剣聖アリア
燃えていた。
空が裂け、大地が崩れ、黒い炎が世界を覆っていた。
巨大な四体の獣たちが咆哮する。
その中心には銀髪の女剣士、剣聖アリアが立っていた。
アリアの手には血に濡れた白銀の剣が握られていた。
「「「「アリア!」」」」
四体の獣たちがアリアに叫ぶ。
アリアは静かに笑った。
「この戦いはこの時代で終わらせなければならないの」
「あんな奴らのためになぜお前がーー」
「お願い、これは私が決めたことだから……」
黒き獣が言い切る前にアリアは詠唱を始めた。
「......わかった」
四柱の獣たちが詠唱を紡いていく。
黒い月と白狼の牙、蒼穹の翼、黄金の時計の紋様をした魔法陣が宙に描き出された。
四つの紋様は衝突するが壊れず、互いに反発しながらも融合していく。
やがてそれらは一つの巨大な円環となり世界そのものを覆う魔法陣へと変わった。
「「「「「終焉の封印<ラグナシール>」」」」」
静かに告げる声だった。
七つの巨大な門が出現し、七人の魔王たちはそれぞれの門に封じられていく。
七つの門の扉が静かに閉じる。
その光景を一人の男が見ていた。黒いマントに身を包んだ男。フードを目ぶかに被り顔は見えないが、その口元には不敵な笑みを浮かべていた。
「人って面白い生き物だな。人は誰かのために力を使うやつもいれば、その反対も。保身のために人に力を振るう。愚かな人よ!さぁ、封印を解け!その時が楽しみだね」
感情がなく、無機質な声が静かに世界に響いた。




