ルビーの故郷
こんにちはドロッPです!最近寒くなってきましたね〜私はお腹が弱いのですぐに痛くなってしまいます〜来世は腹痛無効とか言うスキルが欲しいですね...
第四章 ルビーの故郷
『ヒヤッハーーほんと最高だぜ!この村!』
『あぁ!村人は全員大人しく俺らのおもちゃになってくれたし!食料もそこそこある』
『リーダーには感謝しなきゃなぁ!』
およそ数十人の盗賊どもがキャッキャと騒ぎルビーの村を拠点にする。そして盗賊のリーダー【ジュダー】が口を開ける
『ま、一人ガキを逃したが、それ以外はちゃんと残ったからなぁ』
『今頃あのガキきっとブラックウルフどもの餌になってますぜ』
『ガハハハ!それは傑作だなぁ!!』
そう言いジュダーは酒を豪快に飲み賊どもに呼び掛ける
『テメーら聞け!!!我ら【黒の鉤爪】はコレから村を拠点にし!近くの村を片っ端から潰して行く!!俺について来い!!!!!!』
ジュダーの一言によりこの場の雰囲気が一気に加速した。全員がジュダーに歓声を上げたのだ!
『ジェダー様!一生ついて行きます!!』
『俺らにはジェダー様しか居ません!!』
『ジェダー様最高!!』
『『『ジェダー!ジェダー!ジェダー!』』』
黒の鉤爪の集団はジェダーコールを始め、それはこの後に起こる悲劇の始まりの合図でもあった。
「あの〜蓮様、本当にカチコミに行くんですか?」
「おぉー良くカチコミなんて言葉知ってるな!偉いぞ〜ルビー」
俺はルビーの村の方向に従い足を運んでいた。その最中ルビーから散々止められたが俺は歩みを辞めずむしろ速度を上げた
「このままじゃ時間かかるな・・・よし!走るか!」
「走るのですか?」
「いや、ルビーは走らなくて平気」
「ん?」
俺はルビーを抱っこし、そのままおぶることにした
「蓮様!?」
「よ〜く捕まってろよ!」
俺はクラウチングスタートで一気に速度を上げ、走り出した。速度は相当出ているが風の抵抗はあまり受けない
「ルビー!!息できてるか?」
「出来てます!!!!」
「ならもっと加速するぜー!!」
「まだ加速するんですか!!??」
俺は更にスピードを上げ走った
「ここら辺、かな?」
「はい、、この先に、私の、、村がありま、、す」
「大丈夫か?」
「全然、、へっちゃら、です、」
訳3時間全力疾走をし、ルビーにも負担が掛かってしまったようでヘトヘトだった。辺りは夕焼けに照らされ、黄金の光がとても眩しい。地球とは似ているようで違う
「ごめんな、気使えなくて」
「いえ、、、大丈夫、、です、」
ルビーはその言葉を最後に倒れてしまった
「ルビー!!!」
急いでルビーに駆け寄ると目が回っており当分起きそうになかった
「仕方ない、、、背負うか!」
俺はルビーを背負い、この先にあるルビーの村へ足を踏み入れた。すると、おそらく村人が盗賊に鞭のような物で叩かれている場面を目撃した
『ヒヤッハー!ーどうした!どうした!!もっと叫べよ!!!!』
「も、もうお辞めください、、お願いします、、」
『テメー!誰が口開いて良い何て言った!!死にたく無ければ!!もっと!良い悲鳴聞かせろや!!!!!』
雄叫びが聞こえ、思わず気が動転しそうだったがスファルの一言を思い出し、冷静を保った「言い?もし盗賊や魔族なんか人を拷問したり襲っていても無闇矢鱈に突っ込んじゃダメよ!それが命取りになる事だってあるんだから。だからそう言う時はこう考えなさい」
「「この世界はこれが普通」」
俺は冷静を保ちもう少し盗賊達の行動を観察した
『あ?何だこいつ?動かなくなっちまったwwあぁ〜あつまんねーの!!』
盗賊の男はそう言い村人を蹴り飛ばし何処かへ行ってしまった
(今すぐにでも助けに行きたいがそんな事をすれば正体がバレてしまうそれだけは避けたい)
そうして草むらに身を潜めていると、視界の右端に何かボタンらしき物を発見した
(何だ?これ?)
