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178.30階以上のダンジョン

アイアンスライムのテツを仲間にしたあたしたちは、そのまま31階層へ来た。

うへぇ…。

アイアンスライムがボスで出てきた時点でわかっていたことだけど、ロックスライムやアイアンスライムなど、物理的に倒さないといけないものばかりだった。

例外と言えば地の精のソル。一瞬にして化学分解して魔石に変えていく。多分当たりなんだと思うけど、時々宝石の欠片が出る感じだ。質のいいものはソル達が持ってくるし作ってくれるから、モチベーションが全く上がらなかった。

30階より下では美味しそうな匂いがするって長たち言ってなかった?食べられないどころか、普通の人だったら面倒というより、無理じゃない?普通の武器で戦えると思えないし、地の精と契約していないと進めない階だ。あたし達だけでダンジョン攻略することが前提?

まあ世界の在り方で言えば、場所を選んで出現するだけで優しいよね。人間のエゴが引き寄せた闇…瘴気でいえば、あの国自体がダンジョン化してもおかしくない。

気合いで浄化したのが良かったのかな?

ソルとミミ、時々父さん無双で30階~35階を進む。出てくる数が多いから、あたしの魔力もガンガン減っていくよ。のどを潤すように果実水ポーションを飲む。魔力は補えるけど、精神的疲労は取れない。今日はここが限界かな。


「ねえ、母さん。そろそろ帰らない?お腹空いたし」

「そうね。気分も上がらないし、同じ物ばかり出てくるのはつまらないわね」

「そうだね」

母さんはそこなんだ。疲れたとは言わないんだね。流石元冒険者。

「エディは大丈夫?」

先ほどからあたしが果実水ポーション1回飲む間に、3回は飲んでいる。元の魔力量が違うし、あたしの杖の様な補助もないのだから、そうなるよね。

「ん…」

「無理はしない方がいいよ。半年から1年かけて攻略するのだから」

「わかった」

「そうだな。無理をするところじゃない。33階まで来たが35階までいって無理するよりも、30階まで戻って帰ることにしよう」

父さんの言う通り、今は無理をする場面じゃない。早く帰って休まないと疲れが残りそうだ。


ココアの助けもあり早々にダンジョンを出て、転移で家に戻った。

かなり気を張っていたのだろう。エディはご飯を食べることなく、眠り込んでしまった。

気付かなくてごめんね。

そういって優しくベッドに母さんはエディを寝かせた。

正直精霊王の加護を貰ってどこまで大丈夫なのか、測りにくかったのもあると思う。今日である程度の尺は分かったと思うから、限界前に止めようと言う話をしながら、ご飯を食べた。

疲れてもお肉を食べられる父さんたちは、凄いね。

あたし?おにぎりと白身の焼き魚。これぐらいがあっさりしてて美味しい。

晩御飯は白身魚のフライもいいな。


エディは一時間も寝れば、お腹空いたと起きてきた。やっぱり加護のお陰で復活も早いようだ。

エディもお肉をタレたっぷりつけて食べて、ご満悦。

今日の初ダンジョンのことを興奮したように振り返っていた。

この後はミミと一緒にドワーフさんたちのところへ行き、魔石と屑宝石の加工の仕方を習うのだと張り切っている。

「それ、いいね。村の特産品にしてもいいかも」

「そうだな。かなりの数があるから、地の精と契約した者達の仕事にしてもいいな」

そうと決まれば、ドワーフたちに父さんは話をしに行った。新しい物を作るのが好きなドワーフは、喜んで教えると言ってくれている。今まで装飾品はかなりの数作らされてきた経験があるだけに、材料さえあれば色々作れるのだとか。

きっと村の人たちも喜ぶね。

エディと父さんに集めた魔石と屑宝石を全部渡した。

魔石 小566個 中 532個 大3個 

屑宝石 トパーズ シトリン ガーネット アメジスト ターコイズ ラピスラズリなど多数。

階が進めば大きな魔石になってきたから、屑宝石の数も増えてくるのだろうね。

「これだけあれば十分でしょ」

「まあ、あり過ぎる気もするが、練習用もあった方がいいから、こんなものか」

「そこは気にしたら負け。ガンガン使おう。どうせまた増える」

「…だな」


「早々父さんテツに魔石あげるんでしょ。半分ぐらい持っていたら?魔石収納袋に入れてたら、大丈夫だと思うし」

「そうだな。意外に食べるから驚いた」

「どうやら食べた分大きくなるみたいだし、様子見ながら育ててみるのもいいんじゃない?折角ミニマルアイアンスラムから、スモールアイアンスライムになったし。次に大きくなれば、アイアンスライムぐらいにはなるでしょ。そうすれば30階層はもう少し進むのも早くなるかもよ」

「そうさせてもらうか」

「魔石足りなくなったら言ってね。種類選ばなかったら、無限にあるから。カランキ村を襲ったネズミのとか」

「ああ…あったな。そういうことなら遠慮なく使わせてもらう」

うんうん。ガンガン使って。

BランクAランクのどこまででは売れないのも、沢山あるからね。


なにせ、お金には困ってない。

逆にタンスの肥やしになって、困ってるから使って欲しい。

読んで頂きありがとうございました。

ブックマークありがとうございます。

細々と頑張ります。

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