王都の下町で、、、
新キャラ2人出しましたか名前はまだ匿名です。
体が弱いからといってずっと屋敷の中というのはとてもつまらないものですので時々外に出掛けるよになりました。
勿論10歳という年齢になってやっとです。
今までは両親からの許可を得ることができませんでしたが主治医に聞いてみたところ無理をしなければ大丈夫だと許可をとることができましたので主治医に報告してもらいやっと外にでることができました。
いつもはシュヴァルツも一緒なのですが今日はお父様の仕事についていってるのでメイドと護衛を一人ずつで計三人で出掛けています。
二人は一定の距離でついて来てくれますので気を張らなくてすむので嬉しいです。
外には色々なもので溢れて賑わっています。
海岸沿いの場所まできたので国外の商品や魚介類などがたくさんお店に並んでいます。
しかも王都のすぐ下ですので商売が盛んなのです。
ゆっくりお店巡りをしていると男の子とぶつかってしまいました。
すぐに謝ろうとしましたが男の子の方が早かったようで、すまないと素早く謝られてしまいました。
こちらにも非があるので私からも謝りましたところ相手は苦笑しながら女性に謝れるとどうも気まづいらしく大丈夫だからと言われました。
彼は近所の優しいお兄さんといった雰囲気で綺麗な金髪碧眼で気のいい人のようです。
その方は急いでいるようで遠くの方から彼の知り合いだと思われる人が早く来いと急かしていました。
彼は慌ててそれじゃ、と言って走って行かれました。
その姿がまるで主従関係のような、でも友達でもあるように見えて微笑ましく思いました。
彼らとまた出会うのはまだ先の話です。
さて、せっかく外にでたのですから何か買っていきましょう。
色々な国から物資が届くので珍しいものがたくさんあります。
今回は結構遠くの国からきた物があるらしくそこへ行ってみることにしました。
そこには異国溢れる物がたくさんありました。
ふと目に入った物が前世の日本にあった簪に似た物がありました。どういう物かと聞いてみたところ挿し飾りと言う髪に使う物だということがわかりました。
私が目につけた簪(挿し飾り)は春告鳥というものでシンプルに鳥籠を表現した金細工に鳥がいてその下にぶら下がるようにこれもまたシンプルな花々がついています。
もう一つは桜花というそうで桜の花が散りばめられたこれもまたシンプルなデザインです。
どちらも素敵で迷っていたところどちらとも買ってしまいましょうとメイドさんが推してくるので買うことにしました。
シュヴァルツにもお土産を買おうと男性用のハンカチを買っていきました。
家に帰って早速簪(挿し飾り)を挿して、帰って来たお父様とシュヴァルツに見せたところすごく似合っていると絶賛されました。
シュヴァルツにお土産を渡していたところをお父様が見ていたそうでお父様にはないことを言ったところ拗ねてお母様のところに駆け込んでしまいました。
シュヴァルツはそんな父に自慢気な顔をしていました。
それから一ヶ月後にお父様からたくさんのプレゼントを渡されました。
今年の誕生日プレゼントがまだだっただろう?
と、言って仕事へ行ってしまいました。
何だろうと思いながら沢山ある箱の中の一つを開けたところ、
この間買った簪を輸出していた国の衣服だろう物が一式入っていました。
着物と全く同じです。
締め織物と言うそうです。
前世の日本と同じように名前のつけ方がシンプルです。
他の箱にも着物が一式ずつ入っていました。
お金、幾らしたんでしょうと思いました。
着物は振袖のように鮮やかなデザインで中々趣味の良い物ばかりでした。
この世界でも着物が着れることが嬉しくてついはしゃいでしまいました。
帰ってきたお父様につい抱きついてしまいました。
その時のお父様の顔が情けない程デレデレしていました。
シュヴァルツがボソッとキモいと呟いていました。
それからというものお客様が来る日や何処かに出掛け日以外は着物を着て過ごすようになりました。
着物や簪がすきなんです。(いい訳)