くようになった頃から、研究費が増えていた。



 イリゼは研究室の中で植物の成分や反応などを一つ一つ確認していく。結果に繋がらないことも当然多いが、それでもこういった記録は大事である。



 セバスターは昼までの間に自分の研究に勤しんでいるため、イリゼの傍に居ないことも多い。

 セバスターは下級貴族の四男だ。

 家を継ぐことも出来ないため、職場を探す必要があり、この植物園に就労した。彼は学園を卒業しており、優秀な成績だったため王立植物園で働くことが出来るようになったのである。


 逆にイリゼは、どういう経由なのかはセバスターは知らないが、直接この植物園に雇用された存在だ。

 イリゼは研究室に泊まり込むことも度々あるが、家に帰宅する場合もある。その時は侍女が迎えに来て、馬車で帰っていく。

 侍女がついていることからも、イリゼは良いところの出なのだろうとセバスターは思っていた。とはいえ、特に出自を探るような真似はしない。



 この王立植物園に勤める職員は多いが、セバスターは何処の家の出かなどは全く知らない。特に関心もない。

 向こうが話さないように敢えて問い詰める必要などないと思っている。



 そもそもセバスターは下級貴族の四男でしかないので、面倒な権力争いに関わりたいなどとは全く思っていなかった。

 社交界の場にも必要がないのでセバスターは出ないので、噂でしか同僚の情報は知らない。

 イリゼの面倒を見ながらセバスターは今日も、いつも通りの日常を送っている。




 ――そんなある日のこと。




「イリゼ、今日ぐらいしゃきっとしろ」

「んー?」

「こら、また寝るな。起きろ。今日は貴族が視察に来るって話だぞ」

「そっかー。がんばれ」

「なんで他人事なんだよ? だらしない姿を見られるのも恥ずかしいだろう?」

「別に?」

「イリゼはちゃんとしたら可愛いのだからな? ほら、梳いてやるから櫛よこせ」

「はーい」

「眼鏡は? 外すか?」

「いや? そのまま!」



 寝ぼけながらイリゼはそう言って、鏡の前に座る。櫛をセバスターに渡し、やってもらう気満々である。

 その様子を見て、セバスターは呆れた様子を見せている。



「なぁ、イリゼ、俺だって男なんだからそう簡単に全て任せるなよ」

「私が良いっていっているのだから、いいの」

「……そうか」

「うん」



 にこにこしながら言われて、結局言われるがままに世話をするセバスターであった。




 彼らの勤める植物園は、国から支援を受けている場所なので貴族が訪れることもたまにある。

 出資している者達からするとただしく研究費が使われているか気になるのだろう。

 今回はなぜか、貴族の子息子女が多数訪れると聞いている。セバスターは面倒なことが起こらなければいいなとそう思ってならない。





「あら、あなたのような方までくるなんて……身の程を知りなさいよ」

「王太子殿下が此処の話をされていたからといって、本当にあさましいわね」



 セバスターは、そんな会話が聞こえてきてうんざりした。

 傲慢に満ちた、嫌な会話である。



 セバスターがそちらに視線を向けると、着飾った貴族令嬢達が集まっていた。




 それに植物園に来ているにも関わらず、鑑賞はしていない。彼女達はそんなものには興味ないようで、一人の令嬢を問い詰めていた。

 セバスターはめんどくさそうに息を吐く。

 どうやら王太子殿下関連のことで、貴族令嬢が多数聞いているらしいと知りセバスターは嫌そうだ。




 確かに王家からの支援は多くいただいている植物園だ。目をかけてはもらっているだろう。

 しかし王太子の興味を引くためだけに植物園にこられても迷惑である。



「わ、私はそんなつもりは……」




 セバスターはどうしたものかと悩む。彼は下級貴族の出でしかないので、ああいう高位の貴族に関わるのは大変なのである。

 ただそうこうやりとりしているうちに気に食わない令嬢を問い詰めることに必死になって植物を踏みつけそうになっていた。



「失礼。お嬢様方、植物を踏みつけるのはやめていただけますか?」



 セバスターは意を決して話しかけた。


 貴重な植物も多い。踏みつけられたらどれだけの損失になるか分かったものではない。だからこそわざわざ王立植物園に入園する際は注意事項を告げられる。

 そのあたりの注意を受けているはずなのだが、この令嬢達は気にも留めていないらしい。



「あなた、どなた?」

「私達に意見を言うつもり?」



 ギロリッと睨まれてセバスターは怯みそうにはなる。こういう令嬢が厄介であると知っているのだ。



「私はこの植物園で働くセバスターと申します。貴重な植物もございますので、踏みつけることはなさならないでください」


