masks -ver.A-
意気込んで書いた割に出来が悪いという。よくあるやつですね。潮風詩央さんの『書き下ろ詩2』収録の「masks」に感銘を受けて書き上げましたが、いやー、出来が悪い。何がいけなかったんでしょうね。全部か。
全てが起こりうるこの世界でも
もう元のようには戻せないけど
容易なことから手を洗うように
用意はできてる君の笑うほうに
世界中を覆ってるマスク
僕らの歪んだ表情を隠す
炉心溶融だって漫画みたい 壮絶異様!
罪の意識ってあんまりない 消滅時効?
政治家は職務を頑張りたいそうです以上
地球はひとつの球体なんだ
さながら患ってる重体患者
この星の裏側で零れた涙が
あの日に押し寄せた波かな
中国本土が香港の自治を脅かすと (世迷い言)
呟きながら沖縄には寄りかかるの (同じこと)
求められる休業 世間からの厳しい風評
半減以下の給料 救いがあるらしい宗教
差し伸べられるのは銃口? 新しい通常
なにをまもることが重要? 迫真の空想
陽性反応! 要請だから自粛しなさい
情勢・感情 強制ならば萎縮しかない
個別の補償は致しかねる模様
また誇張の見出しが出る予想
哀悼の意を伝えてる画面の中
これは悲劇ですタレントなら
十人を下回ってよかったねと
また誰かの命は終わったけど
教わった通りに生きてるイエスマン
自分は悪くないつもりでいる卑劣漢
今日も報道が薄っぺらいな
その風見鶏は狂ってないか
何もかもを信じたい僕ら
情報に中毒の新時代の歌
SNSで拡散してるから
認識はなく感じてるまま
操り人形の糸のその先は……
似た糸で吊られた友達が……
全てが起こりうるこの世界でも
もう前のようには戻れないけど
容易なことから手を洗うように
用意はできてる君の笑う今日に
世界中を覆ってるマスク
僕らのどんな表情を隠す
オマージュと呼ぶのを憚られるほどの駄作ですね。これでも頑張ったんです。個人的には、前作の「こどもの碑」にものすごい手応えを感じていて、私って天才じゃないかしら、と思ってたんですよ。何でしょう、神懸ってたんですね。あれは私の実力じゃない。何か憑いてました。押韻の神様だか妖怪だかがいて、たまーに乗り移るんです。真面目な話をすると、今回は頭で書いちゃった嫌いがありますね。前回は魂で書いていました。