表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
溺愛彼氏のキスマーク 愛の縄張りと薔薇  作者: 中道舞夜(Nakamichi_Maya)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/9

過去の恋愛と初めてのクリスマス

思い返すと、高2から大学在学中の俺はモテ期だった。

告白されてなんとなく付き合うことや、相手が興味を持ってくれていると感じれば自分から告白して付き合うことも多かった。半年くらいするとほとぼりが冷めて別れ、しばらくするとまた別の相手が出来た。


社会人になってからは特定の相手と付き合うことが面倒になり、逢いたいときだけ連絡する都合のいい関係の相手が何人かいた。イベントごとを一人で過ごすのはつまらない時、なんとなく人肌恋しいとき…身体の関係は持つが、付き合おうなど交際のきっかけになるようなことは言わない。

そして「私たちの関係って何かな?」と聞かれたら、「なんだろうね?俺のことはどう思っているの?」など曖昧な返事をしてそのまま押し倒し甘い時間を過ごした。そんな感じで最後に正式な「彼女」がいたのはいつか、そしてどんな風に話したらいいのか頭を巡らせていた。


結局、「年が近い子が多かったかな。同じ大学とかバイト先の子とか」と嘘はついていないが具体的には答えず濁して返事をした。




百合がトイレに立った際にお会計も済ませておいた。19歳、しかも11歳も年下の子にお金を出させるなんてありえなかった。しかし、百合は「昌大さんって行動の一つ一つがスマートで大人。かっこいい」と感動する。計算とかではなく思ったことをそのまま素直に伝えてくるところが可愛かった。この子は何か怪しい目的があるわけではなさそうだ。そして、今までのような付き合いではいけない。このまま進めるならしっかりと向き合って堂々と胸を張れる関係にしなくては…とも思った。


怪しい子ではないが、その日はそのまま送り届けた。百合のいうスマートで大人な男でいることにした。


帰り際に「今日は楽しかったです。ありがとうございます。ごちそうさまでした。」と丁寧に言う百合。「あの…また連絡してもいいですか?」伺うように聞いてくるのが可愛かった。


「ありがとう。俺も楽しかったよ。またどこか行こうか。」

パッと顔が明るくなって喜ぶ百合が家まで入るのを見届けてから俺は家に帰った。



その後も毎日連絡するようになり、メールだけでなく長電話をする日も増えていった。

弾んだ声でその日あったことを話しかけてくる百合が可愛かった。クリスマスの1週間前に付き合おうと言ったら、「本当に?私でいいんですか?嬉しいです」と今にも泣きそうな声で喜んでくれた。



予想通り、百合は俺が初めての彼氏だった。

「私…今まで片思いばかりでね、こうして連絡とったりすることも初めてなの…だから付き合うって…付き合っているカップルのクリスマスってどんなことするのかよく分からなくて…もう、なんか…恥ずかしい。。」と興奮気味で話していた。多分初めてだとは思っていたが、百合のテンションに合わせるように俺も少し興奮気味に驚いた。


女の初めては信用ならないが、声のトーンや反応から百合の話は本当だろうと思った。

初めての男になれて嬉しかった。初めてと言われると気合いが入って燃える。

それも分かって女たちも【はじめて】を使うのかもしれない。



俺は、百合の初めて彼氏と過ごすクリスマスが楽しい想い出になるように、と張り切った。

好きな食べ物を聞き、どんな風に過ごすのが理想か聞くと家で過ごしたいと返ってきた。


『付き合って1週間足らず。店ではなくいきなり家で過ごしたいと来たか…。しかも次の日休みだから泊まる予定って…普段なら喜ぶけど…百合はどこまで分かっているのか…。』と少し不安がよぎる。無邪気に喜んでいる百合のことを想うと大事に丁寧に扱わなければ…と言う気持ちになった。




部屋はツリーを用意し、100均で買ったオーナメントで飾りつけした。

前日にローストチキンの下味とケーキのスポンジを作り、シチューは温めるだけで完成させ、帰宅後、チキンを焼いている間にケーキを完成させればいい。

プレゼントもベタだがティファニー。ネックレスはバブル期を彷彿させるためハートのピアスにした。



当日の百合の喜びようはすごかった。

「え、なにこれ?すごい!!飾り付けがしてある!お料理も!?ケーキもお店のものみたい。ね、写真撮ってもいい?」と広くない俺の部屋を隅々まで見渡し、料理やツリーなど何枚も写真を撮っていた。



「…こんなに素敵なクリスマス初めて。ありがとう…もうすっごく幸せ」とご飯を食べる前から感動して半泣きになる百合を見て、頭を撫でて優しくキスをした。



その後も用意してあった料理を食べながら何度も「美味しい、すごい、、ありがとう」と言い、プレゼントを開けるとと「えっ…こんな素敵なものいいの。ありがとう」と何度も何度もありがとうという言葉を口にしていた。


こんなに喜ばれるのは久しぶりだ。俺は百合のことを大切にしていこう。改めてそう思った。



そして、その夜同じ布団に入った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