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死とは甘美也  作者: あゆやか
その一歩が遠くても
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行こうと思った日

 今のままじゃダメだ。

 そう、確信した。


 朝起きても、家族に心配されても、母が作ってくれた朝ごはんを食べても―――

 学校に行けない。

 そんな日々が、もうずっと続いている。

 たまに学校の先生から電話が来る。

「元気?いつでも学校においでね。」

 いつも決まってそんな内容だ。


 行かないといけない。

 電話が来る度、そう思う。

 けど、体が心が動かない、いや、動けない。

 動けない理由は分からない。

 心の奥の奥では、分かっているのかもわからない。

 分かりたくもない。

 そう思ってしまう。

 それでも。

 学校の先生と話せば、分かってくれるかもしれない。

 この理由も分からないようなものに、名前を付けてくれるかも知れない。

 そう期待できるようになった。

 これも光希先生のおかげだ。

 光希先生とは何度か顔を会わせている。

 その度に自分の奥を分かってくれているような、そんな安心感が俺の中を漂う。

 けど、

 心が――小さな声でまだ囁いてくる。

「どうせ、後で裏切られる。」


 だけど――俺は期待したい。

 学校の先生は、俺のことを真剣に考えてくれていると、分かろうとしてくれる。

 そう信じたい。

 それなのに、まだ怖い。

 信じきれていない。

 話して分かってくれなかったら?

「それは自分の責任だ。」

 そう言われてしまったら?

 もし、言われてしまったら、ますます学校への距離が遠くなる。

 遠くなったら?

 学校に行けなくなる。


 それは嫌だ。


 一度挑戦してみてダメだったらその時考えよう。

 そう自分を鼓舞し、俺は準備を始めた。


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