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165話 現状把握と精霊王

明けましておめでとうございます。

状況が分からず成り行きを見守っていた家族が、一斉にこちらに強い念を送ってきた。

『どういうことか説明しろ!』


実際はそんな声は聞こえないのだけど、それは間違いなく気のせいじゃないはずだ。

突然現れたデカい魚?に見えない何かが現れたかと思えば、突然目の前の獲物をやっつけられて居なくなった。かと思ったら、突然大気が揺れ、自分たちの精霊達がそわそわし始めたのだ。間違いなくあたしがやらかしていると悟っていた。


まあ、あたしでも今頭の中整理中なのだ。説明を待ってほしい。

頭の中に入ってくる情報としては、マレアイスラの位置。

ジャーラント王国最南端の西側に位置する場所で、島2つからなる国。国土は精霊島の約4倍で国の名前が状況を示しており、潮流に囲まれた島の国だ。唯一漁場に出来るのが島と島の間にある入り江。実質鎖国状態にあるといい。年に数回ジャーラント王国と交易があったようだが、ジャーラント王国の不作が続いた近年では殆ど行き来が無くなっている。マレアイスラの魔物使いがテラバードを使役し、海の精の監視役をしていた。


なるほどね。

ジャーラント王国の最南端には港町があったのか。知らなかった。まあ、付き合いがあったのは内陸の方だし、仕方ない。それよりも驚きなのが、魔物を使役することが出来るテイマーの存在。

Bランクの魔物を4匹も使役するだけの魔力を持っている人がいるということだ。

もしかしたら以前誘発されたスタンビートのように、地竜を操る神器ロストテクノロジーがあるのだから、そういうのかもしれないけど。

まあそれも今は知らなくていい。

問題は国としての生命線である海の精を奪われたと、イチャモンつけてきそうなことだ。つけてきたらつけてきたで、ひねりつぶすことは簡単だけど、国と喧嘩はしたくないなぁ。絶対に負けないし、こっちは被害ないけど、ただただ面倒。

だってあの国は海の精と交友関係にあってお互い認め合って、・・・なんて良い世界じゃないんだよ?あの拘束具と変わらないことをしてたということだよ?そんな国が素直に非を認めるわけないし、力で押さえつけるのが普通ならば、間違いなく力押しで来る。武力行使されたら、間違いなく戦うことになるだろう。

そうでなくても既にうちの子たちはやる気十分で、今すぐにでも乗り込んでいけるけど?とあたしを見上げてくる。

いやぁ・・・わかるよ。あたしも先ほどまで頭に血が上っていたし。精霊王の声で落ち着いたというか・・・。自分以上にヤバいのを感じると意外に冷静になるものだね。

さて、家族にはどう説明するかな。

いやその前に、気合入ってる精霊たちをどうするか。



『ねえ、マリー・・・お肉』

一応空気を読んでいるのか控えめにテラバード、要するに鶏肉が海に沈むことに対してうずうずしているシャンスの声。

シャンス、ナイス!

そうだよね。何事もお肉は大事。勿体無いお化けを出してはいけない。


「回収に行こうか」

『うん!』

シャンスとテラバードを回収に行き、無事全部で5匹を回収した。


戻ってきたところで、海の精たちが集まってきている気を感じた。それをうちの子たちも感じたのだろう。さっきまで殺気立っていたのが静かに収まった。


「まずは海の精の到着を待って話を聞こう?その上でどうするかを決めよう」

『シャーねぇな』

ソルの声にみんなも仕方なさそうに頷いた。


まあ、精霊王が今のところ静観しているから、みんなも落ち着いたのもあるのだろう。あたしの心もいつもに増して穏やかに感じる。どこまでも清廉で慈愛に満ちた空気が、あたしたちを包んだ。

温かで優しい。

まるで自分が赤ん坊に戻って、母なる腕に抱かれている、そんな気さえしてくる。

これが精霊王。




ちょっと待って。

あたし、この精霊王の代理みたいなことになってるって、クロが言ってたよね?

違いすぎてヤバくない?

権限だけはそうだけど、こんなマネ絶対にできない。

欲に塗れた聖女って・・・。

居て大丈夫?


わかめが食べたくて探してたら、海の精助けましたって・・・なんともカッコ付かないね。

そんなことを思って一人落ち込むマリーであったが、立ち直るのも早かった。

これがあたし!

違いすぎるとやじる奴が居たなら、神様に言ってと言い返してやろう。


『マリーはそのままでよい』

さすが、精霊王。話が分かる人?精霊だ。懐が深い!

さて、精霊王にお墨付きも貰ったし、海の精が集まるまで家族に説明をしておこう。


短い文章になりましたが、ご挨拶をと思って書いてみました。

ブックマーク&評価ありがとうございます。

次の更新がいつか予定が立っていませんが、

今年もよろしくお願いします。


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