気になりそのボタンを押すと、目の前に【ステータス画面】と呼ばれるものが広がった
〈神道蓮 (18)異常状態無し メインスキル 恐怖の武器 カラミティーハント 他無し〉
(おぉーこんな画面があったとは!知らなかった)
いくつかボタンがあったので適当に押していると【バック】と言うボタンがあったので押してみるとアイテムがあった
〈アイテム表示 絶品!いちご飴(一日4個まで布袋出す事ができ。一日経つと自動的に4個追加される) 女神のお話電話♡(街の教会に行けばお話が出来ます♡夜の十二時から一時までしか使えませんが、、)〉
(いちご飴と電話って、、、でも電話は結構使えるな!夜しか繋がらないって言うのは少し残念だけど色々聞ける!でもこの状況で使える物は無いな)
俺はステータス画面を閉じ目の前から完全に敵の姿が見えなくなるのを確認すると、村人の元へ駆け寄ったそして村人を抱き上げ再び森の中へ身を置いた
「おーい、生きてんだろ?目覚せ〜」
そう言いながら村人の頬を叩くとゆっくりと薄目を開けた
「よ!おはようさん、取り敢えず今の状況教えてくれる?」
「え、え?」
村人は目を覚ますなり謎の男に目を取られたが、その視線の先にルビーがいた事によりその村人は全てを察した
「わ、分かりました、、ここでは奴らに見つかる危険性がありますのでもっと奥に行きましょう」
「助かる」
そう言うと村人は黄金の森へ歩みを始めた。後を追って人休憩できる場所で村人が尋ねた
「貴方は、その子の何なんですか?」
「ん?ルビーの事か?」
村人は頷く
「俺はコイツの......ルビーにとっての悪魔です。この村で起きた事を出来るだけ分かりやすく教えて下さい」
「は、はぁ」
村人は少々困った反応をしていたが村で起こった事を教えてくれた。その内容はあまりに残酷で聞くに耐えなかったが俺は村人の話を最後まで聞いた
「アイツらは【黒の鉤爪】と言って最近出来た盗賊集団です。被害に遭った村は皆殺されるか売られるか、アイツらのオモチャにされるんです。特に村の若い女は全員アイツらに、、、」
村人は拳を強く握り締め、その様子から何があったのかはある程度予測は付く。そして怒りに満ちた顔で俺に訴えかけてきた
「もし本当に、貴方様が悪魔なら。どうかこの村を!【ムルク村】を取り戻して下さい!!代償は私の全てを差し上げます!ですからどうか!どうか村の人達を!!助けて下さい!!!」
村人の男は俺に向かい必死にお願いして来た。自分の全てを差し出す程、この村の事が大切なのだろうか?俺はふと疑問に思ったが、これまでにコイツらが受けてきた周知を考えると悪魔に魂を売る行為は軽い物だと、そう思えた。この【漢】に頼まれなくても、勝手に事を終わらせるつもりだったがこう言う形なら仕方ない
(コイツのやり方で事を進めてやるか)
俺は背負っていたルビーを地面に寝かせ、仁王立ちでその漢の前にたった。そして俺が思い描く悪魔のような顔と声で漢に語りかける
「良かろう!その願い受け取った!!安心するが良い貴様らが受けた周知以上に、アイツらを恐怖のどん底へ引き摺り下ろしてやる。その娘を頼んだ」
そう言い残すとその漢に背を向け村の方へ再び歩き始めた。その途中後ろから漢の声が聞こえる
「あ、あぁ!私はなんて事を、、、悪魔に魂を売るなんて、、、いや、、だ、大丈夫だ!この決断はきっと間違って無い!間違って無い!!」
漢はきっと、この決断にまだ自信を持てていないのだろう。だかもう遅い。どうしてかって?愚問だな、俺がアイツにとっての、あの漢にとっての!本当の悪魔になったのだから!!
今回も読んでくれてありがとうございます!登校頻度は遅いですが頑張っりたいと思ってます!
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