 なんとかそう言ったけれども、貴族令嬢達の機嫌を損ねてしまったらしい。



「はっ、ただの植物園の職員がこの私に意見をするというの? 私の機嫌を損ねた罪で解雇させてもいいのよ?」

「私達は王太子殿下によくしていただいているのよ!」



 セバスターは、厄介だなぁと遠い目である。

 植物園の園長は権力に屈するような性格ではないが、それでも限度というものはある。

 セバスターは切り捨てられてもおかしくないぐらいの末端の職員だ。

 自分がもし解雇なんてことになったら、イリゼが悲しみそうだとセバスターはそんなことを考えた。




「ねぇ、セバに何を言っているの?」



 そこに能天気な声がかかった。イリゼである。

 彼女は相手が貴族令嬢だろうとも気にした様子はない。寧ろ自然体だ。セバスターは青ざめた。




「何よ、あなた!」

「見たことがない顔ね? 王妃候補である私達にそんな口を聞いていいと思っているの?」



 貴族令嬢達は、イリゼに向かって強い口調で言い放った。


「イリゼ、あやま――」


 謝った方がいいという前に、イリゼは止まらずに口を開く。



「王妃候補? なれないと思うけれど」



 軽い調子で断言する。

 セバスターはイリゼが良いところの出だろうとはなんとなく察している。しかし幾らイリゼでも王妃候補と自ら名乗る令嬢達相手にこんな言い草をして大丈夫だと思えなかった。




「は? あなたなんて口を聞くの!」

「なんと、無礼な!!」



 怒り任せに令嬢の一人がイリゼに近づく。手を挙げようとしている様子を見て、セバスターは間に割って入った。

 代わりにぶたれたのは、セバスターである。



「まぁ、庇うなんて献身的ね。でもその娘は許せないわ」

「私達に対して生意気で無礼だもの」



 くすくすと小馬鹿にしたように笑う令嬢達。セバスターは黙ったままだ。



「あなたたちこそ、私のセバにこんなことをしていいと思っているの?」



 イリゼはセバスターがぶたれたことに、泣きそうな顔だった。ただ令嬢達に向ける視線は、凄く冷たい。

 セバスターは「私の」などと言われて、何を言われたか疑問な様子だった。



 ただその疑問を持つ暇は今はない。セバスターはなんとか処罰が軽く済むように謝り倒さなければならない。そしてなんとかイリゼを説得しなければならないと、必死に頭をめぐらせる。




「申し訳ございません」



 セバスターはすぐさま土下座した。かっこ悪いだとか、みじめだとか、そんなことは考えていられない。


「私はどうなっても構いませんので、彼女のことは見逃していただけると有難いです」


 そしてセバスターはイリゼへの許しを乞う。自分のことなどそっちのけである。



「あらあらなんてこと。素晴らしいものねぇ。ふふっ、でも許すことなど出来ないわ」

「だってその子、私達にあんな口を聞くなんて何様なのかしら」



 小馬鹿にした様子で微笑み、イリゼやセバスターに近づこうとする。だけど、その場には別の声が響いた。



「何様って、たった一人の王族の姫だろう」



 その場にいた誰もが、突然の声に乱入者を見る。



 ――そこには、美しい金髪の男性が居た。その場にいる誰もが、その人の名前を知っていた。




「王太子殿下!?」



 驚いた声を上げる令嬢達。セバスターは冷や汗を流す。彼は土下座をしたままである。というか、王族が来て顔を上げていいかも分からなかった。

 だがしかし、そこで驚愕の発言がイリゼから飛び出た。



「トレイ兄様!! 助けて!! この方達が私のセバのことを処罰するなんて言うの!!」



 イリゼはそう言ったのである。



 王太子はイリゼのことを、「たった一人の王族の姫」と呼んだ。そしてイリゼは王太子殿下を「トレイ兄様」などと親し気に呼んだ。

 ――令嬢達が固まっている。





「ああ、途中から声が聞こえていたから知っているよ。そんな泣きそうな顔はしなくていいからね? この兄様がどうにかしてあげるから」



 王太子は優しい声色でそう言った。


 その場にいた令嬢達の誰も、王太子のそんな優しい声を聞いたことがなかった。

 王太子は令嬢達に視線を向けずに土下座したままのセバスターに声をかける。




「セバスター、立ちなさい」

「は、はい。お、王太子殿下にお目に――」

「ああ、堅苦しい挨拶は要らないよ。それよりも私の可愛い従姉妹を守る姿は見たよ。ありがとう。まさか、ここで馬鹿な真似を起こす連中がいるとは思っていなかった」

「いと、こ……」

「ははっ、イリゼラーファは自分のことを君にも言っていなかったのか。この子は昔から聡明で、植物が大好きでね。此処で働きたいというのは、イリゼラーファの望みだったんだ」

