不思議な出会い2
青年ユリウス視点です。
短いです。
青年ユリウスの独白
今日は10歳から18歳までの貴族たちの集まりがある。
無駄なことだと思いますが強制参加なので仕方ありませんね。
いつものように挨拶回りをしていると不安そうな顔をしてフラフラと何かを探している様子の女の子を見つけました。
面白そうですから、しばらくの間眺めていましたが探し物が見つかる気配がなかったので声を掛けてみることにしましょう。
私とぶつかった女の子は謝って直ぐに立ち去ろうとしていたので呼び止めてしまいました。
「大丈夫ですか?
何かお探しのようですね。」
女の子は振り返り私の目をジッと見て言いました。
「はい。一緒に入ってくださった男の子とはぐれてしまいまして。
探しているところなのです。」
まるで私の心の奥底を覗き込むかのような目で。
驚きました。
まだ10歳ぐらいだろう女の子が何か悟ったような、落ち着いた目をしてい見てくるからです。
驚いていることを悟られないようにしながら話しかけます。
「そうでしたか。
では、私も手伝わせて下さい。
一人より二人で探した方がいいでしょう。
勿論、一緒にですけど。」
別々で探しても面倒なだけで面白くなさそうですからね。
そう言った私を不安そうに見てくる女の子は私に迷惑をかけているのではないかといってきました。
「迷惑ではありませんよ。
私が手伝いたいと思ったので提案したんですから。」
そういえば安心した顔で探している男の子の特徴を教えてくれました。
それにしても驚きまですね。
彼女の目もですが普通10歳ぐらいの女の子が自分を手伝ってくれるという人がいればその人の事など気にせず喜ぶものだと思っていましたが、この子違うようです。
本当に110歳児かと問いたくなるくらいです。
やはりこの子は面白い。
あまりにもいい見つけモノがあったからなのかつい彼女に言ってしまいました。
「それに、貴女といると面白そうですから。」と、
まぁ、女の子には聞こえていなかったみたいなので安心しました。
そういえばふと気になることがあったので聞いてみることにしました。
ところでその男の子の名前はなんと言うのですか?と、
その質問に答えようとした女の子が固っまた表情をしたのがわかり、
名前を知らないことに今気づいたんだとわかりました。
大人のような仕草や考え方をしているように見えて案外頭が緩いのかもしれないと思うと苦笑しかでてきませんね。
そんな女の子を眺めていたらハッとした表情をして自己紹介をしてきました。
私ともまだ名前を名乗っていないことに気づいたのでしょう。
私の名前はユリアと申します。
そういう女の子は令嬢としての礼節にそった挨拶をしてくれました。
なので私も婦女に対するような挨拶で自己紹介をいたしました。
さて、これから面白くなりそうです。
そんな予感を抱きながら男の子を探すとしましょう。
感のいい人です。
次の展開に迷います。