マクガフィン
マクガフィン。ドクトリンと並んで何となく使いたくなる言葉ですね。意味はそれほどよく解っていないのですが。語感でしょうか。曖昧模糊とした意味合いがまた興味をそそる。ただ何となく、書いてみました。
火薬の臭いが染み付いた自称正義
甘い汁を吸いたいだけの思考停止
引き返せない所まで突き進んだら
世界ごと騙された振りするんだな
国家存亡の危機って動機付けには
今となっては誰もが拍子抜けした
高齢者からも横柄に搾り取る増税
強制も肯定的な統計に基いた号令
老後の生活なら安泰の薔薇色調子
そう言って取り立てた社会保障費
一体どこのどいつが使い果たした
そういうのやめましょう暗い話は
誰もが生活者の負担軽減に頷けば
あるんでしょうか財源の裏付けが
いくらでもあるよ税金の無駄遣い
愚かな事業仕分けにでも縋るかい
紛い物の平和と繁栄を永遠と謳い
選挙民は諦めた顔で遠い政権交代
時の政権が侵攻を支持した行為が
後の世の批判を意味したようにさ
独裁に対して傍観者でいるならば
そうして受け入れた世界に自らが
思想や財産の自由を奪われたって
その時は遅いんだよ項垂れたって
最初の六行は一気に思いつきました。「自称正義/思考停止」「突き進んだら/振りするんだな」「動機付けには/拍子抜けした」がパッと思い浮かんで。マクガフィンという言葉からですね。タイトルが先に決まっているというのは私の詩作では異例でして。ただ、やっぱり瞬発力の芸というか、ここがハイライトになっているなと。「社会保障費」は少し韻が外れても「薔薇色のように」と組にしたかったのですが、自縛してますね。