「そ、そうですか」

「そうだよ、ああ、でも君が隣にいることは咎める気は王家にも叔母上たちにもないから安心してくれ。何よりイリゼラーファの望みは叶えられるべきことだから」



 親しみのある笑みを向けられ、セバスターは固まっている。良い所の出だろうとは思っていたが、イリゼなどという愛称はこの国でも珍しくないので王家の血筋などとは思ってもいなかったのである。



「お、王太子殿下。そそそそ、その方が、王妹殿下の……?」

「い、従姉妹だなんて、そんな……」



 令嬢達は青ざめて声をかける。王太子が従姉妹だと認め親し気な様子なので、イリゼが誰なのか実感したのだろう。



「そうだよ。君たちが虐めていたのは私の可愛い従姉妹だよ。王家の娘はイリゼラーファだけだからね。私達家族は皆、イリゼラーファをそれはもう可愛がっているんだ。だからまぁ、元々そんなつもりもなかったけれど君達を王家に受け入れることはないよ。あと処罰も当然与えるから」

「は、はい……」

「も、申し訳ございません。し、しかし」

「しかしも何もないよ。騎士達、彼女達を連れて行ってくれるかい? ああ、イリゼラーファとセバスターに暴言を吐かなかった令嬢はそのまま帰していいよ」



 王太子が命令を下すと、騎士達が彼女達を連れて行き、その場は静かになった。



「イリゼラーファ、これだからちゃんと身分は明かしておいた方が良かったんだよ。あんな連中がつけあがることになってしまうんだから」

「ちょっと反省しているの。でもね、まさかこんな野蛮なことをする貴族令嬢が居るなんて思ってなかったもの。ねぇ、トレイ兄様、伯母様達には私が彼女達に虐められて泣きそうだったってちゃんと伝えてね? 私のセバが大変だったの」

