ときめきメモリマスFINAL(四百文字お題小説)
お借りしたお題は「アプリ」です。
蘿蔔綾香。高校二年。
気になっていたクラスメートの布貝那実雄が親友の御形薺を好きだと知り、身を引いた。
本当は引きたくなかったが、薺との友情を大切にしたかったのだ。
(でも、それは建前。本当は私は悔しくて仕方ない……)
親友に好きな人を盗られた。その思いは消せなかった。
だから、両親に言われていたアメリカへの転居を決意した。
そして、那実雄を近くの公園に呼び出した。
「私、アメリカに引っ越すの。もう布貝君とは会えなくなる」
那実雄は驚いていた。
「じゃあね」
綾香は不意を突いて那実雄にキスした。
那実雄は固まった。
次に綾香は薺と喫茶店で会った。
薺も綾香の転居に驚いた。
「ごめんね。布貝君のファーストキス、奪っちゃった」
綾香が言うと、
「あいつとは昨日すませたよ」
そして、お互いがどこにいるのかわかる携帯のアプリを入れ合った。
二人は再会を誓い合って別れた。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。