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ガラクタジジィは今日も拾う  作者: じじぃになりつつあるもの
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【トッププレイヤー】

今回は蓬莱泉を呑んでいました。

ちょっと体調が変なので控えめ。

変わったお酒で、お酒屋のオーダーメイドで希有って名前だ。

冷やすより、常温のがおいしいかもしれん。

冷やした猪口での一杯目より二杯目のがおいしかったよ。


ゲームに限らず、長く続くものには何かしら理由がある。


その最たるものが、実際にお金が落とされるかということが挙げられる。


スポーツや格闘だってゲームの原型のようなものだし、それらは脈々と続いていて、観戦やグッズでお金が落とされている。


もちろん、それだけではなく、見る方にも賭け事や、配信等で収入を得るようなことも工夫次第ではできる。


そういった人のアイデアというのは尽きないものだ。


そして、ゲーム内とはいえ、スポーツのスタープレイヤーのようなPCも出てくる。


それらをどのように扱うか、操作するか、取り込むか等々のやり方でゲーム本体の未来もまた変わる。


うまくいかずに、サービス終了したゲームも十や二十では済まない数に及ぶ。


中には、鳴り物入りで発表して、会社自体が倒産したものまである。


そんな中、このVRMMOは続いてきたのは、活躍するPCのプロデュースによるものが大きいといえる。


---

「あ~、また録画忘れてた。

 怒られるわ~。」


「まぁまぁ、こちらの角度のものはあるから。」


「俯瞰映像のが良い絵撮れるとおもうんだけど、どうなんだろう?」


「なんかさ、VR世界をVRで主人公目線ムーブしたいとか言ってなかったか?」


「あ~、あれは訳わからんから聞き流していた。」


彼らは、トッププレイヤーのパーティで、現在はゲーム会社と契約をしている。


勝手な配信をすることはできず、録画動画を一定の金額で買い取ってもらっている。


もちろん、指定する動画を取ることが出来れば報酬に上乗せされるし、ほかにも目を引くようなものが撮れていればさらに追加報酬もある。


ゲーム会社は宣伝につかったり、企業に動画の材料として販売したりと、多角的に活用されているのだ。


「次はちゃんととればいいでしょ。

 私だって、さっきまで録画しているの今気づいたし。」


「え~なんだよ、そんなところは削っておいてくれよ~。

 マジであの買い取りのおっさん怖いんだって。」


「メールでのやりとりでは?」


「なんかしらんけど、理路整然とした文章の向こうから威圧感が漂ってくるんだ。」


「あ~、分かるわ!」


適当な雑談と、提出するプレイ動画について花を咲かせていると、拠点の街にまで戻ってくる。


ワープ機能もあることはあるが、それほど便利なものでもなく、特定のポイントとポイントをつなぐだけのものしかない。


不便を楽しむ、これもまた長く続いた原因の一因かもしれない。


そして、そんな戻り掛けに、ベタな光景が街道に現れる。


街に向かって、馬車が爆走して走っている。

御者は真っ赤になりながら、馬に鞭をうち馬車にはいくつか血がついているのが分かる。


そして、その向かっていくところに一人の人がいるのが見て取れる。


トッププレイヤーはそのさらに街に近い処に居るので、このベタな展開に参加することも可能だ。


---

ガラクタジジイは今日は遠くの街に拾いに来ていた。


最初の一日は街中、次の日は街の周囲、さらに次の日は街道沿い。


下手に街道にいると、交通の邪魔になることは把握しているので、街道の脇を主に対象にしている。


「こっちは、また植生がちがうからまた溜まるわい。

 いや~、あちこちいくもんじゃな。

 おっと、こいつは扱い注意じゃな、下手したらかぶれるからの。」


そうやって朝から昼頃まで拾い物をしていたのだが、そこに爆走する馬車が近づいてくる。


トッププレイヤーと馬車の間にいたのは、言わずと知れたガラクタジジイだったのだ。


「お~い、そこの人逃げないと危ないぞ。」


トッププレイヤーの一人が声をかけるが、別のプレイヤーが双眼鏡でそこにいるPCを確かめていたと思ったら、双眼鏡を放り出して走り出す。


「やっばい、あいつガラクタジジイだ!」


「え? ガラクタジジイってめっちゃ弱いってきいてたけど。

 それに死に戻るだけじゃないの?」


ほかのメンバーも走って後をついていく。


「モンスターにやられたときや、自滅したときは放置でいいんだが、PCやNPCに殺されると厄介なことになるだよ!」


「え! それじゃどうするの??」


「走りながら考える!」


声をかけれられたのでそちらに目お向けると、必死の形相でこちに向かって走ってくる奴らがガラクタジジイからは見える。


「あ? なんじゃ?

 なんであんな走っているんじゃろう??


 ……あれか、うん、馬車と狼じゃな、何かこっちにくるような。」


そして、ブラックアウト------。


トッププレイヤーでもできることとできないことがあるということだ。


ゲームって、不自由を楽しむってのあるよね。

便利、手軽、そこそこあるけど、消耗品のように見えて仕方ない。

これもジジイになってきたからかね。

ちなみに、トッププレイヤーのくだりは予定になかった、酒呑んだらなんか勝手に書いてた。

そして、サブタイにもなった、これからどうすべー。


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