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74.黒助って・・・。

「ところで、黒助って何食べるの?」


ルシファーと呼びたくなるこの容姿の者を、黒助というのが違和感ありまくり。

だけど名を変えるのって、どうなのだろうか。

黒助と呼ばず、クロって呼べば違和感もなくなる?


「我には何でもいい。もう何百年も食事をしておらぬ。ああ、マリーでも良いが・・・」


こいつはまたR18にような発言をしよってからに。

言い方がエロイ!

精霊王が闇に落ちると、エロくて黒い人が出来上がるとか、この世界が堕落しそうだよ。


ハイ、そのこのエロい人。流し目とか子供にしてどうする!

頼むからこの村で誰でも彼でも、闇落ちさせるようなこと止めてよね。


「いやよ。無限に魔力吸い取られそうだし。それにこの村の女の人に近寄るの禁止!」

「・・・なんでだ。いい匂いだし、いい魔力をくれる」


・・・。

こいつ、ヤバイ。

なんでホストみたいなのが出来たの。

魔力貢ぐような人が出来たら、まずい。

この村に居ては絶対にダメな奴でしょ。

誰もいない、ダンジョンにでも押し込んでおきたい。


?!

ダンジョン!

あそこなら魔力吸い放題だし、いいんじゃない?

それとも変に力をつけすぎると問題が出てくる?魔王になるとか?

なったらシャレにならないから、長に確認。


「長!このクロをダンジョンに放り込んだら、ダメかな?魔力吸い取ってくれるなら、ダンジョン無くなるよね?それとも魔の王が生まれたかもって・・・」

あれ?

それって、このクロのことだったりしないよね?


ジィ――――――――――――。

長、色々と吐いたら楽になると思うんだよね。


「―――まあなんだ。悪くない案だ。だが、こいつを放任しておくととコアを勝手に弄って、好き放題しそうだ」


誤魔化した!答えになってないって知ってる?

だけどそれを追及したところで、答えを知って困るなら、何も知らないふりしてすることは一つ!


「そうだね。だったら長がクロを見張ってて!長だったら出来るでしょ?」

長に押し付けてしまえ!

ダンジョンのスタンピードもなくなり、魔力も安定し、この村がクロに掻きまわされる心配もなくなる。一石二鳥も三鳥にもなる。最高の案だと思うんだよね。


ダンジョン探索って興味がないわけじゃないけれど、時間がなさすぎる。

立っている者は親でも使え。

いい言葉だ!


頭と尻尾が項垂れている長にあたしは声を掛ける。

流石に最高のもふもふがシュンとなっているのを見るのは、辛い。


「ちゃんと報酬という名の食事は出しますよ」


食べ物で釣られたふりしてくれるなら、ありがたくそれに乗っかろう!






マリーの中で黒助魔王説で揺れていた頃、カランキ村では・・・。


洞窟の中をエディとミミ、ホセが進む。

「父さん、ミミが言うにはこの奥に空洞があるみたいなんだ」

「それは深いのか?」

「そこまで深くないよ。だけど淀んでる」


ホセは一瞬考えた。淀みが酷いのなら浄化する水の精が必要だ。ここはリセを呼んでくるほうがいいかもしれない。

それはミミも同じようで、ルコが必要だと思ったようだ。

ただミミの反応が鈍い。

精霊同士で交信しているのか、今はどうかな?あの方なら大丈夫だろう、とか独り言のように呟くだけで、要領が得ない。


「今は行かないほうがいいか?」

これから先は予測がつかない洞窟の中だ。崩れたり、瘴気に襲われでもしたら無事では済まない。エディが一緒に行くなら、自分の判断だけでは進まないほうがいいだろうと、ミミに判断を任した。


「大丈夫。精霊村に残っている地の精から伝言して貰ったので、手が空けば来てくれるよ」


「ほら、来たよ」

「お待たせ!さあ、行こう!」


「ルコ来てくれてありがとうな。向こうの状況はどうだ?」

「・・・落ち着いてる、か、な?食事の用意が大変だと言ってたぐらい。こっちに来たがってたけどね」


少しだけ歯切れが悪かったが、まあリセなら昔取った杵柄で洞窟の中を探検と行きたかったのもわかる。まあ、こればかりは仕方ない。これからもこんなことがあるだろう。

リュビたちが居る、見つけた洞窟にも行かないといけないのだから。


さあ、気合を入れていこう。何が出るのか、穴だけで何もないのか。

気持ち的には何かあればと思ってしまうが、何もないほうが争いがおきないとも思う。そんなに遠くない村だけに、これ以上は揉め事は起きないほうがいい。


ミミが洞窟が崩れにくい場所を掘り固めながら進んでいく。その後を用心しながらエディと並んで歩く。

かなり埃っぽい。

洞窟を崩しているのだから、土埃は覚悟していたが、やはり空気も通ってなかったのだろう。風が少し吹くと饐えた臭いがした。

子供たちが居た場所よりも酷い。

どこかで動物が死んでいるのか、水が溜まっているのか。


「エディ、大丈夫か?」

「大丈夫。父さん、これ」


渡されたのは布。

「マリーがこれで鼻と口を囲んでおくと、病原菌?が移らないって。持ってたの、忘れてた」

布で口と鼻を覆うと、かなり楽になった。

その間にルコとミミが洞窟内の状況を調べ始め、答えが出たのかすぐにルコが浄化を始めた。


「洞窟はこの下に伸びているの。そしてその奥に水が溜まった場所があるの。どうやらそこがダメになってるみたい」

「それって、まさか・・・」

「そのまさかだと思うの。だからエディは行かないほうがいいと思う」

「なんで?」

「まあ、その、出るからよ。悪の根源たる奴が!」

「悪の根源?」

「そう!何かのアンデットが。しかも高位のね」


それは、水が腐る。

出来るだけ早く退治をしないと、更に辺りの水にまで影響してしまう。

だが、聖水が・・・。


「マリーに聖水作ってもらったらいいの!」




読んで頂き、ありがとうございました。

ブックマークもとても嬉しいです。


誤字脱字報告もありがとうございました。

これから暫し、更新が遅れる可能性があります。


落ち着いてかける時間が欲しい。

活動報告にも書きましたが、まあ、癒しを『もふもふ』に求め中です。

『もふ様ともふもふ様』いたらいいのになぁ。


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