「はいはい。分かっているよ。イリゼラーファの望み通り大げさに伝えておくね?」



 イリゼは自分の影響力を理解している。それに王家や家族がどれだけ自分を大切にしているのか。

 国王夫妻にも、イリゼの両親にも、息子ばかりでイリゼしか娘はいないのである。それはもう箱入りで大切に育てられていたのが彼女だ。

 イリゼはセバスターが屈辱を受けたことにも怒っていた。酷いことを言ったことにも。

 だからわざと大げさに言っている。そう言う面も含めて、王家も家族も、イリゼを可愛がっているわけだが。



「イリゼ……イリゼラーファ殿下」



 我に返ったセバスターがそう言うと、イリゼは悲しそうな顔をする。本気で泣きだしそうな顔である。




「なんで……?」

「いや、だってイリゼ……ラーファ殿下が王族の血を引くなら私のこれまでの行動って無礼で……」

「やだ!! セバはこれまで通りがいい! 私の傍にいて、私の世話を焼いてほしいの。私、セバが一緒がいいもん」

「ああああ、イリゼ、ごめん! 泣くな!」



 イリゼは大泣きしていた。余程セバスターから距離を置かれたことが嫌だったらしい。

 あたふたしているセバスター。泣いているイリゼ。



「そこは抱きしめて慰めたらいいよ」

「お、王太子殿下、何を言っているんですか! イリゼは年頃の姫君ですよ? 私がそんなことをして嫁の貰い手が――」

「君がもらうって私の家では共通認識だけど」

「はああ? って申し訳ございません! どういうことですか!?」



 王太子の言葉にセバスターは思わず叫んで、慌てて取り繕う。



「だってイリゼラーファはセバスターの話ばかりしているんだ。セバスターが優しいって、かっこいいって、一緒がいいって」

「イリゼ!?」



 何を言っているんだとでもいうように、セバスターはイリゼを見る。



「私、セバとずっと一緒がいいもん。セバは私のだもん」

「おおう……そうか。え、イ、イリゼってお、俺の事好きなの?」



 どもってしまったのは動揺していたからだ。



「大好き」



 そしたら満面の笑みで、そう言われてしまったわけだからセバスターは顔を赤くする。

 恥ずかしくなってそっぽを向いてしまった。



「セバ、照れてるの? これならもっと早めに言ったらよかったかなぁ」

「イリゼラーファ、なんだ、まだ言ってなかったのか?」

「うん。だってセバが、私から離れないようにしてからがいいなって」



 そんな会話はセバスターの耳には何とか入ってきていた。



「……イリゼ、外堀埋めていたのか、もしかして」

「うん。皆にね、セバのことが大好きって言っていたの」

「……先に、俺に言えばよかったのに」

「セバに離れられたらいやだなって。セバ、優しいから外堀埋めていた方が確実かなって。こんな私、嫌?」




 うるうると目をゆるませるイリゼ。それが敢えてだというのは長い付き合いのセバスターは理解していた。

 それでもそれを踏まえた上でも可愛いと思ってしまっているので、とっくにもう絆されている。イリゼもそれを分かった上で聞いているだろう。



「嫌いなわけないだろ。あー、えーと、俺も好きだ、イリゼ。いや、イリゼラーファ、俺と結婚してくれ」



 腹を括ったセバスターは、そう言ってイリゼの事を見た。


 元々セバスターはイリゼには惹かれていた。ただそういう風に考えないようにしていただけである。セバスターは下級貴族の子供という立場しかないから。

 ただ此処まで言われて逃げるようなセバスターではない。




「うん!」


 イリゼは嬉しそうににこにこと笑った。


「おめでとう、イリゼラーファ」


 そして王太子は、嬉しそうにそう言って手を叩き祝福するのであった。






 ――それからイリゼとセバスターはすぐに結婚をした。王家の姫の結婚相手としてどうなのか? と物議をかもしたりしたものの、そのあたりはイリゼを溺愛してやまない家族が全て対応していた。そういうわけでイリゼとセバスターが直接被害を被ることは少なかった。






「セバ、お腹空いた」

「ちょっと待て作るから」

「うん」





 ――王妹の娘であるイリゼラーファは、愛しい男性と共に植物園で働き続けた。

 表舞台に立つことはほとんどないまま、彼女は幸せな一生を過ごすことになる。


こういう普通に過ごしているけれど実は……みたいな話が好きなので書いたものです。思うままに書いたので矛盾点あるかもですが、楽しんでいただけると嬉しいです。


イリゼラーファ(イリゼ)

植物園職員。研究大好き。学園には通っていない。王族の血を引く唯一の姫。王妹と英雄の娘(国王夫妻や王妹夫妻の他の子供は全員男&末っ子なので全員兄呼びしている)

家族に溺愛されている箱入り娘。淡い水色の髪と、緋色の瞳の可愛らしい少女。普段は周りが煩わしいので分厚い眼鏡をかけている。

面倒を見てくれるセバスターのことが大好き。ちゃっかり外堀も埋めていた。甘えん坊で、セバスターが断らないからと髪をといてもらったり、食事を作ってもらったりしている。貴族令嬢との一件でセバスターが全力で自分を庇ってくれていたことにも惚れ直している。


セバスター

茶髪の髪の青年。イリゼよりは何歳か年上。貴族の多く通う学園を卒業後、植物園に就職。面倒見は良い。イリゼの面倒をよく見ている。イリゼのことは普通に可愛いと思っていた。

外堀を知らないうちに埋められていたり、自分が王家に認識されていることに驚いたもののまぁ、いいかと受け入れている。

ちなみに結婚の報告に行った時、セバスターの家族はそれはもう取り乱していた。(相手が王妹の娘のため)


トレイ兄様(王太子)

イリゼの従兄弟。国王夫妻の長男で、美しい見た目の金髪の男性。

イリゼに対しては妹のようにそれはもう可愛がっている。イリゼのことを大切にしているため、イリゼを蔑ろにする人間と結婚する気はない。

イリゼが幸せそうにしているので、セバスターとのことは祝福している(もちろん、事前に素行調査済み)

後々他国の王女を奥さんに迎える。



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― 新着の感想 ―
この件が無くても、国の肝入事業で自分達の親が出資して居る所で問題を起こす阿呆達が王妃候補になれる訳が無いよね。
下級貴族の4男でも、望まれての結婚であれば適当な伯爵のもとに結婚前に養子入りして家格を整えてからの婿入りでも、新しい家を起こしてからの適当な爵位を与えてというケースは十分にあり得る話だから(それでも結…
ヘイト用員はしっかり罰されて欲しいですわ。
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