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スカイリリー  作者: 青空鈴蘭
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プロローグ 1 白風の龍騎士(クリアドラグーン)

    プロローグ 1 白の龍騎士



「おやおや♪これはこれは。御客様ですかな?

私、当ギルドのマスターを務めさせていただいております


「カワセミ」と申します。


おっと、これは失礼。立ち話も何ですな?

ささっ、御掛けになって下さい♪


…どうなされた?…どこに座ればと?貴方の後ろに椅子がございますよ?さっきまでなかった?


…フフッ、そんなことお気になさらず♪


椅子なんて、そんなしげしげ見るようなものではございませんよ?

さあさあ♪こちらを振り向いて。


茶菓子とコーヒーのセットがほら♪


はてさてまた驚かれる。


何とも面白いお客人だ。


今回、御客様にご紹介する物語は、先程御覧になられたように魔法が存在する世界です。


と言っても、種も仕掛けもある、


理解の範疇を超えた技術は魔法となるとはよく言った類いのものですが。


それはおいおいご説明いたしましょう。


先程の魔法を御覧になられて、

御客様にいささか早くしろと言われているのが伝わりますれば、


案内人は先を急ぐとしましょう♪


舞台は対岸の見えぬ巨大な湖にそびえる白き城と搭。


石橋で繋がる遺跡群を利用したビル群に水が流れ込み川となっている城下町。


その都市を王都「ドラクブルグ」と申します。


バザー建ち並ぶ城へと続く石橋を、

白鎧を着た青年が駆けておりました。


銀の長髪は背中まで伸び、胸当てに腹にはサラシの軽装鎧。

茶色の瞳に通った鼻筋。


剣帯に皮袋と槍の柄の半ばまで刃がついたような


長剣を提げております。」




青年「うおおおおおおおお!!?」


衛兵「王子殿下!シュドラス殿下!お待ち下さい!」


シュドラスと呼ばれた青年

「ったく!?しつこい!まさか城下で見つかるとは!?」


衛兵「本日は建国二百年の記念式典にございます‼

殿下がご出席なさらないなどありえません!

騎龍による披露演習!式典パレードに、

まだまだ出ていただかなければならないご予定が!」


シュドラス

「今日は姉さんの誕生日だぞ!?そんなもの出てたら今日が終わるって!姉さんも今日は休みにしろ!」


衛兵「なりません!公務をお果たし下さい!」


シュドラス

「あー!しつこい!しつこい!しつこい!しつこいぞカインズ!

城下でせっかく買ったプレゼントくらい渡させろコラ!!」


石橋と言っても横幅六百メートルもある橋上。両サイドに建ち並ぶバザーから次々声がシュドラスへとかけられる。


商人「おはようございます坊っちゃん!」


町娘「殿下ぁ。今日はお急ぎでどちらへ?」


子供「あ、シュドラスだ!また追われてやんの。見つかったんだ?だっせぇー!!」


シュドラス

「うるせぇー!」


…子供には軽く舐められている模様。


商人「殿下、朝食は!?」


シュドラス

「まだ!」


シュドラスが答えると、


商人「ではこれを持ってきな!」


朝食を尋ねた商人よりやや先にあった店から果物が絶妙なタイミングでシュドラスへと放られる。


シュドラス

「セパおばちゃんありがと!」


セパ

「今日も精が出るねぇ‼」


シュドラス

「それほどでも!」


白騎士シュドラスと衛兵カインズ。城への石橋を駆け抜ける!


シュドラス

「ああ!もう!スタミナどんだけあるんだ!?それ重装鎧だろうが!」


カインズ

「毎度王子を追ううちに慣れました‼」


シュドラス

「体力馬鹿!付き合ってられねー!」


走りながら、剣帯から吊り下げた皮袋から王子は骨笛を取り出す。


カインズ

「龍笛!?まさか!?」


シュドラス

「あばよカインズ!来い!カンヘル!」


?「キャオオルルル!♪」


シュドラスが龍笛と呼ばれた骨笛を吹きならすと、頭から尾の先まで四メートル程の白い子龍が飛来し、シュドラスを前足でかっさらった。


子龍の首に腕を回し、その背に王子は飛び乗る。


シュドラス

「サンキュー!相棒!」


カンヘル

「キャオオルルル!」


カインズ

「私用で龍をつかうなど!?殿下ぁああああ!!!!?」


カインズの叫びを振り切って、王子は空へと舞い上がった。

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