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アラフォー女転生 卵ガチャで目指せスローライフ! 【完結】  作者: 桜田 律 
第一章 5歳 スキル『ガチャ卵』の真相
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21.フェンリルの子『シャンス』と魔法少女?

名前を付けることで契約獣となったフェンリルの子シャンス。魔力が安定しないということで、食事はしっかりとらなければならないらしく、次の日には父が森に連れて行き一緒に狩りに出ることなった。


流石異世界、舐めてました。

見た目も性格もサモエドにそっくりで甘えん坊なところがあり、夜もベッドで一緒に寝たのだが朝起きてびっくり!

昨日は間違いなく子犬の大きさだったのに、何故か数時間で成犬並みになっていた。そう抱えれて寝ていたのに、起きたら同じ目線っておかしくない?おかしいよね?

この世界の成長率ってどうなってるわけ?

本当に謎ばかりである。


『マリーオハヨー』

・・・。念話で話せるんだ。名前つけたらこうなるって、いい加減学習しようよ、あたし。

でもね。近くにいる個体なのに、名前がないって状態が難しい。フェンリル、フェンリルなんて呼びたくないもん。・・・ということで、学習はしたが自重はしないことで脳内で完結。


「おはよー、シャンス」

「テーレ、リュビ、グンミ、ソルもおはよー」

「おはよー!」

元気に返ってくるテーレとグンミに、不貞腐れたように挨拶をするリュビとソル。

どうやらシャンスが大きくなったせいで、夜中ベッドから弾かれた二人が機嫌が悪いらしい。


おお!何とも言えない、贅沢な悩み!

シャンスがとーさんと狩りをしている間に、もふもふしてこの二人を構わなければ!

ということで、朝ご飯。


昨日作ったジャムパンが美味しかったらしく、朝から贅沢なパンと果実水ポーションで精霊たちも頂きますだ。

シャンスは塩と胡椒で味付けしたお肉と果実水ポーション。ジャムパンも食べたがったけれど、流石に成長したシャンスが食べるほど量は作れていない。そうはいっても明日からも一匹だけ違うのを食べるのは寂しいだろう。パンを焼いてくれているおじさんに、レシピを渡して明日から作ってもらうことにしたい。そうしたら、あたしも定期的に美味しいパンが食べられる!


母にそのことを伝え、それがいいわね!と早速1個見本に持って行って食べてもらうことにした。

ジャムパンはこれでいいとして、砂糖もみんなで使えるように果実園みたいに作ったほうがいい。毎日砂糖の収穫だけであたしは終わりたくないし、遠慮なく自由に使ってもらいたい。

テーレと森の精に頼んで作ってもらおう。


父には砂糖をどこで作るかの相談をしてもらうことにして、終わったら狩りに行くことになった。

エディも当然狩りについてくるらしい。

あたし?もちろん行くよ!大きくなったシャンスに乗っていけば森まですぐだし、護衛のリュビもいるのだから当然だ。

それに試してみたいことがあるんだよね。


お昼に持っていくお弁当と称して、パンと水筒に果実水ポーションをいれ、少量だけどその他に調味料も持っていくことにして、ポーチに入れた。

本当ならエディみたいに背中に背負う籠がいいのだけど、背中には卵を背負うことになるので仕方ない。連れて行けと跳ねて抗議する自己主張の強い卵である。


狩りに行く前にとーさんは砂糖を植える畑を決めてきた。冬が間近で甘味になる砂糖は幾らあっても構わないということで、この間大麦を刈った畑一面自由にしていいことになったという。

あそこなら砂糖だけじゃなく、胡椒も植えたらいい。マイマイ茸も出来たらみんなで美味しいものが食べられる。


「あ、テーレ。あぶらにできるような実がほしい。きっとマイマイたけとか、あげたおかしとかおいしいものができるとおもう」

「美味しいの?!」

「うん。あとは実がなるやさい」

「作ってみる!」

脳裏にいくつか浮かんだ野菜を念話のように伝えてみたが、さてどんな風に出来るのか、ちょっと楽しみ。

よくわからない葉物の野菜やイモ類はあるのだけど、トマトとか胡瓜とか南瓜とか茄子など残念ながらない。使い勝手がいい野菜はどれだけあってもいいと思う。

あ、あと塩!


「ソル!どこかにシオのかたまりないか、さがして」

「俺様に任せな!」

「ソル、かっこいい!」


ん?なんで三人ともマリーを見てるの?

何かおかしなこと言った?

海を作れという無茶を言っているわけじゃないから、問題ないよね?



「あ、いやマリー」

とーさんは村全体が魔改造されている様子に落ち着かない様子を見せたが、最後は諦めたのか、なんでもない、と森へ行く準備を始めた。

何故かちょっと疲れた様子のとーさんの後をあたしはシャンスに跨って森へ行く。もちろん背中には風呂敷よろしくとばかりに卵がいる。


初めは自分より少しだけ大きいシャンスに乗るのも躊躇したのだけど、あたしを乗せるのだと息巻くシャンスに乗らないとは言えなかった。森にあたしの足の速度で行くのは時間かかり過ぎるから、乗れるのなら乗れたほうがいい。森で狩ったものを持って帰るためにも、あたしが荷物になるわけにはいかないのだ。

え、じゃあ行かない選択肢はないのかって?

ないよ。シャンスの主として当然のことだ!という建前の元あたしは今日、魔法少女になる予定なのだ!


そう、精霊たちから加護を貰ったというのに、一度も使ったことがない魔法を練習するために、広い場所がある森の入り口の草原でしてみようと思っている。

せっかく加護を貰ったのだから、出来ることと出来ないことを把握することは大事でしょ?

精霊を通して出来ることと、自分が出来ることは別だと思うしね。


ワクワクが止まらない!


完全にこの世界に、精霊のテンションに馴染んできてますね。

もふもふが増え、魔法にはしゃいでるともいいますがw


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