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94.やりたいこと、やるべきこと

珍しく朝から元気にモリモリと食べるあたしに、皆は不思議そうな顔をするが、そこはニコニコと子供らしく笑っておく。やりたいことが溜まっている。


まずは、

●ソルにオーブンのことを伝えて作ってもらうでしょ。

 これは早急に必要。毎日あの量を食べられられたら、罰ゲームどころの話じゃない。色々と有難いことが面倒になるとか、あってはならないし。

まあ、滅多に食べられないお肉だからこそというもあるとは思うけれど。


●長とシャンスには食べられなくていいから、魔石の大きいのを刈ってきてもらう。

 出来れば、素材が何かに使えるといい。この間靴を作っている人が、魔物の丈夫な皮が欲しいと言ってた。時間があれば、ゴムの紹介がしたいな。靴底に付けたら、体が楽になりそうだし。


●テーレに沢山植物をダンジョンに植えてもらう。

 あ、それと外にメイプルシロップが出来る樹も、何本か作って貰わないとね。またダンジョンのこととか言い出したら、面倒。あれだけの形相で狩ってた人たちが、お説教されたからと言って、諦めるとは思えない。しかも他の人にも強制的に配分されたから、手元に残っているものは少ないはず。

これ、オーブンと同じぐらい、緊急事項だ。


●シンにツリーハウスの拡張をしてもらう。

 本当はやり方も教えてもらって自分でもやってみたいけれど、今はやることが多いからやれる人たちにしてもらう。報酬でお肉を出せば、他の風の精も手伝ってくれそう。


●公園の手直ししたい。

 安全性が伴っているか、荒い使い方されて壊れている可能性だってあるからね。この村の人のスペックが長がいうように、凄いのだと思う。隣村の人たちは、普通の人と変わらなかったからね。ブランコが体操競技のように使われるなんて、思いもしなかった。今のところ大怪我をしたとは聞いてないから、大丈夫だと思う。


●できれば、海の近くの町に行きたい。

 昆布やかつお節に代わりになるものがあるか探したいし、海の魚も食べたい。こっちの川魚美味しくないし、お肉ばかりもね。体にはいいのだけど、あたしの舌的にはあっさりしたものが食べたい。せっかく醤油作ったんだし。


●卵も供給を安定させたいから、孵化も積極的にしたい。

 これは何となく、トットの上位の存在である、コッコのひこちゃん、ぴいちゃんにお願いしたら、出来そうな気がする。


はあぁぁぁぁ。

やりたいことじゃなくて、やるべきことって、ちょっと億劫。

ときめかないね。


●ダンジョンが安定していい場所が造れたら、世界樹を植える。

●アリア卵に魔力を入れ込んで、孵す(勝手に出てきそうだけど)

●一応関わったから、隣町のカランキ村の様子も見ておくべきだよね。

 そういえば、テンポ食べるのに、しょうゆ分けてあげたほうがいいかな?いや、でも、面倒なことが後から付いてきそうで、悩むね。父さんと要相談。


こんなものかな?

一先ずは、ソルとリュビをもふもふしながら、オーブンを相談しよう。火の魔石も沢山あった方がいいからね。


食べながら脳内メモ完成!

一息ついたら、早速オーブンだ!


「ご馳走様でした」


食べた食器を台所まで退けて、早速家を出ることにする。


「あ、マリー!」

今掴まったらダメだ。ここは逃げるに限る。

『転移』

よし!逃げきれた。

朝から呼ばれるなんて、碌な話じゃない。そこに余計な時間を費やすなら、有意義なものに費やさないとね。それに、オーブンが出来たら一番母さんが楽になるのだから、怒りはすぐに解けるはずだ。


『ソル、リュビ、来て』

ふわりと現れた二人をギュッと抱きしめた。

ああ、やっぱりもふもふは正義だよね。

夏だから暑いし、もふもふなんて・・・なんてことは言わない。

暑さなんて一過性で、それ以上に気持ちが穏やかになることが大事なのだ。

ああ、癒される・・・。


交互に頬ずりしながら堪能していると、呆れた声が聞こえた。

「何やってるのよ・・・」

えへへ。テーレも一緒に交ざる?

どんとこいとばかりに手を広げてみたけれど、残念なことにその隙間は空いたままだった。

残念・・・。


「ちょうどいいところに来てくれた。テーレにはメイプルシロップが採れる、樹を作って欲しい。場所は果樹園の奥に。本当はゴムの木の横がいいかと思ったんだけど、甘い匂いがしたら危険だから」

「・・・そうね。果樹園の奥なら、甘い匂いがしても誤魔化せられるものね」

「落ち着いたら数を増やしてもいいし」

「落ち着くといいわね」

「いずれは、多分?」


そう、いずれはいつでも手に入るようになる。そうなれば、怖い目に遭わないはずだ。

「カカオの実はゴムの木のところで。ダンジョンのようにそれなりに食べられるものじゃなくて、カカオ100%でお願い。美味しいものを食べたいなら、食べたい者が手間を掛ければいい。この村では砂糖は普通にあるしね」

「いいわ。今からやるわね。それから朝から長とシャンスが狩りに出かけたわよ。じゃあ、あたしは行くわね」


ああ、あたしを呼び止めた声はこれか。

長もシャンスも運動不足にならないように森を走り回るのはいいけれど、夕食が肉のオンパレード、それが連続は用意するのもキツイ。

魔石の関係であたしが止めることはないから、それならばやっぱりオーブンがいるね。

「ソル、あの大食漢たちが食べる量が焼ける、オーブンを作るわよ!そのためにリュビには魔石に火の属性を付けて欲しい」




読んで頂き、ありがとうございました。

ブックマークも、凄く嬉しいです!



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