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87.今度こそパンケーキ?いえ、怪しい雲行きに

チョコレートをそれなりに食べて落ち着いたというのに、何故君らはまだ家に居座ってるのかな?

長なんて子犬サイズになってまでいるって、どういうこと?

可愛いし折角なので、もふりますが。

相変わらず、もふーんって感じで、毛触りが最高。

やっぱり長になると、なにかが違うね。オーラも違うけど、クロと並んでいると対照的な物を纏っている気がする。精霊王に近いというか。


「長ばっかり!」

大丈夫!落ち着いてシャンス。君もいい感じだから。

考えながら長を抱きしめてもふもふ、もふもふしていたらシャンスが拗ねたので、全力で抱きつくことにした。

うふふと一緒に転がっていたけれど、それを止めるものがやって来た。


「マリー?この騒動はなにかしら?」

やばっ、忘れてはならない人を忘れていたよ。


「これはですね。クロのダンジョンで採れるものを美味しくしようという、研究をしてました!」

思わず敬礼!

釣られてシャンスもシャキッとお座り。


「クロのダンジョン?」

「えーとですね。父さんが見つけた洞窟はこの間解決したでしょ?その時に同時にクロにダンジョンの制覇をしてもらったの。お目付け役として長とシエロが同行したからすぐに解決したんだよ」

「それで?」

て、手ごわい。


「それで、クロがダンジョンマスターに命令して、ダンジョンを作り替えたみたい。この黒い塊のチョコレートの元とか、蜂蜜とか。で、合ってるよね?クロ!」

「ああ、それであってる」


クロの声に母さんがビクッとする。どうやらまだ苦手意識は抜けてないようだ。

まあ、この世界の女性からすれば、指を吸われるとか普通ないから仕方ないよね。

まあ・・・、前世でも普通にあるのかと言われたら、三次元ではないけども。

二次元ではまあ、あり得ることだからということにしておこう。

話が逸れた。


「美味しいものが採れるとなったら、村の人たちも力試しとか、気分転換とか、美味しいもの食べたい人とかに、人気が出るかもしれないじゃない。だから研究なの!」


ニッコリ笑う。子供みたいになんの邪気のない笑顔だよ。7歳のあたし、いい笑顔!

暫くお見合い状態だったけれど、長が頷いたのを見て納得した。

ちぇっ。長の方が信頼があるって、どうよ。


「マリーが行って取ってきたのでなければいいわ。母さんにも勿論あるんでしょ?」

そ、そっちか。

「勿論、あるよ。まだ研究段階だからザラツキがあるし、触感がいまいちだけど」

忘れていたなんて言えないから、先ほどリュックに仕舞ったパンケーキを取り出す。少しだけ温めてその上に蜂蜜を掛ければ、出来上がり。


先ほどまでチョコレート食べて忘れたものが出てきたのを見て、精霊たちが半目になった。だが、そこは空気を読むのに長けた者たちの集まりだ。仕方ないという顔をした。


テーレは裏庭へ膨らまし粉の植物の創造に行き、ソルはハンドミキサーを作成にどこかへ行った。

シンとリュビは門番とばかりに警護に行き、グンミはまき散らされたチョコレートなどの片づけをしてくれる。

精霊たちはなんて出来る子たちばかりなのだろうか。感謝感激である。

そして残ったシエロとクロ、長とシャンスは微妙な空気のまま動くことが出来なかった。


「母さん、どう?」

「色が黒くて何とも言えないけれど、香ばしくて美味しいわね」

「これが上手く味付けできるようになったら、生地に入れるのではなくて、掛けると美味しいと思うんだ。後は牛乳を作ってもらったから、チーズは作れるからチーズケーキというのも作れるようになると思う」


残念ながら動物性じゃないから、バターは作れない。動物性の牛乳って植物で作れるもの?出来ても食虫植物みたいになるのだったら、ちょっと嫌だな。

先にはどこかに牛かヤギみたいのを買い付けに行くか、魔物でいいのがいないか探す?

カランキ村には居なかったから、近くには居なさそう。そこはまあ、オイオイでいいかな。折角スローライフらしくなってきたのだから、今を楽しまないと!


「チーズが出来るの!」

「え、あ、うん」

「料理の幅が広がるわね!」


そうか。母さんは冒険者をしていたのだから、この村で生まれて育ったわけじゃないから、他を知っている。だから色んな料理も受け入れやすいんだ。まあ、醤油と味噌だけははじめ微妙だったけど、これは仕方ない。

みそ汁があればあたしは満足だけど、パン食がメインならシチューとかの方が馴染みあるんだろうなぁ。

それは、いいとして。

チョコレートの感想はどうなのだろうか。微妙ならばやっぱり中身を色々変えられるクレープにして、お礼が中途半端になったテーレに、美味しいものを食べさせてあげたい。

ポイップクリームがあるから、果物、チョコレート、ジャムでバリエーションばっちりだし!

あ、あんこ作るための小豆作るの忘れてた気がする。

他にも浮かぶけど、卵が大量にいるんだよね。カスタードクリームとか、アイスクリームとか、プリントか。

我慢我慢。


「――だからね、明日はダンジョンへ行くわよ」

「はい?」

考え事していたから聞き逃した?

なんの脈略もなく決まったの?!

「だ・か・ら!明日はダンジョンに行って、美味しいものを取るわよ!」

「あ、はい」


良くわからないけれど、決定事項のようです。

まあ、興味はあったからいいんだけど、はて?誰と行くつもりだろう。

それにさあ、行くよという距離じゃないと思うのだけど・・・?

読んで頂き、ありがとうございました。

評価&ブックマークも、嬉しい!

心が温まる・・・。


今回なぜか87が3つもあったw

忘れないようにと書き散らしがあった模様。

取り合えず、投稿間違ってないはず!

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